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四海方正の芸能地獄耳
こんにちは、ライターの藤間紗花です。
我が家の43インチの液晶テレビには、地デジ放送が映りません。チャンネルボタンを押しても映るのは暗闇だけ。
ではなぜ液晶テレビがあるのかといえば、大きな画面でAmazonプライムビデオなど動画配信サービスを楽しむためです。
この連載では、テレビでネット動画を楽しむ私が、個人的おすすめをレビュー&レコメンドしていきます。
突然ですが、みなさんは『約束のネバーランド』という作品をご存知ですか?
原作は『週刊少年ジャンプ』で連載されていた人気漫画。昨年末に実写映画化し、巷でも話題を集めていますね。
今月からは、TVアニメ第二期もスタート!アマゾンプライムビデオでは、昨年初めに放送されていた第一期がサブスク配信されています。
私がこの作品を知ったのは、連載が最終回を迎えた後。「連載も完結されたし、そのうち読んでみたいな」と思いつつ機会を逃していたので、今回アニメ第一期をチェックしてみました!
まずはあらすじをご紹介しましょう。
舞台は身寄りのない子どもたちが暮らす孤児院“グレイス=フィールドハウス”。
子どもたちから“ママ”と慕われるシスター・イザベラのもと、血縁関係のないきょうだいたちは幸せに暮らしていました。
まだほんの赤ん坊の頃にハウスへやってきた子どもたちは、6才から12才のあいだに里親のもとへ旅立つ決まりでした。誰が何才のときにどんな里親のもとへ行くのかは、そのときがくるまでわかりません。
これまで里親のもとへ巣立った子どもたちからその後ハウスへ連絡があったことは一度もなく、きょうだいたちは「ハウスのことを忘れてしまうほど、外の世界は楽しいんだ」と考え、自分の里親が現れる日を夢見ています。
そんなある日。6歳になった少女・コニーが里親のもとへ巣立つことになりました。ハウスとの別れを惜しみつつも、肌身離さず持っていたぬいぐるみの“リトル・バーニー”がいるから大丈夫と語り、ママとともに笑顔でハウスを去っていきます。
コニーが出ていったあと、主人公のエマはリトル・バーニーがハウスに置き去りにされていることに気がつきました。「まだ門の灯りがついているから間に合うはず」というレイの発言から、エマはノーマンとともにリトル・バーニーをコニーに届けることに。
しかし、そこでエマとノーマンが目にしたのは、すでに息絶えたコニーの姿でした。あわてて身を隠す2人でしたが、コニーの亡骸を恐ろしい姿の“鬼”が回収するところまで目にしてしまいます。さらに鬼たちの会話から衝撃の事実を知らされることになります。
ハウスはただの孤児院ではなく、人肉を育てるための“農園”であり、自分たちは鬼たちに出荷されるための“食用児”である……と!
「私たちはずっと食べられるために生きてきたの?」とショックを受けるエマは、さらに信じられない光景を目にします……。本当の母親のように自分たちを育ててくれたママ・イザベラが、鬼たちと出荷のやり取りをしていたのです。そう、優しかったママの正体は、農園で食用児を育てる“飼育員”でした。
すべてを理解したエマとノーマンは、自分たちが出荷される前に、ハウスを脱走することを決意します。同い年であり、自分たちと同じく、常にハウス内でのテストで好成績を叩き出しているレイも仲間に引き入れ、「ハウスのきょうだいたち全員を脱走させる」ことを目標に、密かに脱走計画を企てるのでした……。
物語は孤児院で幸せに暮らす無垢な子どもたちの描写からスタートします。しかし、子どもたちの首に刻まれた認識番号、それぞれが異常な集中力で望むオリジナルのテスト、敷地内に張り巡らされた檻……など、随所に不穏な描写が散りばめられており、視聴者は最初から違和を感じることになります。その違和感の正体が“食用児を育てるための農園”とは……。ハウスで暮らす子どもたちが不憫でなりません……!
「まだたった12歳の子どもたちに何ができるっていうんだ!」と思ってしまいますが、主人公のエマ・ノーマン・レイの頭脳は、ハウスのテストの成果もあり、かなり優れたもの。
というのも、どうやら鬼たちは優れた子どもの脳が大好物のよう。ハウス内のテストは単に子どもたちを学力順に分けたわけではなく、“食料としてのランク”をつけていたのでした。皮肉にも、成績優秀な3人は高級品に育っていたのです。
ママに育てられた頭脳を活かし、緻密な計画を練る3人。しかし、たった1人で何年もの間農園を切り盛りしていただけあり、ママも抜け目がありません。物語は、子どもたちとママとの頭脳戦に発展していきます。
子どもたちとママの駆け引きも魅力的ですが、アニメを初めて観て私が感動したのは、間の取り方からなる心理描写の細かさ。アニメと同時に原作も読んでいたのですが、原作は「早く先が読みたい!」と引き込まれるのに対し、アニメは30分という枠を活かした独特のテンポがとても美しいのです。
たとえば、こんなシーンがあります。ここからは重大なネタバレを含むため要注意です……!
脱獄の決行日が近づいたある日、エマとノーマンは、年齢が近く成績も優秀なドン、ギルダの協力も得ながら、脱獄の下見をするべくハウスを取り囲む高い塀を目指します。2人が塀へ向かうあいだ、レイがママを引きつけておく計画でしたが、なんとママに見破られてしまいます。
レイを部屋に閉じ込めたママは、エマとノーマンのもとへ向かいます。「愛してるから出荷までは幸せに暮らしていてほしい」と語るママに、抵抗を見せるエマとノーマン。ママに構わず下見を強行しようとしますが、ママは無情にもエマの足を折って引き止め、さらにはノーマンの出荷が決まったことを告げます。
頭脳だけでなく、並外れた身体能力も取り柄であったエマが、骨折したことにより走れなくなったしまったこと。そして何より、ノーマンの出荷が決定したことにより、「全員で脱走」という夢が潰えたこと。この瞬間に子どもたちが感じた絶望は計り知れません。自らの死が間近に迫ったことを悟ったノーマンの恐怖はどれほどのものでしょう……。
エマやレイの前で気丈に振る舞うノーマンですが、寝室で療養するエマに「お水を取って来てあげる」と告げて部屋を出ます。ここからはノーマンが部屋を出て廊下を歩き、水道へたどり着いてコップへ水を注ぎ、また廊下を歩いてエマの部屋へ戻るまでがすべて描かれているのですが、セリフもBGMもないこのシーンから、ノーマンの苦悩がひしひしと伝わってくるのです。
コップに水を注ぎながら、思わず膝から崩れ落ちるノーマン……。そうだよね、本当は怖いよね……つらいよね……!!(号泣)
本当にノーマンは出荷され鬼に食べられてしまうのでしょうか?そして、子どもたちは無事に脱走を成功させることができるのでしょうか……?
気になった方は、ぜひ『約束のネバーランド Season1』をチェックしてみてください!
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