極貧、離婚、死…“宝くじの呪い”に見舞われた高額当選者達の末路(英)

日本では今年も「年末ジャンボ宝くじ」が発売され、1等とその前後賞を合わせると10億円もの高額賞金になっている。しかし宝くじで大金を手にした人の中には、まるで“宝くじの呪い”にかかったように転落の人生を辿る人もいるようだ。今回はイギリスから宝くじで人生を狂わされてしまった5名をご紹介したい。

■2002年、970万ポンド(約13億5800万円)に当選したマイケル・キャロルさん(Michael Carroll)

当時19歳だったマイケルさんは、ノーフォークでゴミ収集作業員として働いていた。ところがわずか1ポンド(約140円)の宝くじの購入で大金を手にしたことから、人生が一変してしまった。マイケルさんは当選後、仕事を辞めて6LDKの家を購入し、パーティー三昧の生活をしていたようだ。またスポーツカーを購入し、自宅敷地内にはレース用トラックまで建設した。そして数年間は好みの女性や友人らにお金をばら撒くように使い込み、飲酒や薬物に大金をつぎ込むようになった。そのためマイケルさんは幾度も法廷に呼ばれることとなった。

やがてそんな生活に終止符が打たれることとなる。2012年にマイケルさんは財産のほとんどを失い、家や車を手放すこととなり行きつけのパブからは締め出されてしまう状況にまで追い込まれた。

マイケルさんは新たな人生をスタートさせるためスコットランドに引っ越し、月額500ポンド(約7万円)のアパートを借りて住み、食肉処理場での仕事に就いた。現在は石炭を扱う仕事をして、毎日顔が真っ黒になりながらも慎ましく過ごしているという。

■2005年、183万ポンド(約2億5600万円)に当選したロジャー・グリフィスさん(Roger Griffiths)

宝くじに当選する前のロジャーさんはIT企業に勤務し、年収3万8000ポンド(約530万円)ほどだった。妻のローラさん(Laura)も舞台の演劇指導の仕事でロジャーさんと同じくらいの稼ぎがあった。当時は家のローンも遅れることなく支払い、2人の子供に恵まれごく普通の家庭だった。

しかし大金を手に入れた2人は仕事を辞め、ウェストヨークシャー州に家を購入し車を買い替えた。そしてドバイ、ニューヨーク、モナコへと旅行三昧の生活を送るようになり、宿泊するホテルは常に5つ星のスイートルームだったそうだ。

またロジャーさんはかつての夢だったロックシンガーの道に進むためバンドを再開し、広告宣伝のために月に1000ポンド(約14万円)を費やしたが、結局うまく行かなかったという。のちに不動産投資に手を出すも、大金を失う結果になってしまった。

贅沢な生活に加え投資に失敗した結果、2011年頃からローラさんは自らが経営するサロンで働くことになった。一方のロジャーさんは自宅で引きこもる日々が続いたそうだ。その後2人の関係は悪化し、ロジャーさんの浮気がきっかけで2011年の後半に別居した。

この時のロジャーさんの口座には7ポンド(約980円)しかなく、彼は小さな石造りの家に住むしかなかったようだ。現在の2人は互いに大金を失った責任は相手にあるとして、いがみ合った状態のままだという。

■2003年、180万ポンド(約2億5200万円)に当選したカリー・ロジャーズさん(Callie Rogers)

当時16歳だったカリーさんは、時給3.6ポンド(約500円)でスーパーマーケットで働いていた。当時、宝くじによって一躍億万長者となったカリーさんは、イギリスで最年少の宝くじ当選者としてメディアが取り上げて注目された

カリーさんは当選金で自分や母親、祖父母のために家を数件購入したほか、複数の高級車を購入し豪華な旅行を楽しんだようだ。しかし16歳の少女が大金の有効な使い道を知るわけもなく、複数のボーイフレンドのために車を購入、そして彼女に友人として接してくる人たちに数百ポンド(数万円)単位でお金を貸すなど散財していた。

