
(写真提供:横浜DeNAベイスターズ(C)︎YDB)
横浜DeNAベイスターズは12日、球団誕生10周年を記念した記者会見を開催。今シーズンから選手会長となる、今永昇太投手が参加した。しらべぇ編集部では、その際に見せた礼儀正しさや、気遣いの細やかさ、ファンの心を掴むコメント力に注目。
■投げる哲学者
今永投手といえば最速152km/hのストレートと、切れ味鋭いスライダーが特徴の左投手。エース格の証明となるシーズン2桁勝利も2度達成するなど、投手としての総合力が抜きん出ているが、礼儀の正しさも常人離れしているとネットで有名だ。
よく話題となるのは、知的なコメントと周りへの気遣い。好投したが打線の援護に恵まれず、惜しくも負け投手となってしまったときには、「負けた投手には何も残らない」「援護がないという言い訳は、防御率0点台の投手だけが言える」という、自分自身を追い込むような印象的なコメントの数々を残している。
さらに、勝ち投手となったときでも、「過去の自分に勝つことができた」「自分の中ではそんなに評価できない。意味のない四球を出してしまった」など野球を多角的に考える姿に対し、一部のファンからは投げる哲学者という愛称で親しまれている。
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とくに礼儀の正しさを感じさせたのは、同じ会見に参加した神奈川・黒岩祐治知事の登壇時だ。
会場にいる誰よりも深いお辞儀し、敬意を示す今永投手。黒岩知事が壇上から降りるときも、その方向に体を向けて、ホテルマン並みの丁寧なお辞儀を行っていた。
■スターマンにも優しい一面を見せる

(写真提供:横浜DeNAベイスターズ(C)︎YDB)
気遣いの細やかさはこれだけではない。会見を盛り上げてくれたマスコットキャラクターの「スターマン」が壇上から降りる際には、階段で転ばないようにさり気なくエスコート。「スターマン」の視界が狭いことを考えて、丁寧なジェスチャーを発していた。
さらには、岡村信悟球団社長が会見で発した言葉の一つ一つに対して、頷きながら傾聴するなど、野球以外の場面でも、意識の高さが垣間見える。
■ファンの心を掴むコメント
また、気遣いだけでなく会見でのコメントも完璧であった。
今シーズンの意気込みについて聞かれると、「日本一である横浜ファンの皆様の応援を背にして、優勝できないのは選手の責任でもあります。何十年もおまたせするわけにはいかないので、今年必ずセ・リーグを制覇して、日本一になれるように頑張っていきます」とファンの心を揺さぶる力強いコメントを残した。
昨シーズンは左肩痛を発症し、8月に登録抹消。その後もファームで調整を続けたが、実戦復帰はかなわないままシーズンを終えただけに、今シーズンにかける想いは人一倍強いだろう。そんな今永投手の活躍に期待したい。
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