森川葵、愛すべきハマり役への絶対的な自信「私しかもう芽亜里はできないでしょ」<『賭ケグルイ双』インタビュー>

 

女優の森川葵さんが、3月26日(金)よりAmazon Prime Videoで独占配信されるドラマ『賭ケグルイ双(ツイン)』にて、早乙女芽亜里役で主演を務めます。

本ドラマは、シリーズ累計620万部突破の大ヒット漫画の実写映像化で、2018年からドラマ、映画となり、人々を熱狂させてきました。

約2年ぶりとなるドラマ『賭ケグルイ双』は、『賭ケグルイ』の前日譚にあたる物語。
ごく普通の家庭で育った芽亜里が、政財界の子女たちが通うギャンブルの強さが階級を決める私立百花王学園に編入し、ギャンブルに挑み強くなっていく姿を描いています。

めるもでは森川さんにインタビューを実施。シリーズへの愛とこだわり、さらには学生時代のことまで語っていただきました!

 

 

――これまでの「賭ケグルイ」シリーズもとても楽しく拝見しましたが、『双』は森川さんが主演で大暴れしていて、さらに興奮の仕上がりでした。芽亜里を三度(みたび)演じるにあたり、すんなり戻れましたか?

森川葵:今回、『双』と『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』(4月29日公開)を同時に撮影していました。撮影は『双』からで、1年生の芽亜里からということで、これまでの芽亜里ほど飛ばしてはいないところから入りました。1年生の芽亜里を作りながら撮影して、途中に映画も入って、徐々に徐々にエンジンをかけながら、体に芽亜里を慣らしていきながら、という感じで今回は入れました。

 

――では、森川さん的にもやりやすかったというか、なだらかに上がっていく感じで?

森川葵:そうですね。映画のほうは、これまでの芽亜里という感じでパーンといけば大丈夫だったので、本当に気持ちよく芽亜里に入ることができました。

 

――芽亜里のバックボーンに触れて、新たに気づいたところはありましたか?

森川葵:芽亜里はすごく人思いで、自分の身の回りにいる人を大切にする子だと気づきました。自分の道をただひたすらまっすぐ前に進んでいく、みたいな印象というか。『賭ケグルイ』の始まりの方では、2年生の芽亜里は、自分を中心に世界が回っている、みたいな子のようにしていたんです。1年前の芽亜里をやることで、どうして2年生になったときにああいう状態になっていたのか、芽亜里のもともとの性格や人思いというのが見えてきました。

 

――そんな芽亜里と森川さんに、共通点はあるんでしょうか?

森川葵:褒められると調子に乗っちゃうところ、似ていると思います(笑)。芽亜里も「そうお?」と言いながら、すごい調子に乗っちゃうんですけど、私もまんまと「ああ、そうですか、ありがとうございま~す」みたいな感じで、いい気分になるので……似ています(笑)。

 

――『双』では真ん中のポジションです。座長というプレッシャーはありましたか?

森川葵:私が『双』をやるからといって「主役です」みたいな顔をして座っていたら、それはなんか違うと思っていたんです。キャストはちょっと変わるけれど、監督も、撮影のスタッフさんとかチームも変わらないメンバーだったので、私が何かをすごく変えるみたいな感じではなく、とにかくみんなが楽しく過ごしてくれたら。みたいな感じでやっていました。

 

――苦労は、どういうところにありましたか?

森川葵:『賭ケグルイ』はシリーズも長くなってきたので、知り合いと一緒に作品を作っているみたいな気持ちです。けれどドラマ版になると、新しいメンバーもいっぱい出てくるので、今回が「はじめまして」の人もすごく多くて。そういう方たちとどうやってコミュニケーションを取りながら、どう『賭ケグルイ』という世界に入ってもらうか、みたいなことは少し考えました。どうしたらみんなが「『賭ケグルイ』、楽しい!」と思ってもらえるか、みたいなことを、ドラマの現場では思ったりしていました。

 

――森川さんが工夫された点、具体的にどのように新規キャストさんたちを引き込んでいかれたんですか?

森川葵:まったく引き込んだという感じではないんですけど(笑)。英さん(英勉監督)は、いろいろな案をどんどん出してくれるんです。監督が「ここで○○って言ってみれば?」とキャストさんに言うと、私も「言っちゃえ言っちゃえ~!」とか言って背中を押したりしました(笑)。心の中で、私も楽しんでいたような感じです。

 

――『双』の中で、特にお気に入りシーンはどこでしょう?