また飲酒や薬物に手を出すようになり、浪費した総額は25万ポンド(約3500万円)とも言われている。のちにある男性との間に子供を2人もうけるも、カリーさんが自殺未遂を起こしたことから子供達は父親である男性が親権を得て引き取ったそうだ。

財産も子供も失うこととなったカリーさんは、30代になった今「あの時、誰が私を(お金ではなく)本当に好きで近寄ってくるのかわからず、いつもお金のストレスを抱えていました。私はただ普通の生活に戻りたかったのです」と話している。現在のカリーさんは3人の子供をもうけており、働きながら母親としての人生に幸せを感じているとのことだ。

■2017年12月、400万ポンド(約5億6500万円)に当選したメリッサ・エドさん(Melissa Ede)

キングストン・アポン・ハルで25年以上もタクシー運転手をしていたメリッサさんは10ポンド(約1400円)のスクラッチカード宝くじを購入し、見事400万ポンドに当選した。実はメリッサさん、トランスジェンダーの女性ということもあり、当選後は注目を浴びた。

メリッサさんは当選金を交際している女性と一緒に暮らすための家を購入し、2人で趣味のゴーストハンティング(幽霊探索)旅行に出かけるなど幸せな日々を過ごしていた。またメリッサさんは生活に余裕ができたためか、疎遠になっていた4人の成人した子供達に会いたいと思うようになった。

子供達とはメリッサさんが男性から女性として人生を歩む決意をしてから仲違いをするようになり、とうとう連絡を取ることもなくなっていたという。また大金を手に入れたことで、子供達がお金目当てで自分の元に戻ってくることを懸念し、当時は「宝くじに当選する前に子供達から『お父さん戻ってきて』という言葉が欲しかった」と明かしている。

のちに子供達とは和解し財産を分与することを決意したメリッサさんだが、昨年5月に息苦しさと胸の痛みを訴えた後、搬送先の病院で数日後に亡くなってしまった。宝くじに当選してから1年半後のことだった。当時詳しい死因は明らかになっていなかったものの、のちに『BBC News』で心臓発作だったことが伝えられている。

最後は高額当選とまではいかないが、“宝くじの呪い”とも言えるような顛末を迎えた男がいた。レスターシャー州に住むデイヴィッド・ストークス(David Stokes)は、2011年に4万ポンド(約560万円)に当選した。それまでは妻と2人の息子に囲まれて暮らす普通の男だった。

デイヴィッドは当選したお金で妻に相談することなく新車を購入し、株に投資するなどしていた。そのため夫婦の間で徐々に亀裂が入り、別居状態になった。その後デイヴィッドは売春婦を雇っていることを妻に知られた。

妻に激しく責め立てられてしまったデイヴィッドは逆上し、ナイフで殺害しようとした。妻は運よく逃れることができたが、デイヴィッドは2人の息子を道連れにして自殺した。のちに彼が遺書を残していたことがわかり、そこには妻に対して「君は僕を責めすぎた。そのまま胸にしまっておいてくれたなら僕達は永遠に幸せでいられたのに…」と綴られていたという。

画像は『Mirror 2020年12月11日付「‘Curse’ of UK’s biggest ever lottery winners from divorce to death and destitution」(Image: PA)』『The Sun 2019年11月16日付「NO REGRETS Lotto lout Michael Carroll is a skint coalman working 7 days a week after blowing £9.7m winnings but is ‘happier now’」(Credit: Abermedia / Michal Wachucik)』『Mirror 2019年7月8日付「Lotto winner loses ALL his £17m fortune - others struck by the lottery curse」(Image: Ross Parry Agency-Leeds)』『Mirror 2019年5月13日付「Transgender lottery winner Melissa Ede dies suddenly aged 58」(Image: PA Wire/PA Images)』『The Sun 2019年11月26日付「LOTTO KILLER Lotto winner killed sons aged 5 and 11 and himself after his wife found out he was blowing cash on hookers」(Credit: Facebook)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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