普段使いで鉄道無線を聞くなら「DJ-X11」ベスト


鉄道無線用のベストバイ機は、アルインコの「DJ-X11」です。理由は、アナログ鉄道無線を一通りそつなく受信できることに尽きます。指令側と列車側の2波同時受信ができる受信機としては最安値であり、アマチュア無線機ではないので、無線の免許を必要としない手軽さも、鉄道ファンにはオススメです。DJ-X11を詳しく見ていきましょう。

普段使いで鉄道無線を聞くなら「DJ-X11」ベスト

DJ-X11は内蔵バーアンテナで誘導無線


DJ-X11の内蔵バーアンテナは誘導無線の長波帯に対応。他機の内蔵バーアンテナはAMラジオ放送の周波数専用で、長波帯には対応していない機種が多いのです。これが日常の受信活動に大きな影響を与えることになります。他機でも、誘導無線専用のアンテナを接続すれば長波帯を高感度で受信できますが、アンテナを付け替えるのは手間です。

日常の通勤・通学で、地下鉄への乗り換えや直通のたびにアンテナを交換するのは、煩わしい以外にありません。車内やホームで人目につかぬよう、ハンディ機をカバンに入れた状態で交換するのは面倒です。

DJ-X11は、アンテナを交換することなく、内蔵バーアンテナで誘導無線を受信できます。しかも、これが結構な高感度。内蔵バーアンテナだけでも十分実用になるのです。

反面、鉄道無線の受信に必須の空線信号キャンセラーの性能は、アイコムの「IC-R6」や八重洲無線の「VR-160」の方が優れています。

漢字を使えるところはDJ-X11の利点


DJ-X11は、乗車中に発生する電波の急な強弱などの要因で、一瞬だけキャンセラーが外れる“漏れ”が、時々発生するのが難点。ICレコーダーに録音中は、漏れによって録音ファイルを1つ消費してしまうので厄介です。

しかしながら、考え方によってはこれを安心材料と捉えることもできます。一瞬の漏れが聞こえてくることで、空線信号が乗っている電波を受信していることが、ディスプレイを見ずに耳で確認できるからです。

カバンの中に入れておいたハンディ機が、何かの拍子に周波数がズレてしまっても、漏れが聞こえなくなったことで異変に気が付きます。

古い機種ながら、メモリーネームに8文字までの漢字を使えるところも、DJ-X11の利点です。使える漢字はJIS第1水準の2,965種。IC-R6のような英数字6文字までという制約に比べたら、識別性は抜群です。

エアーバンドなら、空港の3レターと「TWR」「APP」といった管制席名を駆使すれば、英数字6文字でも判別は可能。しかし、鉄道無線では英数字6文字で路線名などを表現しようとすると無理が生じます。独自の略号を駆使したとしても、すぐに分からなければ意味がありません。

DJ-X11は鉄道無線用としてベストバイ


漢字が使えるので、8文字でも相当な情報量になります。「東急田園都市線」のように、会社名が加わった長い路線名でも、漢字で表示されるので一発で認識可能です。

私が進めているデジタル列車無線の調査に、DJ-X11を使用することはほとんどありません。せいぜい電波の有無を確認する程度です。

というのも、デジタル無線の6.25kHzステップを識別しようとすると、フィルターの甘さが影響して本来送信されている周波数の隣接チャンネルでも、受信できてしまうのが理由。AMモードより帯域が狭いSSBモードやCWモードを選択しても、結果は一緒です。

この大きさのボディに急峻なフィルターを入れるのは無理だと分かっているだけに、実に歯がゆいと感じてしまいます。

これらの利点や欠点を全部含めた上で、DJ-X11は鉄道無線用としてベストバイであり、日常使いに十分耐えうるハンディ機です。普段から持ち歩くハンディ機として手頃な大きさで、出かける時はカバンに常時忍ばせています。2009年発売で古さは否めませんが、これから鉄道無線の受信を始める人にもオススメ。実勢価格は42,000円です。(文/おだQ司令)

当記事はラジオライフ.comの提供記事です。

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