森川葵:芽亜里が早口でまくしたてるシーン。そこでは、監督に「後からラップ調みたいな音楽がかかって、かっこいい感じになるから、ちょっとラップっぽい感じでやって」みたいなことを言われて、「セリフ、ラップ……!?」って(笑)。ちょっと、どういうことだろうと思っていたんですけど、完成作を観たときに、めちゃくちゃかっこいい音楽が流れていて。そこのシーンはもともとの『賭ケグルイ』にはないような、きっと芽亜里が主人公だったからこういうテンション感になったんだろう、というシーンになっています。少し注目して観ていただきたいです。

 

――英監督ならではのアドリブやリクエストを、シリーズで森川さんはそうしてずっと受けられていたわけですよね。女優として大きくなった、力がついた実感はありますか?

森川葵:えっと……ないですね(笑)。完全にこういうやり方をするのは『賭ケグルイ』しかないですし、英さんは独特の手法でお芝居をつけてくださるので。ただ、もちろん『賭ケグルイ』に出ることに関して、というか芽亜里を演じることに対しては、「私しかもう芽亜里はできないでしょ」みたいな絶対的な自信はすごくあります。……けれど、それをほかの現場で、みたいなのはまだないです。

 

――アドリブによって、瞬発力や度胸みたいなものも身についている感覚はありますか?

森川葵:瞬発力や度胸は、確かに身についているかもしれないですね。『賭ケグルイ』の現場で急にいろいろなことをやるのは、本当によくあることなので。毎回、英さんが私に試練みたいなものを出すので「何をやらされても平気」みたいなのは(あります)。『賭ケグルイ』でやったから「基本、何が来ても大丈夫」みたいな気持ちには、どんどんなっています。

 

――森川さんにとって、芽亜里という役に出会えたことはどのようなことでしたか?

森川葵:まさかこんなに大きくなるとは思わなかったです。自分の想像していたよりも、『賭ケグルイ』が人に愛されて、芽亜里というキャラクターもすごい愛されているから。いろいろな作品に出てきましたけど、その中でも芽亜里はすごく大切な役だし、『賭ケグルイ』は、もう少し続けたいです。芽亜里に対しての愛情は演じるたびに、どんどん湧いてきました。

 

――『双』は学園が舞台ですが、森川さんの中高時代はどんな感じだったんですか?

森川葵:中学生時代は、本当にいわゆる“陰キャ”でしたね。特にパッとしないし、ニコニコ動画とかを観て楽しんでいる感じでした。外で遊ぶとかより、パソコンで動画を観たりしているほうが好きな中学生でした。なので高校では「絶対に高校デビューしよう!」と決めていて。中学校の友だちがいない学校に行ったので、高校に入って友だちを作ろうと思ったときも「この子といれば絶対に一軍になれるな」という本当にかわいい見た目の子に、「友達になろう」と言って仲良くなりました。策略的に、花の高校デビューを果たしたタイプです(笑)。

 

――ありがとうございました(笑)。最後に、森川さん自身、運が強いほうですか?

森川葵:はい! 普段、運は強いし、持っていると思います!(取材・文:赤山恭子、写真:齊藤幸子/スタイリスト:武久真理江、ヘアメイク:石川 奈緒記)

 

 

ドラマ『賭ケグルイ双(ツイン)』は2021年3月26日(金)より、Amazon Prime Videoにて毎週金曜日2話ずつ独占配信。

 

キャスト:森川葵、佐野勇斗、生田絵梨花(乃木坂46)、秋田汐梨 ほか
公式サイト:kakegurui.jp/twin
(C)河本ほむら・尚村透・斎木桂/SQUARE ENIX (C)2021 ドラマ「賭ケグルイ双」製作委員会

WRITER

  • 赤山恭子
  •        

  • エンタメ雑誌編集部に勤務後、ハリウッド映画の版権を買い付け日本国内で販売するディストリビューターを経て、フリーの映画/エンタメライターに。現在は、監督・俳優のインタビューを中心に、現場取材、映画紹介コーナーほかも担当。相手の心に寄り添い、時に突っ込みながら深めてゆくインタビューが持ち味。

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