【〈空知の手紙〉全文掲載】『銀魂 THE FINAL』舞台挨拶詳細レポート

ついに公開となり、多くのファンに15年にわたるアニメの圧倒的な集大成を見せつけてている、映画『銀魂 THE FINAL』。
その舞台挨拶が、新宿バルト9から全国193の劇場に向けてライブビューイング中継され、稀に見る豪華なメンバーが集結した。
登壇したメンバーは、以下のとおり。

〈万事屋〉杉田智和(坂田銀時役)/阪口大助(志村新八役)/釘宮理恵(神楽役)/高橋美佳子(定春役)
〈真選組〉千葉進歩(近藤勲役)/中井和哉(土方十四郎役)/鈴村健一(沖田総悟役)
石田彰(桂小太郎役)/立木文彦(長谷川泰三役)
宮脇千鶴(監督)

>>>豪華メンバー勢揃いの舞台挨拶写真はこちら

一同は新年らしく華やかな晴れ着姿で登場し、杉田の音頭による「新年あけましておめでとうございます!」の挨拶で舞台挨拶は開始された。

まずは万事屋の杉田、阪口、釘宮、高橋に対し「最後になった映画の感想は?」と質問が。
杉田は「初期からかかっていた音楽が映画用にアレンジされていたり、背景のCGも脈々と受け継がれていて。CG担当の人からも『注ぎ足していった秘伝のタレみたいになっています』というコメントがありました」と、15年続いたシリーズの集大成をあらためて感じた様子。「僕らの芝居もそうなっていると嬉しいなと思います」と続けた。
阪口も、杉田のコメントを受けて「僕がグッときたのはEDです。過去の『銀魂』のED(映像)が部分的に入っていたりして。15年続いてきたものが、こういう形になるんだなと思いました」と振り返る。そして「もう少し寂しくなるのかなと思いましたが、今のところは平気。でも、もう数ヶ月すると本当に寂しくなるのかな」と現在の心境を言葉にした。
また、釘宮は「曲とアクションがマッチして展開していくところが、ものすごく胸にグッときて。ずっと応援してくださったみなさんも、これは絶対に高まってしまうなと思いました」、高橋は「TVシリーズの最後で定春がどうなっっちゃったのか気になっていたので、今回、映画に出てきたというだけで感無量でした」と、それぞれに映画の印象を語った。

続いて「印象に残ったシーンやグッときたシーンは?」と問われた真選組の3人は、それぞれ「あまり僕ら(真選組)は絡むことがなかった高杉の、今まであまり観たことがないとてもいいシーンがありまして。そこはグッときました」(千葉)。「新八くんがゲロを踏むシーンのSEがリアルで、グッとくるものがありました(笑)」(中井)。「沖田はいつもバズーカを持っているんですが、だいたい悪いことに使ってきました。土方さんに向かって何かするときとかに。今回、はじめて正しいバズーカの使い方をしているシーンがあります。それがどこのシーンか、ぜひご覧いただきたいと思います」(鈴村)と、ストレートから変化球までさまざまな視点で注目のシーンを紹介。舞台上は『銀魂』らしい爆笑に包まれていく。

石田は「15年間積み重ねてきた『銀魂』の集大成を見た気がします。銀時、高杉、そして桂の絆みたいなものが描かれていてすごくいい話だ……と思ったんですが、そこは『銀魂』なのでいい話だけで終わらないのはご期待の通りです。みなさん上映を観ながら、心の中で「桂、しつこいよ!」ってツッコみながら観ていただきたいと思います」と、映画の印象と自身が演じた桂についてコメント。さらに「15年の最後の最後で、大ぽかをやってしまいまして」と、今作のアフレコに台本を忘れて行ってしまい、家に取りに帰ったというエピソードを披露。思わず杉田が「そんなこともあるんですね……石田さんに限って!? 信じられない!」と反応し、一同も驚きの声をあげていた。
そして杉田も「忘れられないのは、テストが終わった後に子安さんが『大切なシーンだから、何回もやりたくないよね』って僕だけに聞こえる声で言ったんです。まったくその通りだなって。ほぼ台本を見ずに、高杉の絵を見ながら、横からすごい圧で伝わってくる子安さんの芝居をどう受け止めるかばかりを考えていました」と、アフレコでエピソードを語った。

