the telephonesのキャリアを網羅した3Daysワンマン 完全レポートが到着

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SUPER DISCO Hits 11!!! ~3Days Show~ 2020.12.17-19 渋谷duo MUSIC EXCHANGE


2020年12月17日(木)・18日(金)・19日(土)、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、the telephonesが『SUPER DISCO Hits 11!!! ~3Days Show~』を行った。1日目は『YOUNG(2005-2011)』、2日目は『SEXY(2012-2019)』というタイトルで、その時代の作品から曲をセレクト。3日目は『NO DISCO!!! Vs ALL DISCO!!!』と銘打って、タイトルに「DISCO」が付く曲と、それ以外の曲を戦わせる、という趣向。

なお、『SUPER DISCO Hits 11!!!』というのは、the telephonesが2008年に最初に始めた自主企画のタイトルで、今回が11目目の開催となる。duoのフロアにイスを出し、入場時に手の消毒・検温・名前と連絡先の記入等を行い、歓声や合唱はNG等、新型コロナウイルス感染予防に配慮したオペレーションで開催された。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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初日=『YOUNG(2005-2011)』のライブは、マスクをかけた4人がドラム前で円陣を組んで気合いを入れ、持ち場につき、「12年ぶりのduo!」という岡本伸明(Syn/COWBELL/SHRIEK)の雄叫びから、「D.A.N.C.E to the telephones!!!」でスタート。UKプロジェクト所属以前にリリースした最初のフル・アルバム『JAPAN』(2008年)からの「DaDaDa」等も交えた初期の楽曲の4連打で、無言のフロアをハンドクラップの嵐、ジャンプの渦に陥れる。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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石毛輝(Vo/Gt/Syn)はロングヘアのウィッグを装着し、ユニクロのボーダーのロンT姿。長島涼平(Ba/Cho)は「Monkey Discooooooo」のMV(2009年、メジャー・デビュー時)で街を歩きながら演奏しているシーンと同じテイストの赤いチェックのネルシャツ。ノブは、ラフォーレ原宿で初ワンマンを行なった時(2008年12月6日)に着たというアレキサンダーワンのTシャツ。松本誠治(Dr)は、石毛と一緒にピクシーズの2005年の来日ツアーを観に行った時に買ったというバンドT。と、4人それぞれが当時を再現したファッション。4曲終えてのMCでそのことを説明した石毛、「というわけで、取っていいですか? 暑いんですよね」とウィッグをむしり取る。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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5曲目「clashed mirror ball」からは、ステージ左後方のミラーボールが回り始める。7曲目の「I and I」と8曲目の「Homunculus」は、『JAPAN』より前の2007年4月にリリースした、the telephonesの最初の全国流通盤『We are the handclaps e.p.』の収録曲だ。

石毛の「ライブやれてよかったねえ、みんなも来れてよかったよ……『YOUNG』だったらこういうこと言わないから、やめようか」というMCから、若い頃は態度が悪かった、対バンがやっている時に最前列でガンとばしたりしていた、という話になる。「インディーズの頃って、自分らが最強と思ってたから」と石毛。「特にあなたはそう」と涼平。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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中盤では、ニュー・アルバム『NEW!』を出したばかりなので──と、その中から「Light Your Fire」も披露。今日使っているステージ後方のバックドロップは、2008年5月30日にここduoでツアー・ファイナルをやったのものを再現した、という説明をはさんで、「Get Away」から始まった後半は、駆け抜けるようにノンストップで6曲をプレイしていく。17曲目の「HABANERO」と18曲目=本編ラストの「Urban Disco」では、当時から現在までライブのピーク・ポイントであり続ける2曲が並んだだけあって、目に見えてフロアのテンションが上がる。「HABANERO」では、石毛、ギターを置いて側転をキメた。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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アンコールで石毛は、2008年からthe telephonesやTHE BAWDIES等の5バンドとDJチームFREE THROWで行っていたシリーズ・イベント『KINGS』のTシャツで登場。「俺たちの世代、がんばった。まだまだがんばるぞ!」と、改めて闘志を言葉にする。

そして、11月4日に行ったインスタライブで、曲のリクエストを募ってその場で演奏する、という企画を行い、それが「あまりにひどくて好評だったので」、今回も行うことにした、と涼平が発表。リクエストしたい人に手を挙げさせてノブが選び、「3曲以上書いてください」「なるべくいっぱい書いてください、その中から曲を決めます」「しばらく練習する場合があります」「それでもできない場合もあります」などとメンバーが口々に言いながら、その彼に曲を書いてもらう。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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彼が書いたのは「panic disoder」「RIOT!!!」「swim,swim,swim」の3曲。しばし4人で頭を突き合わせ、曲構成やコード等を確かめてから、「もし誰かが重大なミスをしても曲は止めません!」という涼平の宣言から、演奏がスタート。そう言ったわりに、危なげなく、ちゃんと完奏する。「この曲も思い出があって。『JAPAN』のレコ発ライブの初日の最後にやった曲です」(石毛)と、「with one」を追加して、2時間ちょっとのライブは終了。「3日目が終わってから発表になるから、まだ言わないでね」と、3月~5月に全7本の祝結成15周年&延期になっていた『NEW!』のリリース・ツアーを行うことを、ここに来てくれた人たちだけに伝えた。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

