エヴァが好きすぎる仏教系寺院 推しキャラめぐるフラグを華麗に回収してしまう

しらべぇ


3月8日より封切りとなり、4月以降も大きな反響を呼んでいる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。一度観ただけでは満足できず、リピーターとして劇場まで何度も足を運んでいる人も少なくないだろう。

近頃ツイッター上では『エヴァ』愛が凄まじい仏教系寺院の副住職が起こした「奇跡」が注目を集めている。

■寺の名は最明寺




多くの反響を呼ぶ切っ掛けとなったのは、埼玉県・川越市にある最明寺にて展示されているオブジェ。こちらの寺院では『エヴァ』キャラをモチーフにした花手水を展示しているほか、同作のキャラが放った心にグッと来る名言を掲示するなど、『エヴァ』愛がとにかく凄まじいのである。

ちなみにこちらの寺院は以前にも『鬼滅の刃』をモチーフとした花手水や名言を飾っていたほか、作中キャラをイメージした御朱印も展開していたのだ。

そこに『エヴァ』が続くとなれば「ひょっとしてただのミーハーなのでは…?」と疑いの目を向ける人もいることだろう。しかし、同院の副住職・千田明寛氏に話を聞くと『エヴァ』愛が本物であることが、全身からヒシヒシと伝わってきたのだ。

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■副住職の推しキャラは…


当初は昨年6月27日に公開を予定されていた劇場版『エヴァ』だが、新型コロナウイルスの影響を受け、延期が二度も続いてしまう。そういった事情を省みて「本来はもっと早くエヴァに関する展示物をお見せする予定でした」「結果として『鬼滅』関連の展示が延びてしまった形ですね…」と、千田氏は院内の展示物をめぐる事情について振り返る。



最明寺では現在『エヴァ』の主人公である碇シンジと真希波・マリ・イラストリアスをモチーフにした花手水を飾っている。

なお、いつの世も決着がつかないことで有名な「エヴァヒロイン論争」について尋ねたところ、千田氏は「アスカです」と即答し、「あのツンデレなところが良いですね」とその魅力を語る。てっきり綾波レイ派だと思っていただけに、この回答はかなり意外であった。

記者が千田氏に話を聞いたのが2日のことだったのだが…この数日後、我々は奇跡を目撃することとなる。

■公式による奇跡のご褒美が待ち受けていた


記者が最明寺を訪れた時点では、院内の掲示板には「辛い事を知っている人間の方が、それだけ人に優しくできる。それは弱さとは違うからな」と、加持リョウジの名言が張り出されていたのだ。

しかしその翌日からは、千田氏の推しキャラである式波・アスカ・ラングレーの「なんだか、楽になったわ。誰かと話すって心地いいのね。知らなかった」という名言が登場。

推しキャラの言葉だけに千田氏の筆にも気合いが入ったことと思われるが、なんとこちらの掲示板に対してアスカの声優を務める宮村優子がツイッターより反応し「そっか…私、笑えるんだ…」と、これまた作中の名言にて返しているのだ。

投稿ツイートの文末は「式波・アスカ・ラングレーより」と締められており、アスカ推しである千田氏のテンションが爆上がりしたであろうことは想像に難くない。まさか取材での回答は、このフラグだったのか…と思わせるようなタイミングの良さである。



■『エヴァ』に仏教要素はある?


『鬼滅』は大正時代の日本を舞台としているだけあり、作中の随所に仏教的な要素や考え方が散見された。しかし『エヴァ』は旧約聖書をベースとした設定が主軸となっているため、キリスト教的なイメージが強い。

そこで千田氏に『エヴァ』と仏教の共通点について尋ねてみると、やはり「『鬼滅』のような仏教に対する強いオマージュ感を『エヴァ』からはそこまで感じませんね…」という回答が。

しかし最明寺の宗派・天台宗を広く広めた最澄の教えの中には「忘己利他」(もうこりた)というものがあり、こちらの考え方は『エヴァ』を始めとする多くの日本のコミックカルチャーの「主人公たちに多く見られる」要素であるとも補足している。

「自分を忘れるくらい誰かのことを助けたいという思いこそが、人間にとって慈悲の極みなんです」「『エヴァ』でいうとシンジくんが綾波を助けたい! と必死に頑張った行動は、忘己利他の教えと非常によく似ています」と、作中での具体的なシーンを挙げて語ってくれた。

なお『エヴァ』では「心の壁」を表現したと言われるATフィールドというバリアが登場するが、人に教えを押しつけず「来るもの拒まず去るもの追わず」の精神が強い仏教の世界では、心の壁を持っている人に対しては「見守る姿勢」が基本になるという。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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