コロナ禍でも転職できる人、できない人 第3回 新しい価値を出さないと転職できない! そのコツは?


収束が見えないコロナ禍により、企業経営も雇用も緊急事態宣言。じっと耐え忍んでいても、もう元の世の中には戻らないことは気付いているでしょう。

コロナ禍は「昭和の働き方や稼ぎ方」にトドメを刺し、変化のスピードを一気に加速させましたが、すべてが一斉にシフトしたわけではありません。車の時代になっても、当初は馬車も走っていたことと同じ現象が企業経営や働き方に起きています。

今回の連載は働き方や雇用で「今起きている未来」と言える変化の芽をとらえ、過去になった常識やノウハウを捨て、自分らしく活躍していくためのキャリアや働き方のコツを解説します。

○コロナ以降で求められるスキル

すべての企業にとって、感染症対策はキッチリやることに加え、業績をあげることが一番の命題になっています。じっと待っている間に会社の蓄えが尽きてしまうからです。

業績をあげるには「既存のビジネスで取りこぼしをなくす」「新しい収益の柱を軌道に乗せる」、この2つになります。

ただ前回の記事に書いた通り、前者の方法に合わせて、わざわざ転職者を採用しなくなりました。既存の社員で事足りるのです。

また、同業界からナナメ上や横滑りで転職することもままなりません。募集があっても、ピンポイントで高度なスキル、実績・経験が問われ、今まで合格していた人でも実力不足とみなされ、厳しい結果が待ち植えています。代わりに問われるのが後者の、新しい収益の柱を軌道に乗せることができる人材です。リモートワークに対応し、一生懸命努力したレベルでは話になりません。

キーとなるのは「変化対応力」。「コロナ禍とどう向かい合い、新たな価値を生み出してきたか?」が必ず面接で問われるようになりましたが、新たな試みとしてリモートワーク等、働き方をコロナ禍に対応した、はただ単に変化に対応しただけです。

今求められるのは、コロナ禍を利用し、新しい活路を見出す変化を起こす対応力。いけそうだという方向や可能性を打ち出す人が評価され、任されますが、ここに落とし穴があります。従来通りにチャレンジを考えると、「今より沢山やる」「難しい事をやる」くらいしか思いつきませんが、これはただ大変なだけで、ブレイクスルー認識は得られないのです。

今求められるチャレンジを考える作法を、会社も学校も教えていないので思いつかないのが普通です。ではどうするか? 筆者から乗り越えるコツを紹介します。
○コロナ禍で「新しい価値」を出せるコツ

最初にチャレンジの解像度をあげます。チャレンジの「対象」と「手段」に分けましょう。次にそれぞれ視点を洗い出していくのです。始めに思いつく視点をあげましょう。一般的でもかまいません。「難しいことをやる」「量をやる」「質をあげる」「「範囲を広げる」「納期を短縮」「改善する」等があがるでしょう。

次に、それぞれの視点を逆からみて、視点を見つけます。

難しいことをやる⇔やさしくする
量を増やす⇔減らす/なくす
質をあげる⇔仕組みで質を担保する
範囲を広げる⇔まとめる
納期を短縮⇔効率化する/外部委託する
改善する⇔前例がないことをする など

ここは厳密な逆視点でなくても構いません。逆から見て、出てきた視点を羅列するといいでしょう。

目的はチャレンジの選択肢を増やす論点をたくさん持つことです。通常では左側の一般的な視点しか思い浮かばないので、出てくるチャレンジも一般的ですが、逆からみた視点は新しい選択肢を増やす論点になります。具体例をあげて、やってみましょう

例)給与計算・勤怠管理をミスなく遅延ない状態を保つ

やさしくする⇒新入社員でもできるくらい簡素化/指導する
減らす/なくす⇒打刻機・打刻カードの廃止
仕組みで質を担保する⇒給与計算・勤怠管理のための新・システムの導入
まとめる⇒シェアードサービスによる関係会社の給与計算の集約化
効率化する/外部委託する⇒給与計算業務のアウトソーシング
前例がないことをする⇒給与計算・勤怠管理のペーパーレス、ハンコレス など

逆から見た視点でチャレンジを考えると、たくさんの選択肢が浮かび上がります。数多くの選択肢をあげ、その中からスジのいいものを選べばいいのです。

それでも選択肢が足りない時は視点を複数組み合わせて考えると、さらに、新たに選択肢が増えます。チャレンジの手段も一緒です。

ある程度決まっている⇔前例がないことをする
うまくいかなかった⇔他社の成功例を持ち込む
本人がやったことある⇔本人がやったことない など

思いつく手段を書き出し、逆視点から論点を洗い出してからスジがいいものを選ぶといいでしょう。ありそうでなかった目標や手段が見つかるのでお勧めします。
○コロナ禍をチャンスにする

コロナ禍こそ、チャンスは転がっています。ラッキーなのは誰も経験したことない環境ゆえ、活路を見出すチャレンジの中身が適正かどうかは誰にも分かりません。正解がないからこそ、失敗してもダメージはありません。

チャレンジは結果がでる前、現在進行形でも構いません。新しい風を感じさせて突き進んでいる人に周りは可能性を感じ、応援します。

結果、出世やいい転職先の選択肢が多数舞い込むようになるので、チャレンジすることが、実は一番の「キャリアのリスクヘッジ」になるのです。

松本利明 まつもととしあき 外資系大手のコンサルティング会社であるPwC、マーサー、アクセンチュアなどのプリンシパルを得て現職。世界を代表する外資系や日系の大手企業から中堅企業まで600社以上の働き方と人事の改革に従事。5万人のリストラと6,500名以上のリーダー選抜・育成に従事した「人の『目利き』」。英国BBC、TBS、日経、AERA等メディア実績多数。『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)などはベストセラー。 この著者の記事一覧はこちら

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