2日目は『SEXY(2012-2019)』というタイトルで、その時代の楽曲を並べるセットリストだったが、ある意味、この3日の中でもっともチャレンジングだったのが、この日だったかもしれない。the telephonesの音楽性の出発点になっているディスコ・パンク的な、性急でアッパーな曲は外し、もっと幅広くてオードソックスな、ダンス・ミュージックのルーツに近い曲(それはこの時期のthe telephonesの音楽性自体の方向でもあるが)が並ぶセットリストを組んで、オーディエンスにプレゼンしたのだ。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

1曲目は2014年のアルバム『SUPER HIGH TENTION!!!』収録の「Don’t Stop The Move,Keep On Dancing!!!」。4曲目で「ニュー・アルバムから新曲やります!」と、「Clumsy」を披露したが、これもBPM140を切るぐらいの、他のアーティストなら「踊りごろ」だが、電話ズ的には「ミドル・テンポ」の範疇に入る、ダンス・チューンである。なお、そういう趣旨に合わせて、石毛と誠治は黒いワイシャツ姿、ノブと涼平は白いワイシャツ姿。誠治は髪を後ろで束ねてオールバック、涼平は「昨日の衣装が『置きに行った』って言われたから、今日は美容院に行って来た」とのこと。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

石毛、「今日のこの『SEXY』の曲、俺たち4人、めちゃくちゃ思い入れあって。それを観に来てくれて、感謝してます」とお礼を言うそして、「Romantic Disco」で始まり「Sleep Walk」で終わる、5曲目~8曲目のブロックを終えたところで、「こういう曲をたくさんできるのは、ワンマンのいいとこだし、3デイズのいいとこだと思います。ありがとう!」と、再びお礼。「さいたまでバツーンと組んで、うりゃって感じでシーンに切り込んで行って。でも欲がたくさん出てね、『いや、マジ、シーン変えるから』っていう時代の曲です、今日は」。

ニュー・アルバムからの「New Phase」(これもR&Bテイストの強いダンス・チューン)で中盤を締めた石毛、オーディエンスへの感謝の気持ちの強さゆえか、続いてのMCがとっちらかり、「あ、ちょっと待って、一回、最初から……」とやり直そうとして、涼平に「大丈夫大丈夫、全然大丈夫」となだめられる。
で、「ほんとは席とかなくて、三密でライブやりたかったんだけど。でも、(そういう状態ではなくても)やることに意味があると思っています。叫ぶことはできないけど、飛び跳ねることはOKですよ。duoの天井に届くぐらい跳べるかい!?」とアジテーション。大きな拍手の中、後半へ突入。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

「Hyper Jump」「Ex-Boyfriend」と、『SUPER HIGH TENTION!!!』の収録順どおりに2曲を並べ、「Pa Pa Pa La Pa」で一気にギアをトップに入れる。「久しぶりに日本語の曲やりますわ」と続いた「D.E.N.W.A」では、あのシンプルなギター・リフとノブのスクリーム(というのだろうかあれは。形容する言葉がなくていつも困る)にオーディエンス、熱狂。そして、2015年の活動休止前最後のアルバム『Bye Bye Hello』から「Something Good」。大陸的な広がりに満ちた音と、センチメンタルな石毛の歌メロのマッチングがいつまでも耳に残るこの曲で、本編がいったん終了する。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

そして。アンコールで、この3日間で最大の「ぐだぐだタイム」が待っていた。前日と同じく、ノブが選んだお客さんにリクエスト曲を書いてもらい、その中から選ぼうとしたのだが、しばし4人で熟考した末に、「作戦会議したよ。ひとことで言うわ。ちょっと、違う曲、書いてもらっていい?」フロア、爆笑。涼平が「俺、3曲目、知らない曲だった」と言えば、石毛は「ギターだけがわかる曲と、歌だけがわかる曲があって…」とつぶやく。

撮影=前野日奈
撮影=前野日奈

で、もう一度何曲か書いてもらい、それを見て曲を決め、4人で鼻歌で演奏してみたり、石毛がスマホで歌詞を探したりした末に、プレイされたのは、ライブのオープニングSEでおなじみの「happiness,happiness,happiness」。
「あんなにしょっちゅう聴いてるのに、演奏できないものなのか!」という驚きと、「そうか、SEで使ってるから本編で演奏することはないもんね、普段」という納得の両方を、フロアにもたらした、ような気がした。

