【ネタバレあり】使徒とは何者か。エヴァンゲリオン旧シリーズと新劇場版シリーズの<使徒の違い>を徹底解説

 

残念なことに1月23日(土)に公開を予定していた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が延期となってしまい、「エヴァンゲリオン」シリーズの完結まで、またしばらく待つことになりそうです。

しかし裏を返せば、たっぷり復習の時間があるということ。
そこで今回は、来たるべきシリーズ完結を前に、改めてエヴァンゲリオンについて……中でも特にユニークなキャラクターである“使徒”について解説します。

ここでは、1995年放送のTVアニメシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』とその劇場版を『旧シリーズ』、2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』以降を『新シリーズ』として、それぞれの違いを含め紹介していきたいと思います。

※以降はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。

 

そもそも使徒って何?

そもそも使徒が何者なのかを知っていますか?

エヴァンゲリオンに登場する“人類に襲いかかってくる正体不明の敵”ぐらいの認識の方も多いと思いますし、正直間違っていません。
しかし、実は正体不明といっても、もっと具体的に「何をしようとしている生き物なのか」の設定はあったり、あれだけいろいろな姿をしている敵を“使徒”と認識するルールなども、劇中で描かれています。

・使徒はNERV最深部を目指してやってきている。
・NERVの判別によって“パターン青”と認識されたものが使徒である。

勘の良い人は、公式で発行されている資料などを読んでいなくても、以上の特徴があることを知っているのではないでしょうか。

 

旧エヴァンゲリオンシリーズの使徒の正体

では、なぜ使徒がNERV最深部を目指してやってきているのでしょうか。
そこに「使徒が何者なのか」という答えが隠されています。

「エヴァンゲリオン」シリーズには、実は壮大な裏設定があります。
「エヴァンゲリオン」シリーズでは、人類の起源はダーウィンが提唱した進化論ではなく、地球以外の別の生命体によって作られたという設定になっています。その生命体が宇宙に生命の種を蒔いたのですが、その種がたまたま2つ、地球に飛来することになります。

その種に入っていたのがアダムリリス
アダムは生命の実を得ており、屈強な生命力を持った使徒を生み出し、リリスは知恵の実を得ており、無数の知的生命体であるリリンこと人類を生み出します。長らく地球は人類……もといリリス側が支配していたのですが、ついにアダム側の使徒が動き出し、地球の支配者になろうと目論んでいた、というのが『新世紀エヴァンゲリオン』の物語でした。

そんな使徒が「どう支配者となろうとしているか」というのが、NERV最深部を目指す理由。使徒たちはNERVの最深部に隠されたアダムと融合してサードインパクトを起こすことで、人類を滅亡させようとしているのです。

これらの設定は、部分的にこそTVアニメシリーズで登場していますが、はっきりと言及されてはいませんでした。その後、庵野秀樹監督が監修として参加しているPlayStation2用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』で、その多くが理解しやすい形で解説され、多くの謎に決定的な答えが提示されました。

 

旧エヴァンゲリオンシリーズに登場した使徒たち

旧エヴァンゲリオンシリーズには、全部で17体の使徒が登場しています。
ここで簡単にですが、全部の使徒をおさらいしていきましょう。

第1使徒『アダム』

全ての使徒の起源とされる存在で、南極で発生したとされるセカンドインパクトの元凶。分解されて、肉体はゲンドウの手に移植され、魂は渚カヲルとして再生することになります。第3使徒・サキエル以降の使徒はこのアダムと融合するべくNERVを狙って襲いかかってくることになります。

第2使徒『リリス』

NERVの最深部セントラルドグマで磔(はりつけ)になっている巨大な人型の姿。人類の根源といえる存在であり、初号機はリリスを元に作られていたり、その魂は綾波レイの中に移植されていたりといった物語でも重要な存在の一つ。

第3使徒『サキエル』

おそらく使徒と聞いて真っ先にこのサキエルの画が浮かぶ人が多いのでは?
シンジが最初に初号機で戦うことになるのが、このサキエル。白いペストマスクのような顔に体は黒く、見た感じでは華奢ですが、国連軍の切り札であるN2地雷を持ってしても倒せない圧倒的な力を持ちます。

