言葉は時代で生まれ、変わるもの 来年はどんな言葉が生まれ、育ち、伝えられてゆくのか?

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

言葉は時代で生まれ変わる

文化庁が毎年秋に発表する『国語に関する世論調査』が出ました。それによりますと、SNSなどの普及で、誰もが文章を発信する機会が増えて来て、間違っている表現を受け入れる傾向が顕著になっているようです。

でもでも、それを唯唯諾諾
いいだくだく
と認めてしまうのは、言葉を使う職業人としては、如何なものかと思っております。

当方が気になった部分は、慣用句です。「手をこまねく」は、本来の意味の「何もせず傍観している」が、「準備して待ち構える」が圧倒的に多く、「敷居が高い」は、「相手に不義理などして行きにくい」ではなく、「高級すぎたり上品過ぎたりして入りにくい」が大半でした。

「浮き足立つ」は、「恐れや不安を感じ、落着かずそわそわしている」が、「喜びや期待を感じ、落着かずそわそわしている」、「新規

き直し」は「新規

き返し」、「雪辱を果たす」は「雪辱を晴らす」が多かったようです。

「◯活や◯◯ハラ」は広く浸透し、私どもの年代も使いますが、「ガン寝」、「ガン見」などはとても使えませんし、耳にするのも余り好きではありません。でもそのうちに、耳慣れて来ると、サラッと使うようになるのでしょうね。

言葉はその時代に生まれ、使われ、伝えられて行くものですから…。さて来年はどんな言葉が生まれ、育ち、市民に広く伝えられてゆくのでしょうか?その新しいことばの誕生、成長、浸透、変化などを楽しみに致しております。

さて、この1年この拙欄をお目通し頂きまして誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは皆様、どうぞ希望に満ちた新年 令和3年をお迎えくださいませ。

<2020年12月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍


1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2020年現在、アナウンサー生活62年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

当記事はgrapeの提供記事です。

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