May J. デビュー15年、ターニングポイントとなったシーン語る

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日本、イラン、トルコ、ロシア、スペイン、イギリスという複数の音楽的バックグラウンドを持ち、その高すぎる歌唱力から“無敗の歌姫”との異名をとるマルチリンガルアーティスト、May J.

来年2021年にはデビュー15周年を迎え、元日にベストアルバム『May J. W BEST 2 -Original & Covers-』をリリースするという。そんなMay J.の駆け抜けた15年、そして今作の制作舞台裏や見どころに迫った。



―バラエティー豊かで何度でも聞きたくなるベストアルバムです。制作はどのように進められたのでしょうか。制作時に印象的だった出来事などございましたら。

前回のベストアルバムが2015年1月1日リリースなので、それ以降の作品から選曲を行いました。オリジナル曲を集めたものと、カバー曲を集めたものの2枚組になっています。新録曲も2曲あり、中でも「Faith」はキーになる曲だと思っています。

この曲は10周年の時に行ったリクエストライブの際、ファン投票で1位になった曲でもあるんですが、当時は英語バージョンしかなかったんです。

これだけ多くの方に「好き」と言っていただける曲なので、「日本語でちゃんと歌詞の意味を届けたい」と思うようになり、自分で日本語の作詞に挑みました。

―「Faith」の日本語詞バージョンはかなりメッセージ性の強い作品になっています。歌に込められた思いなど是非お聞かせください。

込めた思い、実はいっぱいあります!(笑)

ゲームソフト「GOD EATER 2 RAGE BURST」のテーマソングでもあるので、ゲームからインスパイアを受け、それに自分のストーリーも混ぜるという制作手法でスタートしました。

当時はガムシャラに「私は絶対に負けない!」という強い思いがあり、たとえ失敗が続いたとしても、立ち上がって「自分はできる!」という信念を、「誰にも壊させない!」と強がっている部分がありました。

改めて今自分がこの曲を日本語でもう一度書くことになり、歌や自分と向き合ってみると、気持ちが少し変わっていることに気が付きました。

これまで対外的に「負けない」という思いを届けていましたが、これは「自分の内側に対して言っているんじゃないかな」と思えるようになっていたんです。

誰にでも、「弱い自分と強い自分」がいると思います。例えば失敗を恐れている自分と絶対に出来ると信じている自分。そんな2人の自分が戦っているような状況ですね。

強い自分が「出来たぞ!」と自信をつける日もあれば、時には弱い自分が勝ってしまうこともあると思います。

そんな弱い自分が勝ってしまった時も、今は「それはそれでベストを尽くせたのかな」と受け入れられるようになっていたんです。

そういった「弱さを受け入れられる強さ」という思いも込め、歌わせて頂きました。

―「母と娘の10,000日 ~未来の扉~ duet with 八代亜紀」では、八代亜紀さんとのコラボもありますが、触れ合った際のエピソードなどございますでしょうか。

八代さんは歌の世界のお母さん的存在なんですが、実際には子どものような可愛さも持っている方で、本当に大好きで尊敬できる方です。

歌う時の八代さんって、すごく強いイメージじゃないですか。いつも「大丈夫!」というオーラで全員を包める。

私も「こういう風になりたい!」と思いますね。歌も深く説得力があるので本当に憧れます。

―May J.さんと八代亜紀さんは、なんでも「橋本さん」繋がりだったとか!?

そうなんです!私の本名が“橋本”で、八代さんの旧姓も“橋本”さんだったので、最初にお会いした時に「あ、同じだね!」って言ってくださって!一気に仲良くなって、場を盛り上げてくださいました。

その日に、「ドレス作ってあげるわよ」って言ってくださって、4~5年経過したタイミングでドレスが出来上がったという報告を頂き、八代さんの事務所まで取りに伺ったんです。

そこで「このドレスを着て、八代さんと一緒に曲を作って歌いたいです!」と無茶なお願いをしたことが、この「母と娘の10,000日 ~未来の扉~ duet with 八代亜紀」のコラボのきっかけになっています。

―その際のドレスも本当にお似合いで素敵でしたね!そして先日はMotion Blue YOKOHAMAにて有観客ライブが11月20日21日とありました。1年ぶりの有観客ライブいかがでしたか?

これまで約1年もライブをしないということが無かったので、お客さんと一緒に同じ空間で作り上げて行けるライブ、これまで当たり前だったライブが、改めて「本当に素晴らしいことなんだな」と教えてもらえました。

みんなで一緒に空間を作れるということは、本当に尊いことなんだと再認識させて頂きました。

―2021年はデビュー15周年となりますが、ここまでの活動を振り返られていかがでしょう。

あっという間でしたね!「15年って、まだまだなんだな~」って(笑)

いつも言っていることではあるのですが、15年経っても「これから!」なんです。

―15年の活動の中では、バラエティー番組でのカラオケ企画などもありました。今振り返ってみていかがですか?

