Appleの「Fitness +」はフィットネスアプリというよりも広告塔っぽい?

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Screenshot: Fitness+

Apple(アップル)の「Fitness +」が登場して数週間が経ちます。この新サービスについて、ローンチにはワクワクしたけど、蓋を開けてみたらパーフェクトじゃなさそうと不満を述べるのは、米GizmodoライターのVictoria Song。彼女の意見がこちら。


まず気になったのは、ワークアウトを選ぶうえでフィルタをかけられるのが音楽、長さ、トレーナーのみということ。5Kランなどの目標別、あるいは強度によって選びたかったという人にとっては、ちょっと不便に感じるところかもしれません。毎週月曜日に新しいワークアウトがアップロードされるのはうれしいんですけどね。

謎の「目標設定ワークアウト」の正体


アプリの上部には、HIIT(High Intensity Interval Training)トレーナーのKim Ngoからのビデオメッセージがあって、「目標設定ワークアウトと最新限定版のアワード」というコメントが添えられていました。これは「目標設定シリーズ」の一部である2つのトレーニングと、Apple Watchユーザー向けの限定版チャレンジのことのようです。

実際にこの2つのトレーニング(20分の筋力トレーニングと10分のHIITトレーニング)をやってみたら、かなり汗をかく運動でした。動画のなかでトレーナーのグレッグは、自分の弱みや強みが何であるかに気付くべきだとか、来年は強化したい分野に焦点を当てるべきだとか話していました。ちょっぴり当然すぎるようなアドバイスですが…。

Appleがいう「目標設定」とは、具体的なフィットネスプログラムの種類のことではなく、新年のフィットネス目標のことだと気付きました。目標指向のプログラムがあればよいなと思っていたので、「目標を立てよう」というアドバイスだけ語られたのにはちょっぴり拍子抜けしました。
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主に全身を鍛える腕立て伏せの方法が示されているこの動画。アプリ内の説明文からは知り得なかった内容です。
Screenshot: Fitness+

Fitness+で用意されているのは


他社フィットネスアプリでは、何か目標に取り組むためのプログラムが含まれていることが多くあります。たとえばランニングアプリなら8~32週間にわたって特定の距離でペースを改善できることを目指した構造化されたクラスがあったり、Aaptivには「もっと強くなる」ためのプログラムとしてケトルベルの使い方の学習や完璧な腕立て伏せの強化ができるクラスが用意されていたりします。

一方でFitness +には、初心者が簡単にあらゆる種類のトレーニングに取り組めるAbsolute Beginnerプログラムがありますが、それだけです。もちろん、誕生したばかりのFitness +がまだ構築中であることは明らかなのと、Fitness +が悪いとかそういう話ではなく、現時点ではもっとAppleのエコシステムに引き寄せるためだけに構築されたような印象が強くあります。あまり意味のない限定バッジを受け取るためにサインアップしたり、友人がFitness +ワークアウトを完了しましたという通知を見て運動する意欲を高めたり、インストラクターによってキュレーションされたプレイリストをApple Musicでチェックしたり、Appleのオンラインストアでインストラクターが使用していた120ドル(約1万2500円)のマンドゥカヨガマットなど製品リンクを開いてみたり…そういうことができる仕掛けが用意されています。
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Screenshot: Fitness+

皮肉なことにFitness+は、フィットネスアプリというよりもAppleの宣伝という役割を大きく担っているようです。利用できる製品、サービス、パーソナリティの世界を構築するうえではよく考えられて構築されており包括的です。この思慮深さは、アップルのハードウェアやサービスにどう結びつくか、にあります。AirPlay 2と互換性がないため、大きな画面でワークアウトをしたくてもすることができないと嘆く人たちの声もあります。もしも他のエコシステムとうまく連携できるよう構築されていれば、もしも目標や難易度、器具に沿ったプログラムが用意されていれば、この記事は書かなくて済んだのにな、と思っています。

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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