マクドナルドの価格比較。20年前より値下がりしていたメニューを探す

日刊SPA!

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

腕時計投資家の斉藤由貴生です。

私はケチなので、いろいろなモノの値段を記憶しており、今でも20年以上前の値段を覚えているのです。実際、モノの値段を記憶すると、「どんな価値」だったかを把握することができます。そうすると、特に高級腕時計の場合、「買い時」や「売り時」のタイミングを掴むのに便利。ただ私は、腕時計に限らずモノ全般の値段を昔から記憶する癖があるのです。

◆20年前より今のほうが安いモノ、高いモノ

最近驚いたのは、20年以上も前より、今のほうが安いモノが世の中にはそれなりにあるということです。

私が小学生だった1998年ごろ、学校の授業では「20年前と今とでは、物価が違う」と教わりました。実際、1998年の20年前、すなわち1978年の大卒初任給は約10万5000円。1998年のそれは約19万5000円ですから、倍近く異なるわけです。

しかし、1998年から22年以上が経過した現在の初任給は約20万7000円。つまり、1998年とあまり変わっていません。それもそのはず、この20年は「デフレ」だったわけですから。

参議院の予算委員会調査室によると、1998年から2013年までの消費者物価指数は横ばいだったとのこと。やはりこの長期間において物価はあまり変わっていないといえるでしょう。

実際、牛丼の価格を見ると、現在、大手3社の主な価格帯は税込380円程度といったところですが、実はこの価格は1998年よりも安いのです。

私が初めて牛丼を買ったのが1998年、小学6年生のときなのですが、その際400円(税別)という価格だったことを記憶しています。この記憶を元にネットで調査をしてみると、1990年から2001年まで400円(税別)だったことが判明。やはり、牛丼は90年代よりも現在のほうが安く食べることができるわけです。

その一方で、値段が上がっているモノもあります。特にクルマなど、もともと価格が高いモノの値段は、この20年間でとても高くなったといえ、現在では軽自動車でも200万円以上という価格帯が主流ともいえる状況になっているようです。

そういった意味では、単価が高いモノの値段は上がり、安いモノの値段は下がったといえるかもしれません。そうなると、庶民のグルメ値段は意外と20年前と比べても「安いモノ」が多い可能性があるといえます。

◆20年前より高くなった食べ物はラーメン!

そこで、またもや20年前の記憶をたどってみたところ、庶民のグルメでも「高くなっている」ことに該当するモノがそれなりにあることがわかりました。

その最たる例がラーメンです。20年前の主な価格は500円台。実際、2000年前後といった時代のラーメン特集を動画サイトで見ると、当時の価格帯は500円台が主流でした。

それに対して、今のラーメン価格は700円台や800円台が目立ちます。つまりラーメン1杯の相場は、この20年間で1.5倍程度の値上がりをしたといえるわけです。

そしてもう1つ、「20年前と比べて高くなった」と感じたのがマクドナルド。かつて「安さ」の代表例といわれたマクドナルドですが、藤田田さん(当時の日本マクドナルド社長)が引退された後の時代、特に2007年頃の地域別料金導入後から高くなったといえるでしょう。

では本当にマクドナルドは高くなったのでしょうか? ここからは、マクドナルドを中心にお伝えしたいと思います。

◆マクドナルドの安い食べ物といったイメージは戦略だった!

まず、マクドナルドの価格推移を語るうえで、最初に確認しなければならないのが20年前という時代のマクドナルド事情です。

ラーメンなどほかのモノと違って、20年前のマクドナルドは「目立った値下げ」をしていた状態でした。ですから、その「値下げ時代」と比べると、現在の価格が「20年前よりも高い」となるのは仕方がない部分もあるわけです。

日本マクドナルドといえば創業者の藤田田さんが有名ですが、90年代のマクドナルドは藤田さんの方針によって大幅な値下げをしていた時代だといえます。

実際、藤田さんも著書『勝てば官軍』の中で値下げについて語っておられたのですが、90年代後半のマクドナルドは「思い切って安くした」という時代だったわけです。

インパクトがあった出来事といえば、90年代後半からのハンバーガー80円(税別)、その後2000年の平日65円(税別)など、ハンバーガーの単品価格です。ちなみに、これまでのハンバーガー価格は2002年の59円(税別)が最安値。現在では、110円(税込)という価格ですが、実は1998年当時は130円(税別)だったため、「ハンバーガー単品の価格」は90年代よりも安いといえます。

つまり、マクドナルドのハンバーガーやチーズバーガーといった安価なメニューの単品の現在の価格は、90年代よりも安いわけです。

◆バリューセットは本当にお得なのか?

さて、ここからが重要なのですが、マクドナルドで多くの人が頼むモノといえば、セットだといえるでしょう。しかし、そのセット価格を例とすると現在のマクドナルド価格は20年前に敵いません。

なぜなら、90年代後半から2002年ごろまで、マクドナルドはセットがほぼ統一価格。バリューセットは基本500円(税別)で、ビックマックとチキンタツタが600円(税別)という構成だったのです。

それに対して現在のマクドナルドのセット価格は、「税込640円から」。もちろん、エグチなど500円のセットもありますが、ダブルチーズバーガーやてりやきマックなど往年のメニューを注文しようと思った場合は640円以上となります。

もちろん、これは定価の話。現在のマクドナルドは、しっかりと消費者意識を考慮してくれているため、ランチタイム価格の設定や、クーポンの利用などで90年代価格に近い額で食べることもできるのです。

ただし、ここにあえて物申すならば、現在価格は90年代に近いけれど、「90年代よりも安い」というわけではないということになります。

例えば、ダブルチーズバーガーのセットはバリューランチで550円。90年代価格では、税込換算525円だったため、25円ほど高いことになります。

もちろん、90年代価格と比べて、「たったの25円高でダブチのセットが食べられる」のは、マクドナルドの素晴らしい企業努力によるものだと思います。

ちなみに、アメリカの消費者物価指数は日本のように過去20年間横ばいというわけではありません。主要株主が海外の日本のマクドナルドが、90年代価格に遜色ない状態でセット商品を提供しているというのは素晴らしいともいえるわけです。

実際、マクドナルドのセット価格が20年前と比較して「25円高い」というのは、消費者的にも許容範囲の上げ幅だと思います。

◆探してみたら20年前よりもお得なセットがあった!

しかし、そうはいっても、20年前よりも安いセットがあったならば、よりお得な気分になるでしょう。

では、そんな夢のような価格のセットがあるのかといえば、その答えは「YES」。それこそが、意外にもビックマックのセット価格であります。

ビックマックのセット価格は、現在690円なのですが、それなりの頻度で620円のクーポンが出ているのです。

先のように、藤田田時代のバリューセットでは、ビックマックセットの価格は600円(税別)でしたから、当時の税込換算だと630円になるわけです。

そうなると、クーポンを利用したビックマックセットの価格は20年前よりも10円安いことがわかります。

マクドナルドは、ときおり限定キャンペーンなども実施しているため、さらに安く食べるチャンスもあります。マクドナルドへ行かれる際は、こうしたお得な仕組みを活用し、20年前の価格で楽しむことをオススメいたします。

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

【斉藤由貴生】

1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