映画後半の長谷川の活躍シーンを演じた感想を求められた立木は「活躍……活躍をずっと夢見てきましたけど、長谷川はブレずに生き続けているなと。また、いいところで出てくるんですよね。その登場の仕方に自分は救われた気がします」と回答。
続けて「無職という言葉をこれほどいろいろな意味で考えさせられたことは今までなかったですね。それがひとつの収穫ですかね、自分の中の」と語り、笑いを誘った。

「制作現場で大変だったことは?」と問われた宮脇監督は、「制作現場っていうか、今、最大の試練を迎えています。こういう場に立つのが本当に無理なので……」と緊張しながら回答。
鈴村から「登壇前の舞台袖で震えていた」と暴露された宮脇監督、実は公の場に登場するのはほぼはじめてとのこと。
一同から「頑張れ!」とエールが飛ぶ中、「大変なことはたくさんありましたけど、そのたびにみなさんが助けてくれて。今もそうですけど『大丈夫、大丈夫』って言ってくれて。ここまで辿り着けて本当に良かったなと思います。みなさん、本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを述べていた。

(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

続いてトークのテーマは「今だから言える『ごめんなさい』や『ありがとう』のエピソード」に。
杉田が「うちの親に、『千の風にのって』を真面目に歌わなくてごめんなさい」とTVシリーズ時のエピソードに触れた回答をすると、阪口は「杉田くんとくぎみー(釘宮)にありがとうございましたです。現場に行くと楽しくポジティブになれたので、助かったし、支えられた時期もりました」と、万事屋の仲間への感謝の述べて暖かいムードに。

ところが、釘宮が「私は釘宮理恵さんにごめんなさいと言いたいです。はじまった当初は『下ネタなんて絶対に言いたくない』と思っていたのに、あれよあれよという間に、汚い言葉も放送禁止用語も台本に書いてあったらサラリとつぶやけるようになってしまって。あの頃の私を取り戻したい! ピュアな時代の釘宮理恵さん、ごめんなさい!」と回答すると一転、一同は大爆笑。阪口が思わず「こちらこそごめんなさい!」と答え、杉田と宮脇監督が必死に頭を下げるという一幕もあった。

その後も「6年前に事務所に内緒で〈大人AKBオーディション〉を受けて、勝手に最終オーディションまで残って事務所をざわつかせてしまったことを、事務所の社長にあやまりたいと思います」(高橋)、「『鬼滅の刃』の映画がヒットしてよかったなと思っているので……ごめんなさい!『銀魂』がんばれ!」(石田)、「私が演じたキャラクターが下半身を露出してモザイクを見せ続けて、みなさんにお見苦しいところを見せてしまいごめんなさい。暖かく見守ってくれたみなさんにはありがとう」(千葉)など、『銀魂』らしいユニーク(?)な回答が連発。
「中井家では ”あまり『銀魂』なんか観るんじゃありませんよ” と子供たちに言っていました、本当にごめんなさい(笑)。でも、長くやっているアニメというのは素晴らしいもので、(子供たちも)いくらでも観ていい年齢になりました」(中井)。「僕は朝の番組をやっているのですが、このあいだそこに ”『鬼滅の刃』と『銀魂、どっちが好きですか?” という質問がきまして、勢いで『鬼滅の刃』と答えてしまい、本当にすいませんでした。『銀魂』も大好きです」(鈴村)と、爆笑の「ごめんなさい」がさらに続く。

「『銀魂』でコメントを書くときに、空知先生の ”知” の字を ”地” と間違えて書いてしまうという失態を犯してしまいまして。この期に及んで申し訳ありませんでした」と原作者への「ごめんなさい」を告白して笑いを誘った立木は、続けて「そして、これだけは言いたいです。僕はこの『銀魂』の声優さまのメンバーがいちばん好きです。今日もそうですが、こんなオレなのにいつも優しくしてくれて。このメンバーが自分の中では日本一です、嘘偽りなく。本当にありがとうございました! お疲れ様です!」と共演者への感謝の気持ちも伝えていた。

続いて宮脇監督は「この時勢にもかかわらず劇場に足を運んでいただいたみなさんに、本当に感謝を述べたい気持ち」と観客への「ありがとう」を伝えた後に、初代監督・高松信司(現・音響監督)と二代目監督・藤田陽一(現・監修)に対して感謝。「私をここまで連れてきてくれて、本当にありがとうという気持ち」という言葉からは、アニメ『銀魂』を支えてきた人々の強い絆や信頼感が感じられた。そして「ごめんなさいということなら……すいません、家でビール4本飲んできました! シラフじゃ無理なんで」とオチをつけるところも、さすがは『銀魂』監督といったところだった。

