アニメ『ドラゴンボール』“女性差別”で放送中止に!? 海外アニメ事情にモヤモヤ

まいじつ



(C)PIXTA

偉大な漫画家・鳥山明の手によって生み出され、今や日本を代表するコンテンツとなった『ドラゴンボール』。つい先日、同作のアニメ版がスペインの一部地域で〝放送中止〟に追い込まれたと報じられ、ネット上で物議を醸している。

いささか唐突に見える放送中止問題は、スペインの都市・バレンシアの公共放送で生じてしまったようだ。今年3月末、スペインの複数メディアが「バレンシアで『ドラゴンボール』の放送が中止となった」と報道。より正確には、「ドラゴンボール」の放送が検討されていたが見送りとなった…という事情らしい。その理由として、ジェンダーに関するステレオタイプな表現がある点や、性差別的である点などが挙げられていた。

もともとスペインでは1990年代から「ドラゴンボール」が放送され、文化的に大きな影響を及ぼしてきたという。そんな〝ドラゴンボール世代〟のスペイン人たちは、今回のニュースに憤慨しているようで、ツイッター上では激しい反発の声が飛び交っている。

また、スペイン国内の事情が拡散されたことで、日本のアニメファンたちも反応。《世界がどんどんおかしな方向に行ってる》《馬鹿馬鹿しいと思う人を増やすだけだろうな》《もうジブリとディズニーだけ見とけよ》《ドラゴンボールを見ることが出来ないとか、スペインの人かわいそうやな。ポリコレって本当害悪なんですねぇ》《ポリコレ人の攻勢が止まらない》などと、怒りの声をあげている。

『ドラゴンボール』は現代の価値観には合っていない?


このニュースに対して、「ドラゴンボールに差別的な表現があるとは思えない」といった反論も繰り広げられているようだ。しかし実際のところ、同作は現代の価値観から見てそこまで優等生な作品だっただろうか。

誰もが記憶している通り、初期の「ドラゴンボール」では登場人物たちのコミカルなやり取りが大きな比重を占めていた。そこで印象的なのが、亀仙人によるセクハラめいた行動だ。彼はブルマをはじめとする女性キャラに対して、下着を見せるように要求したり、無断で身体に触れたりしていた。その対象は知り合いから赤の他人まで見境なく、今振り返ると中々の危険人物にも見えてしまう。

もちろん同作は1980年代に始まったシリーズであり、当時の時代性を色濃く反映している。それを現在の価値観から一方的に批判しても仕方ないだろう。ただ、今の子どもに見せることを躊躇する人がいても、何らおかしくはないはずだ。

ちなみにスペインを含む中南米において、「ドラゴンボール」が及ぼした影響はかなり大きい。たとえばペルーでは、自分の子どもに「ゴハン」や「クリリン」といった名前を付けることが流行ったという。

各国の人々は「ドラゴンボール」を軽視しているわけではなく、影響力の大きさを認識しているからこそ、慎重な対応をとっているのかもしれない。

文=大上賢一

【画像】

kohanova / PIXTA

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