B'z、無観客配信ライブ『Day5』 最終日は本来の“ライブ”スタイルで最新のB'zを見せつける

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B’z無観客配信ライブ『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day5』
2020.11.28 Zepp Haneda


松本孝弘(ギター)と稲葉浩志(ボーカル)による最強のロックバンド“B’z”が初の無観客配信ライブ「B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」を開催。デビューした1988年から現在(2020年)までの32年間を“5つの時代(5 ERAS)”に分けて、5週連続でそれぞれの時代の楽曲で構成したライブをお届けする。11月28日はついにラストとなる「Day5」を迎えた。

ライブ会場のZepp Haneda(TOKYO)の外観や飛び立つ旅客機が映された、すっかりお馴染みのオープニングムービーが流れ、2012年にリリースした50thシングル「GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-」でスタート。フライングVで重厚なサウンドを奏でる松本が稲葉と共に歌うシーンもあり、1曲目からテンションが上がっていく。その勢いのまま「さよなら傷だらけの日々よ」へと雪崩れ込み、“ライブ”の熱さ、臨場感、緊迫感が画面越しにもひしひしと伝わってくる。

2曲を歌い終わったところで、スーツ姿の稲葉が「B’zの…、(サングラスをかけて)B’zの…、(髪を整え)B’zのSHOWCASEにようこそ!」と挨拶。そして「声明」へ。バックのビジョンに様々な国の言語や数字が映し出される中、稲葉は軽やかに跳ねながらステージ上で歌唱。ドローンを使用し、普段では見られないアングルから「HEAT」を楽しげに演奏する松本やサポートメンバーを撮影。これも無観客配信ライブならではの演出だと言えるだろう。ジャケットを脱いでドット柄のシャツ姿になった稲葉がしっとり聴かせる「Classmate」。映像もモノクロになり、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していく。松本の優しいギターの旋律も切なく響いた。

「どうもありがとうございます。そして皆さん、こんばんは。1週間のご無沙汰ですけども、お元気でしたか?」とファンに呼びかける稲葉。「いよいよ『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』Day5、最終日になりました。今日は最後なので、皆さんに感謝の気持ちも込めて、我々バンド一丸となって、誠心誠意演奏していきますので最後までゆっくり、たっぷり楽しんでください。よろしくお願いします!」と最終日の意気込みを伝えて、「フキアレナサイ」に突入。パワフルなシャウトが響くこの曲に合わせて、吹き荒れる風をイメージした演出も。「世界はあなたの色になる」は、松本のワウを効かせたギターのイントロの音色同様、映像やライティングもサイケデリックで幻想的な雰囲気を作り上げていく。そして圧巻はアウトロの稲葉のシャウト。そこから一気にテンポアップして、赤や青のレーザーが飛び交う中で「Still Alive」を演奏。

「ちょっとここで配置換えというか、座りたい方は座っていただいて」と稲葉が松本とサポートメンバーに声を掛け、円形状になりメンバー紹介へ。ギター・大賀好修が「寂しいです。終わっちゃうのは嫌ですね」と心境を語ると、稲葉に「出ずっぱりでしたからね。一番羽田にいたんじゃないですか? ぜひこのまま残って住民票の手続きを」とイジりつつもねぎらいの言葉をかけた。ベース・徳永暁人は「2週間ぶりに戻ってきました。この曲数が楽しくて、次々といろんな曲に取り掛かれるのが楽しかったです」と話し、縦笛を吹いたことが印象に残っているとも明かした。5週全て参加したキーボード・増田隆宣の「楽屋が部屋になってました(笑)。すごく居心地がよかったんですけど、今日で終わりなのが寂しいですね。いい経験でした。こんなにいっぱいB’zで演奏できるなんて最高ですよね」の言葉に“B’z”への愛を感じる。ドラム・田中一光はDay3以外の4公演に参加。「リハーサルも本番もどちらも楽しくて、いい汗かかせてもらってます(笑)」と久しぶりにB’zのライブに参加したことを楽しんでいる様子。最後は「On Guitar…、Tak Matsumoto」と松本を紹介するが、「あっさりしてる。もっと引っ張ってくれるのかと思った」と松本から言われると、「On……Guitar……、Tak Matsumoto」とタメを入れて再度紹介。「もう一回くらい来るんじゃないの?」と要求すると、稲葉が「On Guitar、On Guitar、On Guitar」と繰り返すと、「もういいよ(笑)」と松本が言い、改めて「Tak Matsumoto!」と紹介。「下準備から長丁場ではありましたけど、素晴らしいこの皆さんの協力を得て、ようやく」と、松本は最終日を迎えた気持ちを伝え、サポートメンバーに「曲数多くて大変だったでしょう?」と問いかけると、増田が「ツアーの初日が続いてる感じ(笑)」と回答。松本も「僕らもいい経験をさせてもらいましたね」と感慨深げ。稲葉は「最初は軽い気持ちで『ガラッとメニュー変えてやったら飽きなくていいんじゃない』っていう感じだったんですけど、実際やると大変で(笑)」と告げると、それを聞いた松本は「打ち合わせの時、『すごいことを言ってるよ』って思ってたんだけど、ここで水差せないよなぁって(笑)」と、その時のことを思い出して語った。難しくもあり大変だとも思われる提案を受け入れてチャレンジし、実現させるB’zの凄さには圧倒される。そのまま次の曲に行くのかと思いきや、増田が「いつも全然紹介されないもんね」と、最終日だから稲葉をきちんと紹介したいと提案。「かわいそうな子みたいに言わないでくれます(笑)?」と稲葉は言いながらも、嬉しそうな表情を見せた。
「こんな感じで、この期間で育まれた和やかなムードの中で、次の曲に行きたいと思います」と、「マジェスティック」へ。向かい合った形で“和やか”に聴かせてくれるこの曲の歌詞とサウンドが心に沁みる。「WOLF」ではタイトな演奏と稲葉の雄叫びも冴え渡っていた。