(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

その後、日野聡(神威役)からのサプライズメッセージが流れた後は、いよいよ原作者・空知英秋からの〈お手紙〉が紹介されることに。
『銀魂』のイベントでは毎回、釘宮の朗読で紹介され、物議を醸す(?)のが恒例となってきた原作者からの〈お手紙〉。それも、もしかしたらこれが最後? と思うと感慨深いと感じるファンも多かったのではないだろうか。
そして、その内容は……以下に、全文を紹介しよう。

とうとうこの日が来てしまいましたね。
幾度も終わる終わる詐欺を繰り広げて来たこのアニメも、
間もなく本当の終わりの時を迎えます。心の準備はできたでしょうか。
泣いてサヨナラするのも、笑ってサヨナラするのも自由。
みなさんそれぞれの、らしいと思うやり方で、
彼等、彼女等との最後の逢瀬、楽しんでもらえたらと思います。
え? 僕ですか? 僕は……多分泣いちゃうでしょうね。
心待ちにしつつも、この日が来なければいい、
そう思ってもいたから。
…けど涙を拭いて、きっとこう言うと思う。

さらば、シンジ、レイ、アスカ。
さらば、全てのエヴァンゲリオン!
シン・エヴァンゲリオン劇場版1月23日ロードショー?
みんなぜってー観に行こうな?

……え? 違う?「あんの」じゃなくて、「あほの」ひであきの方の奴?
いやでもどっちのひであきも終わる詐欺やってるけど。
すみません、そっちの方の奴は特に言う事ないです。
多分ひであきのあほの仲間たちが、全部映画にぶち込んでくれているので。
なので僕らは、銀魂は、サヨナラも言わなくていいですよね。

きっとまたいつかどこかで。
ありがとうきびうんこ。

あほのひであき

鈴村が「これは石田さんに聞いたほうがいい」と話を振ると、
石田(エヴァンゲリオンにも出演)は「えっと、エヴァンゲリオンをイジるのは僕、ちょっと避けておこうと思います」。立木(同じくエヴァンゲリオンに出演)は「エヴァンゲリオン? 知らないなぁ……」とトボけてみせて、一同大爆笑となった。

「これで最後かも」という寂しさを微塵も感じさせず、最後の最後まで『銀魂』らしく人騒がせで、笑いが絶えず、明るく、前向きで、そして幸せなひとときとなった舞台挨拶。
最後は宮脇監督と、キャストを代表して杉田からのメッセージで幕を閉じた。
映画は『THE FIAL』でも、『銀魂』はなくならないーーこの舞台挨拶に参加した観客は、そして映画『銀魂 THE FINAL』を観た人は、きっとみなそう感じたのではないだろうか。

宮脇監督からのメッセージ
今日、この状況においても観に来てくださったお客様に重ねてお礼を言いたいです。そして、これだけの〈柱〉がメンバーに揃っているなかで、偉い人たちもきっと〈鬼〉ではなかろうと、私は信じております。この週末、たとえみなさんが「ちょっと今日は(映画館に行くのを)やめておこうかな」って気持ちになっても、その次の週、またその次の週、思っているよりも長く、みなさんに観てもらえる状態を保ってくれるのではないか、と。私はそれを期待しております。今日は本当に、ありがとうございました。

杉田智和からのメッセージ
終わった作品のメッセージや、亡くなってしまった人の言葉もそうですが、今を生きている人たちにとって都合のいい解釈がはじまるんですね。自分にとって、きっと「こう言っていたに違いない」「こういう考えだったほうが、自分にとって都合がいい」と、いつのまにか形を変えていく。ですが、こと『銀魂』に関してはその結果、辿り着いた未来が、現実が、より斜め上なんです。いったん『THE FINAL』となっていますけれど、作品は残り続ける。その後、これから未来にむかってみんな進むはずなんですよ。過去に戻れる人というのはいないので。でも「『銀魂』、これで終わりで明日から一切口にするなよ」ということではないんです。ナレーションの現場に行けば「万事屋さんと一緒に仕事をするのが夢だったんです」とか、ソーシャルゲームの音声収録に行けば「もうちょっと銀時みたいにやってください」とか言われます。だから、演じるのも最後ではないし、僕本人が演じればやはりそう聞こえるんですよね。封印されるわけではないので。
とかく不条理が突きつけられる時勢ではありますが、それをネガティブに捉えてしまうと、もうその場に留まってしまう。
自分のことですから、答えを出すのは自分自身であってほしいなと思いました。
ありがとうございました。

(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

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