カラオケ企画を頂いた時には、「巡り合わせだな」と思い、「頂いたチャンスは、全力で掴みにいかなきゃいけない!」と、その時はその時で必死だった覚えがあります。

―また、ディズニー映画「アナと雪の女王」主題歌など大きなプロジェクトも多くありました。楽曲としての印象も強かったのでしょうか。

楽曲の印象は本当に強くて、第一印象から「ミュージカルだな」と思わされました。

キャラクターの1人となって、ストーリーを伝えるという。それまでミュージカル調の楽曲を歌ったことがなかったんですが、同時に「歌ってみたい!」「こんな曲が歌えるんだ!」とワクワクさせてくれる魅力的でパワフルな楽曲でした。

―素人な質問で恐縮ではありますが、こういったミュージカル調の楽曲と、May J.さんが8歳の頃から培われているオペラとは全く別物というイメージでしょうか。

そうですね。このアナ雪の楽曲にオペラ要素は全然入っていないんです。

なので私にとって新しい経験になりました。

―May J.さんは3歳の時に「歌手になりたい」と思われてからストイックに「歌」を貫いています。デビュー当時からも歌い方、歌としての表現手法も大きく進化されているとのことですが、一番大きな進化だったと思えるものがあれば教えてください

やっぱり歌い方は変わっていますね。変わったと言いますか、「ずっと変わり続けています」。

一番大きな変化を感じたのは、それこそカラオケ企画で歌わせて頂いた「ハナミズキ」です。

それまではR&B調の曲しか歌っていなかったので、王道のJ-POPといった曲調が初めてだったんです。歌ってみると、「あ、こんな私もいるんだ」と新たな発見がありました。

そこからJ-POPや80年代の楽曲などにも興味を持つようになり、音楽の幅もチャレンジも広がりました。

本当に「ハナミズキ」はデビュー当時の段階では歌えなかったと思います。当時のキャラクターにも合わない部分があり、ビブラートのかけ方もデビュー当時に意識していたビブラートとは全く別物でしたので。

―この15年を振り返って「ターニングポイント」だったと思える場面などありましたでしょうか?

3曲目に「Have Dreams!」という曲が入ってるんですけど、この曲のレコーディングが本当に印象的でした。

レコーディングには、つんく♂さん(作詞)と小室哲哉さん(作曲)がいらして、当初いつも通りに歌ってみたんです。

そうしたらお2人から頂いたご指摘が、「壮大すぎるよ、歌が。この曲はもっと友達としゃべるくらいのパーソナルな感じで歌って」「歌うっていうより、“しゃべる”って感じくらいでいい」というものだったんです。

これがなかなか出来なくて…。

「え!?どういうこと!?歌うの!?歌わないの!?」ってなってしまって(笑)

でも、試行錯誤し挑戦していく中で、「自分の歌の種類を増やしていくべきなんだな」、「歌って必ずしも歌い上げるだけじゃないんだな」、「囁くような歌にも心地よさがあるんだな」と思えるようになり、自分の中で凄く良い影響になりました。

このターニングポイントから囁き声も研究するようになり、「歌いわけ」や「歌の組み合わせ」「歌の幅」が格段に増えることになりました。

―昨年はデーモン閣下とのデュエットもありました。このコラボはどのような経緯で?

デーモンさんとのコラボに関しては、以前にデーモンさんの作品にお声がけ頂いたことがあったんです。その時はオペラ調の曲だったんですが、今回は「愛が生まれた日」というカバーのデュエット曲です。

私が男性ボーカルを探す側だったので「男性ボーカル誰がいいかな?」と考える時に、過去のコラボ経験が頭をよぎり、「デーモンさんがいいな!」とお願いさせて頂きました!

―少しテーマ変わりまして、最近ハマっていることなどあれば教えてください

この自粛期間中は、「料理にハマった」という方も多いかと思いますが、私も料理にハマっていました。

「パン粉を初めて買いました」というレベルからのスタートだったんですが、料理楽しかったですね~。魚料理が好きなので、魚をフライにしてみたり、和風にしてみたり、シチリア風にしてみたりと色んなアレンジをして楽しんでいました。

あとはピアノ弾き語りを凄く練習しました!来年はピアノ弾き語りだけのライブをやりたいですね~

―来年はデビュー15周年イヤーです。どのような年にされたいですか?目標などあれば教えてください。

そうですね、やはり弾き語りライブはやりたいなと思っています。

2020年は本当に、多くの方にとって「今までにない年」になったと思います。

私自身もここまでライブをしていない年ってこれまでにありません。

実は今年、ミュージカルに初挑戦させて頂いたんです。

「ウエスト・サイド・ストーリー」という名作のアニータという役を頂いたんですが、ここでもまた違う歌い方を学ぶことが出来ました。

ミュージカルはずっとやりたいと思っていたことでもあったので、この経験で新たに自分の幅を広げられたんじゃないかと思っています。

2021年はとにかくライブが出来たらいいなと思いますし、ミュージカルや新しいことにチャレンジする機会に恵まれる年になると嬉しいです。

―それでは最後になりますが、『「May J. W BEST 2 -Original & Covers-』の魅力を視聴者に向けて一言よろしくお願いいたします。

カバー曲とオリジナル曲を両方聞けるので色々な楽しみ方が出来ると思います。

カバー曲はみなさんにもお馴染みの曲ばかりなので、安心して落ち着いて楽しんで頂けます。

今回のベストはオリジナル曲も本当に幅が広くなっています。

選曲も大変でしたし、色んなジャンルがある分並べ方も難しく、曲順決めも本当に大変でした。

このベストアルバムには色んな挑戦が詰まっているので、表情の変化や、「歌の幅」を是非楽しんで頂ければと思います。

当記事はdwango.jp newsの提供記事です。

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