2020年の全米でのアナログ盤年間売上が過去最高を記録、最も売れたのはハリー・スタイルズ

Billboard JAPAN



MRCデータによると、過去30年間における売上調査の中で、昨年アナログ・レコードが過去最高の年間売上を記録した。これを後押したのは、2020年1月3日から12月31日までの集計期間で最も売れたハリー・スタイルズの最新アルバム『ファイン・ライン』で、そのセールス枚数は23万2,000枚だった。

2020年のアナログ・レコードの総売上は2,754万枚で、2019年と比較して46.2%増加した。2020年は15年連続でアナログ・レコードの年間売上が伸びた年となり、1991年にMRCデータが売上調査を開始して以来、アナログ・レコードが過去最高の年間売上を記録した年となった。また、2020年12月24日までの1週間で184万枚の売上を記録し、史上最高の週間セールスを記録した。

アナログ・レコードは2020年に3番目に売れたフォーマットとなり、最も売れたCDは4,012万枚で前年から26%減少、次いでデジタル・アルバムは3,439万枚で前年から12.5%減少した。

驚くことに、2020年はすべてのフォーマット(CD、デジタル・アルバム、アナログ・レコード、カセットなど)を含むアルバム全体の総売上が、2015年以来最小の減少を記録した。2020年のアルバム総売上高は前年から9.2%減少した1億240万枚で、アデルの『25』が膨大なセールスを記録した2015年にちょうど6%減少して以来初めて10%未満だった。

2012年以降、消費者が音楽を楽しむためにストリーミング・サービスを利用する傾向が強まっていることから、アルバム全体の売上高は右肩下がりで推移している。

アナログ・レコードの売上は、2020年のアルバム総売上の26.9%と4分の1以上を占めた(1億240万枚のうち2,754万枚)。特筆すべきは、2020年に米国で販売されたすべてのフィジカル・アルバムの40.5%をアナログ・レコードの売上が占めていることだ(6,801万枚のうち2,754万枚)。これらは、アルバム売上におけるアナログ・レコードのシェアを示している。

2020年に5万枚以上のアナログ・レコードを売り上げたアルバムの合計は51作品で、2019年のわずか23作品から増加した。

2020年のアナログ・レコードの総売上枚数のうち、第1位の売上枚数である1,124万枚を記録したのはインターネットを利用した小売店(Amazonなど)、通販、消費者への直接販売(アーティストの公式ウェブストアなど)などの従来と異なる販売方法を経由したものだった。これらの販売方法でのアナログ・レコードの売上合計は2019年の737万から2020年は52.5%増加した。

新型コロナウイルスにより、2020年に多くの実店舗のレコード店は今後のビジネス展開の再考を迫られたが、アナログ・レコードの第2位の販売元は従来型の独立系レコード店で、前年から45.6%増加となる1,094万枚を売り上げた。この数字は、おそらく2020年に独立系レコード店で3度に分けて開催されたレコード・ストア・デイとブラック・フライデーの促進によるものである。

ターゲットやウォルマートなどの量販店は、2020年のアナログ・レコードの販売枚数において第3位で、前年から98.5%増加となる381万枚を売り上げた。量販店での驚異的な成長は、より多くの店舗面積をアナログ・レコードに割り当てたり、独自のアナログ・レコードの限定版を販売するなど、過去数年にわたりターゲットやウォルマートがアナログ・レコード市場に進出し続けていることに起因する。

◎米国で2020年に最も売れたアナログ・レコードTOP10(集計期間:2020年1月3日~12月31日、MRCデータ)
1. 『ファイン・ライン』ハリー・スタイルズ(232,000枚)
2. 『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』ビリー・アイリッシュ(196,000枚)
3. 『グレイテスト・ヒッツ』クイーン(176,000枚)
4. 『アビイ・ロード』ザ・ビートルズ(161,000枚)
5. 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:オーサム・ミックス・VOL.1』VA(152,000枚)
6. 『レジェンド』ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(148,000枚)
7. 『噂』フリートウッド・マック(138,000枚)
8. 『ドント・スマイル・アット・ミー』ビリー・アイリッシュ(126,000枚)
9. 『スリラー』マイケル・ジャクソン(125,000枚)
10. 『good kid, m.A.A.d city』ケンドリック・ラマー(117,000枚)

当記事はBillboard JAPANの提供記事です。

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