良質な音のシャワーを浴びる悦び。最高級の音響を搭載したBelkinのスマートスピーカーレビュー

Photo: 山田ちとら

音楽がなくっちゃ、始まらない。

コロナ禍で音楽のありがたみがますます身に沁みるようになりました。マンネリになりがちな日常に新しさを提供してくれたのも、気持ちが暗いほうに沈んでいく前に救ってくれたのも、すべては音楽。

ただ、ヘッドホンやイヤホンで聴いていると、脳にダイレクトに響きすぎて思考を妨げることがあるんですよね。かといって我が家にいくつかある小型Bluetoothスピーカーでは、音に潤いと広がりがなく、臨場感がイマイチ。そこでワンランク上の家庭用スピーカーを探していました。

そんな折に、フランスの高級オーディオメーカーであるDevialet(デビアレ)の音響技術を搭載しているBelkin『SOUNDFORM ELITE Hi-Fi スマートスピーカー』(以下『SOUNDFORM』)をお借りできました。聞けば、デビアレのフラッグシップモデルである『EXPERT 1000 PRO DUAL』のお値段は、なななんと473万円(税込)……! そんな「格式高いスピーカー」との触れ込みつきで承った本レビューでは、1カ月ほどじっくりとその音質と使用感を味わってみた率直な感想をお届けします。

SOUNDFORM ELITE Hi-Fi スマートスピーカー
Photo: 山田ちとら

これは何?:Devialet社の音響技術を搭載したBelkin初のスマートスピーカー

価格:Amazonで4万2,545円

好きなところ:バランスがよく、潤いのある音質。存在感のある重低音。

好きじゃないところ:ボリュームコントロールが使いづらい。あとバッテリー内蔵型だったらもっとよかったのにな…。

Belkin Hi-Fi スマートスピーカー + ワイヤレス充電器 iPhone/Android スマホ各種対応 SOUNDFORM ELITE ホワイト G1S0001dq-WHTJP-A

Belkin Hi-Fi スマートスピーカー + ワイヤレス充電器 iPhone/Android スマホ各種対応 SOUNDFORM ELITE ホワイト G1S0001dq-WHTJP-A
42,545円

高級ながらも日常にとけこむ使いやすさ

丸っこいフォルムが生活空間にやさしく寄りそってくれます
Photo: 山田ちとら

あまりの格式の高さにたじろぎながらもお迎えした『SOUNDFORM』でしたが、案外親しみやすいフォルムでした。インテリアにすっと馴染む丸っこさ、サイズ感。本体は奥行162mm×幅162mm×高さ168.5mmで、重さは1.25kg。たとえばお部屋に新しい鉢植えをプラスするような感覚で仕事机・窓枠・キッチンカウンターのうえ・本棚などに置いてみたところ、既存のモノと見事に調和しました。お借りしたのはホワイトでしたが、2色展開でブラックもあるのでお部屋に合わせて選択できます。

また最大10Wのワイヤレス充電機能つきで、スマートフォンの高速充電が可能。これ、ものすごく便利です。というのもスマホと『SOUNDFORM』とをGoogle Homeアプリで連携させてスマホをリモコンのように操作することが多かったので、たいていはスマホをスピーカーのそばに置いていました。なので、好きな曲を流しながら「ついで」にスマホを充電できちゃう手軽さはすばらしい! おかげでiPhoneの充電に関してはライトニングケーブルと無縁になりました。定位置にしちゃえば、スマホが迷子になることもありませんしね。

高再現性にこだわったHi-Fiサウンド


さて、やはり一番気になるのはサウンドクオリティ。家事でもしながら聴いてみようと音楽をかけてみたのですが…、
Spotifyのお気に入りリストに入っている曲を片っ端から聴いていく悦び
Photo: 山田ちとら

「ながら」ではとても聞き流せないような良質な音が耳に飛び込んできて、思考停止してソファに座りこんでしまいました。それぐらい『SOUNDFORM』の音は心地の良いものでした。

「重低音がしっかりしている」というのが第一印象で、ベースが実に気持ちよく鳴ります。側面に70mmのウーファーをダブルで搭載しているおかげなのでしょう、存在感のある重低音に仕上がっています。それでいてなめらかでドーンと腹に響くような荒々しさがなく、個人的に好みな音の趣向。

デビアレ社の超高級スピーカーにも搭載されている「SAM(Speaker Active Matching)」技術により、音の振動を細部まで再現できるとのことで、モノラルながらも奥行きのあるクッキリとした音が立ち上がってきます。フルレンジドライバーサイズは35mm、最大出力音圧は90dB。ご近所関係が心配になるぐらい響きますが、音量を大きくしても音が割れません。

