正月三が日、ニュースを数多く 影山貴彦のウエストサイドTV【22】

テレビドガッチ

年の瀬。テレビの世界もそろそろ年末年始のスペシャル番組が並び始める時期になりました。年末に最終回を迎えたドラマの多くで特徴的だなと思ったのは、ハッピーエンドが圧倒的に多かったということでしょう。

コロナ社会の中、せめてテレビの世界は明るくあって欲しいと、幸せなトーンを求める視聴者が多かったのかもしれません。春先には各局でリモートドラマが制作されたり、撮影が休止に追い込まれ、放送を予定していたドラマ等がいくつも延期に追い込まれたりしました。

もちろんこれからも予断を許さない状況は続きますし、場合によってはよりシビアになることも十二分に予想されます。明るさは失わず、けれどしっかりと現実と向き合って、私たちの命を私たち自身でしっかり守る姿勢で臨みたいところです。

しんどい日々ですが、なんとか乗り越えましょうね、みなさん!

さて、2020年最後となるこのコラムで強く申し上げたいことが1つあります。まだ時期的になんとか間に合うと思いますので、是非テレビ業界のみなさんには耳を傾けて頂きたいのです。それは、年末年始、短くて構いませんので、しっかりとニュースを放送して欲しいという心からの願いです。

大晦日まではともかく、正月三が日は例年各局のニュースの尺が極端に短くなります。お正月は大したニュースも通常なく、テレビ局で働く人の数も極端に少なくなります。働き方改革はもちろん大事です。けれど、今私たちは日々のことが不安で仕方ないのです。

明るいバラエティー番組でしっかり笑いたいと同時に、コロナ社会の現状把握をきちんとしたいのです。そんな中、ややバランスの崩れた、明るさだけを前面に押し出した番組ばかりが数多く放送されることになれば、私たちの不安は、逆に増幅するように思えてなりません。エンターテインメントを仕事の核としている私だからこそ、余計そう感じるのです。

繰り返しますが、ごく短いストレートニュースでも構いません。来年の正月三が日は、ニュースを数多く編成していただきたいところです。特に民放各局の編成・報道担当の方々におかれましては、テレビを心から愛する者のひとりとして、ご一考を切にお願いする次第です。執筆者プロフィール
影山貴彦
同志社女子大学メディア創造学科教授
(メディアエンターテインメント)
コラムニスト
元毎日放送(MBS)プロデューサー・名誉職員
ABCラジオ番組審議会委員長
上方漫才大賞審査委員
著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」、「テレビのゆくえ」、
「おっさん力(ぢから)」など

当記事はテレビドガッチの提供記事です。

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