ラストは、「D.E.N.W.A」と並ぶ、電話ズの数少ない日本語曲のひとつ、「Odoru~朝が来ても~」。「踊ろう いつまでも 朝が来ても いつか夢の続きは訪れるさ」というラインが、今こんな状況の世の中だからか、いっそう切実に響いた。

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3日目=最終日は『NO DISCO!!! vs ALL DISCO!!!』。今日は4人も、2020年現在のthe telephonesそのままの衣装で、涼平はトレードマークの蝶ネクタイ。「両手を上げてくれ! 魂を解放して踊ろうぜ!」と石毛がアジテーション、ニュー・アルバム『NEW!』の1曲目である「Here We Go」でスタート。続く「Monkey Discooooooo」ではすごい音量のハンドクラップがduoを包み、石毛、ブリッジしながらのギター・ソロでそれに応える。この3日間のうちでもっとも早い気がする、オーディエンスに火が点くのが。4曲目の「DISCO AGE MONSTERS」では、ノブが音の出ないギターを抱えて大暴れ。曲を終えた石毛、「なんでそんなドヤ顔で、シールド刺さってないギターを持てるのか」と、指摘する。

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さらに石毛、ここまで、曲名に「DISCO」が付いていない曲と付いている曲を交互にやった、と説明。続く「Say DISCO」から「kiss me,love me,kiss me」までの4 曲のブロックも、同じく交互にやっていく。そこまでの8曲への、オーディエンスのリアクションにも、自分たちの演奏にも、手応えを感じたようで、「3日間やってよかった、初日と2日目のいいとこ全部出てる」と、口にする石毛。それに続けてボソッと言った「なんか、いいな。活動再開してよかった」という言葉に、とても実感がこもっていた。

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で、ここからが、3日目だけの企画。最初に「NO DISCO!!!」のブロック、次に「ALL DISCO!!!」のブロックをやる、それぞれを支持する人をお客さんからひとり選んでその人に万歩計を付けてもらい、カウント数で勝敗を決定する、ということを伝える。そして、いち早く手を上げたフロア右前方の男を「NO DISCO!!!」担当に任命。「Baby,Baby,Baby」から始まる5曲で、彼のダンスっぷりをカウントする。なお、「参考までに」ということで、ノブも手首に万歩計を装着。

撮影=Taka”nekoze_photo”
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この5曲を終えて石毛、「みんなを楽しませることも大事だけど、その前に自分が楽しむことが大事だって、この3日間でわかった気がする。そのことをみんなに教えられました、ありがとう」とお礼を言う。「ALL DISCO!!!」ブロックは、ノブ、「何度も目が合うのよ、演奏中に!」と、2階席で踊り狂っていた男を指名する。そして、「oh my DISCO!!!」から始まり、「Do the DISCO」で終わったこの5曲が、3日間の中のピークと言っていい瞬間になった、ステージから放たれるエネルギーも、フロアから返される熱も。双方のテンションがぶつかり合ってスパークしっぱなしの時間。

さっき以上に手応えを感じた様子の石毛、このライブがやれて俺たちは救われた、俺たちのスタッフも救われた、みんなに愛とディスコを贈りたい、と、オーディエンスに感謝を伝える。そして、「心の中で!」と、「We are!」「DISCO!」のコール&レスポンスを求めてから、「Love & DISCO」に突入した。

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アンコールでは、さっきの対決の結果発表。「NO DISCO!!!」の彼は2,564回、「ALL DISCO!!!」の彼は3,307回で、後者が勝利となった(ちなみにノブは1,628回と1,731回)。で、後者の彼に「これから俺たちにやってほしい曲を決めてほしい!」。彼が曲を考えている間に、ノブが3月~5月のツアーを告知する。

で、彼が選んだ5曲から4人がセレクトしたのは、昨日も演奏した「D.E.N.W.A」。ずるい。でも、この曲へのオーディエンスのリアクション、「まあいいか」どころではない熱だったし、まあいいか。『ALL DISCO!!!』が勝ったらこの曲って決めてた」(石毛)というラスト・チューン「Urban Disco」で、さらにいっそう大きく、さらにいっそう熱狂的になった。

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ライブ中にも告知されたように、the telephonesの2021年のアクションは、『15th Anniversary “Tour We Go”』から始まる。3月12日(金)さいたま新都心HEAVEN’S ROCKを皮切りに、18日(木)名古屋CLUB QUATTRO、20日(土)広島LIVE VANQUISH、21日(日)福岡DRUM Be-1、4月11日(日)仙台JUNK BOX、23日(金)梅田CLUB QUATTRO、そして最終日の5月20日(木)東京・新木場STUDIO COASTは、1年前に行うはずだった『COME BACK DISCO!!! ~15th Anniversary Final~』のリベンジ公演となる。

取材・文=兵庫慎司 撮影=Taka”nekoze_photo”(DAY1・3)、前野日奈(DAY2)

当記事はSPICEの提供記事です。

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