これだけ音がいいので、ふだん聴いているポピュラー系の音楽から離れてジャズっぽいグルーヴを味わいたくなりました。

まず聴きたかったのが『水琴窟 -SUIKINKUTSU-』。東京スカパラダイスオーケストラがジャズピアニスト・上原ひろみと繰り広げる至高のセッション。思わず音量を上げて聴き惚れました。



音楽ストリーミングサービスで手当たり次第に好きな曲を聴きまくってから、ふとしばらく耳を傾けていなかったCDの宝庫に思い当たりました。SpotifyやApple Musicでは聴けない音源をさっそくパソコンに取り込み、『SOUNDFORM』で流してみました。
音がいいので、とにかくいろいろ聴いてみたくなります
Photo: 山田ちとら

ベベウ・ジルベルトの気だるいボサノバは、『SOUNDFORM』で聴くと音がふわっと部屋全体に広がり、優雅な時間を演出。なんとも甘やかな午後の時間が過ぎていきます…。

もはや家事どころではなくなってしまいました。

オンラインライブの臨場感を爆上げ

ヘッドホンよりスピーカーのほうが、よりライブとしての臨場感を演出してくれるようです
Photo: 山田ちとら

夜には娘が大ファンであるピアニスト・まらしぃさんのオンラインライブで『SOUNDFORM』が大活躍してくれました。

ライブは何度目かの視聴でしたが、娘いわく「まらしぃさんの曲は低音がかっこいいから、低音をうまく聴きとれた分だけリアルに聞こえた」と。すぐそこでピアノを弾いてくれているかのような臨場感を味わえたんだそうです。

Googleアシスタント搭載でハンズフリーに

Photo: 山田ちとら

音質以外に重要なポイントは、『SOUNDFORM』がただのスピーカーではなくスマートスピーカーであること。Googleアシスタントを搭載しているので、Google Homeアプリと連携して家中のスマート化されたガジェットを声ひとつで操作することが可能です。もちろん音楽を聴く際もハンズフリーで操作できるので、料理しながら、本を読みながら、ストレッチしながら曲を変えられるのはありがたいかぎり。

ただ、正直なところスマートじゃない我が家ではニュースや天気予報を読み上げてもらったり、ラジオをかけたりと初歩的な使い方しかできませんでした。なので、Googleアシスタントを搭載していない廉価モデルがあってもいいな…とは思いました。

音量の調整がイマイチ

Photo: 山田ちとら

ここからは残念だった点。ボリュームコントロールの操作性に関しては多少思うところがありました。スピーカー本体に「+(音量アップ)」と「ー(音量ダウン)」のタッチ操作がついているのですが、音量レベルの差が大きすぎました。音楽アプリ内のボリュームスライダーで微調整は可能なのですが、音量調整の都度アプリを立ち上げるのはちょっと面倒かもしれません。

あと、バッテリー内蔵型ではないので、どこに設置するのにも常に電源ケーブルをつないでいないとダメな点はかなり面倒くさい…。充電式Bluetoothスピーカーを家中持ち歩くことに慣れてしまっている以上、いちいち電源ケーブルを外して、差しなおして…という動作に抵抗感を感じました。そうなるとどうしても据え置きになりがちなので、経済的に余裕があれば部屋ごとにひとつずつ!みたいな贅沢な使い方ができたら最高だなと思いました。

そのスピーカーは歌うか

Photo: 山田ちとら

いままでBluetoothスピーカーやイヤホンで聴いていて「こんなもんだろう」と思っていた音は、ホンモノじゃなかったんじゃないか?

今回『SOUNDFORM』でさまざまな音楽を聴きながら、こんな疑問に行き当たりました。

もし音質に湿度のようなバロメーターがあるとしたら、『SOUNDFORM』は非常に湿度の高い音を奏でます。その表現力はどのジャンルにもよく馴染んでいて、日々の生活に潤いを与えてくれるものでした。

声量が大きい歌手ほど、歌い初めに大きく息を吸い込む様子が聴きとれます。ピアニストによっては鍵盤をたたきながら低く唸り続ける人もいます。稀に、シンバルの震えが完全に止まるまで無音に近い状態で収録時間を伸ばしてくれている音源もあります。

そのような“音楽の影にありながらも、音楽を引き立ててくれている雑多な音”さえもしっかりと拾ってくれる『SOUNDFORM』は、音楽をただ流すだけではなく、歌ってくれている──。そう感じました。

そのスピーカーは「歌う」のか。答えによっては見せてくれる景色が違ってくると思います。

Reference: Belkin

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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