いつでもどこでも交番に!配備が進むアクティブ交番車両の中身

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治安を守るうえで欠かせないのが交番システムです。日本の現在の交番は、明治7年(1874年)に明治政府が東京警視庁を設置し、巡査を東京の各交番所に配置したのが始まり。交番所とは、交代で立番(警察官が施設の外で立って警戒すること)ができる場所からきています。

◆『こち亀』でもネタになった派出所の名称変更

明治14年(1881年)には交番所から派出所へと名称が変更され、長きに渡り派出所として親しまれてきましたが、平成6年(1994年)に交番に名称が変更され、現在では〇〇交番(〇〇には地域名や町名など)として、全国各地に設置され、周辺地域の治安維持を目的とした拠点となっています。

派出所としての名称は、集英社の週刊ジャンプで40年間連載されていた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を読んだことがある人なら、なじみのある名称かと思いますが、作中でも派出所の名称が交番へ変更される際にはネタになり、主人公・両津勘吉が「漫画のタイトルが変わってしまう」と訴えるネタが採用されたことも(第89巻第1話)

そんな交番システムですが、人手不足や統廃合により警察官が不在となる空き交番が以前から問題となっていました。

すでに千葉県警などでは、最寄りの交番が遠かったり商業施設や観光地などに日時限定で移動交番が設置されていますが、令和3年(2021年)4月から、神奈川県警でも「アクティブ交番(移動交番)」として交番機能を備えた車両が配備され、本格稼働を開始。従来の交番としての機能だけでなく、通学路やショッピングセンターなどさらなる治安情勢の維持を目的としています。

◆神奈川県警のアクティブ交番の装備は?

導入された車両のベースは日産のNV200バネット。シリーズ5代目となるバネットは、日産車体湘南工場にて生産されており、神奈川県内で生産されたものが神奈川県警にて運用されているようです。

無論、市販車両のまま採用されてはおらず、パトライトや警察無線といったパトカーの標準装備に加え、「アクティブ交番」としての機能を維持するためのサイドオーニングが取り付けられています。

このサイドオーニング「FIAMMA F45S」は、キャンピングカーや移動販売車でよく採用されている自立式のタープといった感じです。

◆室内には高性能のドライブレコーダー

室内で目につくのはやはり無線機ですが、最新車両ということもありドライブレコーダーもしっかりと搭載されています。採用されているドライブレコーダーはKENWOODの「DRV-830」。業界トップクラスの高精細を誇り、ナンバープレートなどの細かい部分もしっかりと読み取ることが可能な機種となっています。

このアクティブ交番車両は、運用時間外は通常のパトカーと同じく巡回警備を行うとのこと。現在は12台の車両が配備され、管轄署にて運用されています。交番の統廃合で実働交番が減ったとしても、柔軟にカバーできるようです。交番所⇒派出所⇒交番を経て移動交番へ。時代とともに、交番も進化しているのです。 <取材・文・撮影/板倉正道>

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【板倉正道】

テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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