この世には「やってみなければ分からない」という言葉がある一方で、相反する「火を見るより明らか」というワードが存在するのも事実。
立ち食いそばチェーン「名代 富士そば」が新たに打ち出したメニューが、多くのユーザーに衝撃を与えていることをご存知だろうか。
画像をもっと見る■まさかすぎるコラボ

「富士そば」では今月より、たこ焼きチェーン「築地銀だこ」とコラボした新メニュー「銀だこそば(うどん)」を販売開始。
その内容は至ってシンプルで、名前の通りそばの中にたこ焼きが投入されているのだが…どう考えても常人には思いつかないメニューである。
当初は懐疑的であった記者も何度か通ううちに、こちらのメニューの魅力が見えてきたので、今回は異色のそばをガチレビューしたいと思う。
関連記事:
大晦日に食べたい富士そば・三種の神メニュー ただし「年越し」には注意が必要■何か…写真と違くね?
こちらの商品は、たこ焼き以外にはワカメとネギが投入されたシンプルな「かけそば」がベースとなっている。
流石に「そばの中に入れてはマズイ」と判断したのかソースはかかっていないため、「たこ焼きっぽさを醸し出す」という意味では「かつお節」がかなり重要な役割を担っているのだが、提供されたそば本体を見ると、明らかに店頭ポスターと状態が異なっている。

そう、ポスターではたこ焼きの上に乗るかつお節が、現物は汁を吸って「しんなり」した状態で提供されていたのだ。
■止むを得ない事情があったと推測
しかしこれは「パネマジ」など否定的な一言で済ませるべきでなく、止むを得ない事情があったと思われる。
「立ち食いそば」の形式上、受け取り口でそばを受け取り、自身の席まで持ち運ぶという工程が発生するワケだが、恐らくどれだけ慎重に歩いたとしても、鳥の羽のようにデリケートなかつお節は振動を察知し、簡単に吹き飛んでしまうのだ。

そういった事態を防ぐため、あらかじめかつお節を汁に浸して振動や風で吹き飛ばないよう客に配慮し、店側が工夫を凝らしたものと考えられる。汁にかつお節の風味も加わり、見た目のインパクトは多少減っているが、味も良くするというコツが素晴らしい。
■大阪府民もこれにはニッコリ?
気になる味の方は、銀だこのたこ焼きの味がしっかり活かされており、サクサクした風味を楽しむも良し、かき揚げそばの要領で汁に浸してしっとりした状態で食べても良し、といった具合に味の変化が楽しめる。

こちらのメニューを大阪府出身の男性に紹介したところ、「以前働いていた『杵屋』でもよく似たメニューを見たことがある」というコメントが。
そもそも大阪ではたこ焼きに因んだ創作メニューが多数あるため、たこ焼きとそばのコラボも想定の範囲内ということだろう。
しかしたこ焼きをおかずにするのはアリかナシかで言えば「ナシ」なようで、「(大阪では)お好み焼きとご飯を一緒に食べるのは普通」とのことだが、「たこ焼きはおかずにしないですね。家庭によるかもですが」というコメントも見られた。
こちらは31日までの限定商品だが、「なくなり次第終了」とのことなので、早めにチェックしておこう。
・合わせて読みたい→
ローソン、紅生姜味のからあげクン 食べた瞬間違うモノが頭をよぎると話題(取材・文/しらべぇ編集部・
秋山 はじめ)