ソフトバンク「LINEMO」は音声定額を省いて月額2,480円、eSIMなら最短1時間で開通も


ソフトバンクは18日、20GBで3,000円を切るオンライン専用の通信サービスブランドを「LINEMO」(ラインモ)とし、3月17日から提供することを発表しました。同時に、当初の発表から5分間の音声定額を省き、月額2,480円(以下、すべて税別)にすることも明らかにされています。

ブランドテーマは「タノシイオドロキ。」で、同社の寺尾洋幸常務執行役員は、「ソフトバンクはいいか悪いかは別にして、常に予想外の動きをする。その驚きを"タノシイオドロキ。"として提供したい」と意気込んでいます。

20GBで3,000円を切る料金プランは、NTTドコモが「ahamo」で先鞭をつけました。それに追従する形でソフトバンクは、3月にグループのZホールディングスと合併するLINEのブランドを生かした新ブランド「SoftBank on LINE」(仮称)を発表していました。

今回、正式にブランド名称が「LINEMO」に決まりました。LINEのMVNOサービスである「LINEモバイル」に近い名前ですが、ソフトバンクが提供するモバイル通信サービスにおける第3のブランドという位置づけです。

寺尾常務は、その特徴として3点を挙げます。まずは「SoftBankネットワーク」で、メインブランドの「SoftBank」が構築した全国の携帯網をそのまま利用する「同一ネットワーク、同一品質」という点。4G網はすでに全国に張り巡らされており、5G網の構築を加速している段階で、2020年度末の5G基地局は1万局程度ですが、21年度末には5万局に達して人口カバー率は90%超、25年度末には約20万局、そして2030年度末には約35万局まで拡大するとのことです。このころには、さらに次の世代のネットワークである6Gも展開されている予想で、この10年間に2.2兆円の設備投資を行う計画です。

こうした全国の4G、5Gネットワークを、「100%同一ネットワーク、同一品質で提供する」と寺尾常務。同じサブブランドとして位置づけられるY!mobileも同一ネットワークを利用しており、LINEMOでも同様に提供します。

もう1つの特徴は「オンライン専用」という点で、寺尾常務は「まったく新しいコンセプトで進める」としています。物理SIMも提供しますが、オンラインの本人確認技術であるeKYCを使い、eSIMを提供することで、新規契約時の即時開通が可能になりました。これまではオンラインで契約しても書類送付が必要だったため、最短でも1~2日は必要でしたが、LINEMOでは「最短なら1時間以内に使えるようになるのでは」(寺尾常務)とのことです。

3点目が「LINEとのシナジーを最大化する」点です。LINEのユーザーは8600万人で、「日本で最も多いコミニュケーションサービスではないか」と寺尾常務。LINEのトークや通話機能をカウントしないカウントフリー機能に加え、LINEのUIやUXを統合し、「ユーザーにとって最適な、フレンドリーな体験を提供する」ことが目標だと話します。

当初、SoftBank on LINEとして発表した際には、20GB・5分間の音声定額付きで2,980円となっており、詳細は後日発表とされていました。その後ユーザーの声を集めると、「LINE通話が無料なら、音声定額は不要」という声があったそうです。KDDIの同様のプランである「povo」は、音声定額を省いて月額2,480円となっていたこともあり、これに追随する形でデフォルトでは音声定額を省きました。

その結果、正式プランとしては月額2,480円で20GB、音声通話は従量課金となりました。オプションとして5分間の音声定額は月額500円、完全音声定額は月額1,500円で提供します。テザリングや国際ローミングに関しては無料で提供。フィルタリング、緊急通報メール・災害用伝言板もサポートします。

オンライン専用ということで、契約事務手数料、SIM交換・再発行、MNP転出手数料、契約解除料といった手数料もすべて無料です。

LINEとの連携では、LINEトークでのメッセージのやりとりのデータをカウントしない「LINEギガフリー」を提供。LINEの音声通話だけでなくビデオ通話もカウントしません。

これに加えて、LINEとソフトバンクのチームが一緒になってLINEの特徴を議論し、その結果、LINEクリエーターズスタンプを使い放題にすることが決まったといいます。プロのデザイナーなどが作成したLINEスタンプ700万種類以上が使い放題の「LINEスタンプ プレミアム(ベーシックコース)」は月額240円ですが、LINEMOのユーザーはこれが無料で利用できます。

LINEクリエイターズスタンプの使いたい放題サービスの開始は、今夏の予定ですが、それまでの間はキャンペーンを用意することで、お得に使えるようにするそうです。

契約やサポートは基本的にLINEアプリ上から行います。LINEアプリから申し込みページに移行し、eKYCを使ってeSIMを選べば、即日開通。UIやUXはできるだけ分かりやすいように工夫するとしており、簡単に契約ができるようにする意向です。契約後も、LINEアプリから問い合わせページに飛んだり、料金や利用データの確認、サポートの利用が可能です。

LINEの取締役CSMOである枡田淳氏は、「全国民にスマートフォンが行き渡っていない日本で、それを実現できるブランドだ」とアピールします。LINEのユーザーは8600万人ですが「まだまだ増えている」(舛田氏)という状況で、毎日使うユーザーは85%と多く、人口カバー率は68%に達しているといいます。

舛田氏は、「LINEMOに対してLINEからお願いしたこと」として、この8600万ユーザーに加え、今後LINEのユーザーとなる可能性のある若いデジタルネイティブ、スマートフォンネイティブ世代にとって、経済的で操作も分かりやすく、手続きも簡単というサービスを実現してほしいことだったと明かします。

LINEスタンプは月間43億回以上送信され、LINEの音声・ビデオ通話は月間76億回以上利用されているそうで、こうしたデータの利用をカウントしないLINEMOは、LINEの要望に沿うものだと舛田氏はいいます。

寺尾常務は、20GB2,480円というプランが、単なる安さを求めただけではなく、「サービスをちゃんと継続できることが一番重要」と指摘。5G、6Gとネットワークがさらに高度化し、投資も継続的に行わなければならないなか、サービスを停止せずに継続して提供できる料金という考えを示します。これは、さらに安価な料金設定をしている楽天モバイルを視野に入れたものでしょう。

Y!mobileも統括する寺尾常務ですが、ユーザー数が500万を突破して「ソフトバンクの第2の柱」として位置づけられるようになったことから、LINEMOでも同様に「ソフトバンクの第3の柱」と目されるだけのユーザー数を獲得することを目標としています。

政府による値下げ要請から携帯各社は料金プランの刷新を進めており、発表されたプランも他社の動向を見ながら変更を加えるなど、ギリギリまで各社の調整が続いています。寺尾常務も、「オンライン手続きの簡単さは一朝一夕にはできない。どんどんアップデートすることで改善する」と話し、サービス提供後も改善を続けていく考えを示しています。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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