
(写真提供:熟成かつ天膳)
新潟や北陸を中心に7日から続く大雪で、7日からの死者は全国で11人となった。また総務省消防庁によると、11日午前8時現在、除雪中の事故などによるけが人は福岡で107人いたほか、富山、石川など11県で計226人が確認された。
そんな中、北陸道の立ち往生車両に弁当を無料で届け続けた店主に称賛の声があがっている。
■一時1,500台以上が立ち往生
福井県内の北陸道では、一時1,500台以上が立ち往生し、丸岡ー金津IC間では午前11時現在114台が動けないままとなっている。立ち往生したドライバー達は、SNS上で現状や早急な救出を訴え続け、動き出すまで28時間あまりを車内で過ごしたドライバーもいる。
そんな緊急事態に、福井県内のとんかつ店店主が立ち上がった。
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福井県内に2店舗を構える「熟成かつ天膳」の店主天谷氏は、北陸道の近くに住んでいるため、車両が立ち往生をしている状況をつぶさに観察できたという。大雪のため、天谷氏も歩いて出勤したが、店舗にたどり着く途中で歩行も困難な状況を助けてくれた人がいたそうだ。
店に無事到着してから、「自分にも何かできることがないか」と考え、出勤途中に助けてもらったその「恩返しリレー」を思いついた。
■一人で弁当を作り続けた
早速、店にあったありったけの食材を使い、配布する弁当を作り始めた。この日は大雪により店を休業にしたため、天谷氏ひとりで1時間半かけて約50個の弁当を完成させた。
それを持って歩いて北陸道に入り、立ち往生車両のドライバーひとり一人に無料で手渡した。単身で立ち往生になってしまった人も多く、心細い様子も見受けられたという。
■温かい弁当に感動
「情報がない」といった訴えも寄せられたそうで、天谷氏が知り得る限りの道路情報等を丁寧に伝えたそうだ。ドライバーたちは大変喜んで、温かい弁当に感動していたという。
11日現在「熟成かつ天膳」のツイッターアカウントは、感謝の声で溢れている。また、この投稿を見た人からも称賛の声が多くあがっている状況だ。
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