新型コロナの第3波が到来し、事態は長期化。収束の見えないストレスと生活様式の変化は、私たちの心身をじわじわと蝕み、この冬以降、意外な不調として表れるという。最悪のケースを防ぐためにも我が身を総点検し、異常を察知しよう。
今回は眼科専門医に画面の見すぎで起きるリスクについて取材した。
◆PC画面の見すぎで老眼が進行。生活習慣の悪化で重病リスクも
最近、スマホやパソコン画面を見続けていると、手元の視界がボヤけることはないだろうか。ただの老眼かと思いきや、頭痛や肩凝り、吐き気が伴うことも……。そんな「リモート老眼」とも言うべき症状が急増中だと語るのは、眼科専門医の平松類氏だ。
「デジタルモニターを近距離で長時間見すぎて、目のピント調節機能が機能不全を起こしてしまうんです。40代は老眼が始まる時期ではありますが、昔よりも目に受けるダメージがはるかに大きいので、老眼の進みが早くなる傾向にあります」
また、中高年が発症しやすく、失明につながる病気があるという。
「カレンダーやエクセルシートを片目ずつ見たときに方眼が歪んで見える場合は『加齢黄斑変性』の疑いがあります。高脂肪の食生活などが要因になるため“目の生活習慣病”とも言われます。
ほかにもストレスが多い人や、睡眠時無呼吸症候群の人は、眼圧が上がるため視野が狭まる『緑内障』に注意。コロナ禍の生活習慣の変化からか、これらも最近増えている印象で、放置しているといきなり失明することもあり得ます」
◆スマホ画面の輝度は7割に下げる
少しでも目のダメージを軽減し、疲れないカラダを目指すには?
「パソコンのモニター画面から最低30㎝離れる、スマホ画面の輝度を7割に下げることを実践してください。また、視力検査だけでは目の異常はチェックできません。2年に一度は眼科検診を受けておくと早期発見に繋がりますよ」
自分のことほど見えないものだ。
【眼科専門医 平松 類氏】
二本松眼科病院副院長。診てきた患者は10万人以上。著書に『患者が絶えないカリスマ眼科医がやっている失明しない習慣』(小学館)
<取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/田中智久 モデル/板倉光隆>
―[男の[体調不良]総点検]―