第4使徒『シャムシエル』

キノコのような胴体に日本の触手を操って襲いかかる使徒がシャムシエル。トウジとケンスケを初号機に乗せた状態で勝利しました。

第5使徒『ラミエル』

青い正八面体の形をした使徒がラミエル。近づいてきた敵は加粒子砲でうち沈めてしまうので、遠距離から狙撃する“ヤシマ作戦”で倒すことに成功しました。

第6使徒『ガギエル』

白い海洋生物の姿をした使徒。ドイツからやってきたEVA弐号機と交戦の末、倒されてしまいます。

第7使徒『イスラフェル』

ツルハシのような湾曲した腕を持ち、2体に分裂する特徴を持った使徒がイスラフェル。分裂した2体を同時に倒す必要があるため、シンジとアスカが息を合わせて撃退した使徒でした。

第8使徒『サンダルフォン』

マグマの中で、サナギの状態で発見された使徒がサンダルフォンです。羽化する前に捕獲しようとしたのですが、直前に羽化してしまったので、マグマの中で交戦することになった使徒です。

第9使徒『マトリエル』

昆虫のような長い4本の足を持ち、溶解液を使ってNERVに襲いかかったのがマトリエル。NERVが停電状態になってしまった中で戦った使徒でした。

第10使徒『サハクィエル』

宇宙から地球に向けて飛来してくる巨大な目のような使徒がサハクィル。地面に直撃する寸前にEVAで受け止めて、コアを破壊するという難易度の高い戦闘を迫られた使徒でした。

第11使徒『イロウル』

微生物上であり、その特性を生かしてNERVのコンピューターシステムであるMAGIを乗っ取ろうとした使徒がイロウル。EVAでは太刀打ちできないため、逆にハッキングして、自滅させる作戦で倒しました。

第12使徒『レリエル』

ゼブラ柄の球体の姿をした使徒がレリエル。実はこの球体の影の方が本体で、シンジが初号機ごと飲み込まれてしまいます。

第13使徒『バルディエル』

輸送中だったEVA3号機に寄生してそのままEVAを乗っ取ってしまったのがバルディエル。トウジがパイロットとして乗り込んだと同時に支配したことで、シンジにその手で友人を傷つけさせる事態に陥らせた要因となる使徒でした。

第14使徒『ゼルエル』

大きな図体と帯状の腕を持った使徒がゼルエル。圧倒的な力で使徒を次々と倒していったのですが、覚醒した初号機により倒され、捕食されてしまいます。

第15使徒『アラエル』

衛星軌道上に浮かぶ白い翼状の使徒がアラエル。精神攻撃を仕掛けてくる使徒で、アスカを情緒不安定な状態に持ち込み、戦闘不能にしました。零号機の投げたロンギヌスの槍で貫かれ、倒されました。

第16使徒『アルミサエル』

発光した線状の使徒がアルミサエル。寄生虫のような性質を持つ使徒で、零号機と融合しようとしましたが、レイの自爆によって破壊されてしまいます。

第17使徒『タブリス(渚カヲル)』

青年・渚カヲルとしてシンジの前に現れたのが最後の使徒であるタブリス。使徒の中で唯一、NERV最深部まで到達したのですが、そこにいたのは目的のリリスではなくアダム。騙されたことに気づき、シンジの手で殺されることを受け入れます。

ちなみにこのナンバリングに続いて、第18使徒とされるのがリリン。我々人類のことです。実は我々も使徒の一つだったというのが驚きのポイントです。

 

 

新エヴァンゲリオンシリーズは扱いが違う!?

旧シリーズに登場した17体の使徒を紹介しましたが、ここで注目してほしいのが新劇場版。これまで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』『破』『Q』と全3作品が製作されましたが、物語序盤は旧TVアニメシリーズに準じた内容となっていました。しかしシリーズ後半になるにつれて、どんどん未知の展開へ突入していきます。
そして使徒も、旧シリーズと同様の装いとなってはいるものの、次第に大きな違いが判明していきます。

具体的な新劇場版シリーズの使徒の違いは以下の通り

・旧シリーズのように名前はついておらず『第○の使徒』と称される
・旧シリーズとはナンバリングが一致しない(例:旧で第3使徒だったサキエルは『第4の使徒』)
・全部で13体しかいない。

