「眠くなるまで寝ない」はアリ?やってはいけない睡眠習慣を科学的に解説

日刊SPA!

健康でいるために欠かせないのが「十分な睡眠」だ。長引くおうち生活で、ついつい昼夜が逆転してしまってはいないだろうか。眠くならないからと言って「眠くなるまで寝ない」のは禁物だと専門家は話す。詳しく聞いた。

◆睡眠不足解消には手のひらの冷却を。深夜のコンビニは×

人生の半分を占める睡眠の充実こそが、健康の要であることは自明の理。皮膚の血流を研究する平田耕造氏は、「手のひらを冷やすことで安眠が可能」と提唱する。

「AVA血管(動静脈吻合)は手のひらと顔面、足裏にしか存在しない特殊な血管で、体温調節の役割がある。人は入眠時に皮膚温が上がるが、安眠のためには深部体温が急速に下がっていく必要がある。AVA血管からうまく熱を逃がすことで入眠が可能になります」

そこで、入浴とセットで行う安眠法。湯船に軽く浸かり深部体温が0.5~1℃高めになった状態で、寝始めに手のひらを15~20℃程度の蓄冷剤などでゆるやかに冷却。すると手にやってきた大量の血液が冷えて血液が心臓へ戻り、スムーズに寝つけるという原理だ。

◆「寝落ちをするのではなく“能動的に寝る”」意識が重要

脳内科医の加藤俊徳氏は「脳には右脳と左脳だけでなく、それぞれの機能を司る8つの“脳番地”がある。普段同じ番地だけを使っていると、使っていない脳が眠れなくなるので、日中に運動をする、いつもと違うことをするなどの刺激を与えることが重要になります」と話す。

夜、寝つけない場合は「理解と思考、記憶と感情の4つの番地がループした状態なので、寝る前に日記をつけてそれらを整理することでループが止まる」という。

また、「寝落ちをするのではなく“能動的に寝る”」意識が重要。

「“睡眠”は“必ずすべきこと”と認識しましょう。起きたらやることも決めると意欲的になり、眠ることができます」(加藤氏)

また、眠れないからといって深夜にコンビニに行く行為は厳禁だ。

「コンビニの照明はブルーライトを全身で浴びているようなもので、催眠成分のメラトニンの分泌が止まってしまう。どうしても必要なら就寝1時間前までにしましょう」

◆睡眠不足を解消する習慣

・寝始めに手のひらを適度に冷やす

保冷剤にタオルを巻くなどして調整。冷たすぎても効果がなく、外してもまだポカポカが戻ってくる程度が鉄則だ。入浴後体温が上がった状態で約1時間ほどリラックスし、寝始めに冷やす

・眠れないときは日記をつけてから寝る

特定の考えや場面が浮かんで眠れない場合は、記憶、理解、思考、感情系脳番地のループが起きている。日記を書くことにより情報が整理され、一日の完了サインが脳に伝わり落ち着いてくる

◆「眠くなるまで寝ない」はやってはいけない!

・「眠くなるまで寝ない」は禁物

「睡眠時間を削ること=努力」、「寝落ちするまで夜更かし」はナンセンスであり、科学的にも間違った考え方。寝ることを義務として捉えることで睡眠の質も、寝つきも違ってくるのだという

・深夜コンビニに行かない

コンビニの照明は標準より一段明るく設定されている。眠れないからといって立ち寄ると光の効果で体が覚醒してしまい、帰宅しても朝まで眠れなくなる可能性が高い。就寝1時間前までに行こう

【脳内科医・加藤俊徳氏】

加藤プラチナクリニック院長、脳の学校代表、昭和大学客員教授。『センスは脳で磨かれる』(クロスメディアP)など著書多数

【環境生理学者・平田耕造氏】

神戸女子大学家政学部教授、医学博士。専門は環境生理学。衣服内や皮膚の温湿度・皮膚AVA血流や発汗等を指標として体温調節を研究

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[70歳まで健康習慣]―

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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