なぜ、名前がついていないのか、数が減っているのかについては、現段階では明らかになっていません。

 

新エヴァンゲリオンシリーズに登場した使徒たち

新劇場版シリーズには全部で13の使徒の存在が示唆されていますが、正体が明かされていないものもおり、いまだ未知の部分が多いです。こちらも簡単にですが、全ての使徒をおさらいしていきましょう。

第1の使徒『渚カヲル?』

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で渚カヲルが第1の使徒を自称していますが、後に第13の使徒に堕とされます。第1使徒の正体はいまだに新シリーズでは決定的な答えが明かされておらず、旧シリーズでアダムと呼ばれていた存在も、なぜか複数形の“アダムス”と呼ばれています。

第2の使徒『リリス』

他の使徒は名前が付いていないのですが、アダム(ス)同様、リリスは劇中で名前が明かされています。

第3の使徒

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の冒頭で登場した、殻のような体と骨状の長い首と頭、尾のような部位を持った使徒です。人類によって捕獲されて、解体されていたのですが、制御を突破して、マリの乗った仮設5号機に倒されます。

第4の使徒

旧シリーズに登場したサキエルの姿の使徒。登場から顛末は、旧シリーズとほぼ同じ。

第5の使徒

旧シリーズに登場したシャムシエルの姿の使徒。こちらも登場から顛末は旧シリーズと同じ。

第6の使徒

旧シリーズに登場したラミエルの姿の使徒。前述の使徒同様、登場から顛末まで旧シリーズと同様で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のクライマックスの戦いを飾りました。

第7の使徒

巨大な時計の秒針のような顔と長い棒状の足を持った使徒。日本へやってきたばかりの弐号機の攻撃によって、あっけなく倒されてしまいました。

第8の使徒

旧シリーズに登場したサハクィエルの姿に似た使徒。戦闘過程や顛末は旧シリーズと似ていますが、デザインや演出などにアレンジが加わっています。

第9の使徒

旧シリーズに登場したバルディエルの様な使徒。EVA3号機に寄生するなど挙動は旧シリーズと同様でしたが、新劇場版シリーズでは、3号機のパイロットはトウジではなくアスカでした。

第10の使徒

旧シリーズに登場したゼルエルの姿に似た使徒。圧倒的な強さは旧シリーズ以上で、ザ・ビースト状態の弐号機も倒し、零号機を捕食するなどその実力を見せつけました。旧シリーズ同様、覚醒したEVA初号機によって倒され捕食されるのですが、直後に初号機とシンジはサードインパクトを引き起こすことになります。

第11の使徒

未登場。果たして今後その存在は明らかになるのでしょうか。

第12の使徒

旧シリーズに登場したアルミサエルの様な特徴を持った使徒。EvangelionMark.06の内部に潜んでおり、シンジがロンギヌスの槍を引き抜いたことをきっかけに復活。黒いケーブルのような姿をしていて全身がコアとなっており、身体を変形させる能力があります。

第13の使徒(渚カヲル)

本当は第1の使徒であったはずが、碇ゲンドウによって13番目の使徒に堕とされてしまった……と本人が述べていますが、その真偽は不明。

 

新劇場版シリーズの使徒たちの謎

新劇場版シリーズに登場した使徒たちにはまだまだ多くの謎が残されています。
なぜ、彼らには名前がないのか。なぜ体数が減っているのか。なぜアダムが複数形のアダムスになっているのか。旧シリーズの使徒の情報を踏まえていても、不明な部分がたくさんあります。もしかするとその答えは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』にあるのかもしれません。

今回紹介した情報を参考に、公開までこれらの使徒の謎について、考察してみるのも面白いかもしれませんね。

WRITER

  • ネジムラ89
  •        

  • 缶バッジ販売専門店「カンバーバッチ」のオーナー兼アニメ映画ライター。アニメ映画情報マガジン「読むと アニメ映画 知識が結構増えるラブレター」をnoteにて配信中。その他いろんなとこでアニメ映画話を執筆中。古今東西関係なくアニメ映画を中心とした有益な情報を多くの人に提供できるようにやっていきます。

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