「ちゃんと皆さんに届いているでしょうか? 今回配信ライブということで普段のLIVE-GYMでやらないようなこともやったりしてますけども、今日は最終日。特別なことではないんですけど、ここで皆さんにクイズを出そうと思います」と稲葉が告げると、背景のLEDに1位から10位まで、回答を隠した状態でのランキングが映し出された。一番上に書かれていたのは「B’z LIVE演奏回数ランキング」の文字。「1位は当たりそうだということで、5位を皆さんに当てていただきます」と稲葉が説明し、クイズタイムがスタート。大賀がいきなり「川の流れのように」と答えると、松本が「そのボケはないやろ」とツッコみ、稲葉も「この楽しい企画の出鼻をくじくような回答でしたけども」と追い討ちをかける。改めて答えた「love me, I love you」は10位圏外という結果に。増田は「手堅いところで上位を狙って『BLOWIN’』」と回答。結果は9位。徳永は「当てに行っていいんですか?」と「太陽のKomachi Angel」を答えるが圏外。田中は「結構古い曲ですよね。『裸足の女神』」と答えると、松本は「いいとこかも」と感心するが、稲葉は焦った様子で「え?もう一回考えてくださいよ。もっと思い出して」と圧をかけ、田中は空気を読んで「RUN」に変更。結果は圏外。最後は松本がじっくり考えたふりをして「う~ん、…『裸足の女神』?」と答え、見事正解!? ランキングは1位から「ultra soul」「ZERO」「さまよえる蒼い弾丸」「juice」「裸足の女神」「LOVE PHANTOM」「イチブトゼンブ」「ギリギリchop」「BLOWIN’」「Easy Come, Easy Go」の10曲。ランキングを見ながら、「これは我々がライブでその曲に頼ってる度合いのランキング。『ultra soul』におんぶに抱っこですね(笑)」と稲葉がユーモアを交えて話し、場を和ませた。

その流れから「次はライブでの演奏回数0回の曲をやりたいと思います。まだ皆さんが知らない曲です」と言い、なんと新曲「YES YES YES」を初披露。厳かなキーボードの音色に合わせて「他人(ひと)の幸せ喜べる人間(ひと)になりなさい」というメッセージ性の強いフレーズで始まる楽曲で、今後どのような形で音源化されるのか楽しみだ。その後は、重厚かつドラマティックな「RED」を聴かせ、「このへんで皆さんの声聞かせてください!」と呼びかけ、長めのコール&レスポンスから「有頂天」へ。

「今回のSHOWCASE、我々にとって非常に慣れない初めての試みでしたけど、多くの皆さんの協力のもとに、最終日、Day5にたどり着くことができました。ありがとうございます」と感謝。「やっていく中で気づいたこともありました。一番大きかったのは、“無観客ライブ”は無観客じゃないんだなって。聞こえるんですよね、皆さんの声が。そして感じるわけです、皆さんの熱を。そんな中でやっていたのでちっとも寂しくなかったです。無観客ライブは無観客じゃないという結論に達しました」と笑顔。「こういう経験がB’zというバンドの今後の活動から作品まで、良い影響をもたらせてくれると確信しております。三十数年やってるといろんなことがありますよね。そういう中で、どういった時も我々を勇気づけたり、奮い立たせてくれたのは皆さんの声援です。今も窒息しそうな世の中の状況で、皆さんの存在を感じながら演奏できたことは、B’zというバンドが皆さんの愛情と情熱でまた大きく呼吸させてもらったような感じがしています。このまま何もしてなかったらバンドだって、スタッフだって窒息するわけです。皆さんのおかげで我々、息ができました。この5ERASというライブに皆さんが参加してくれたことに心の底から感謝しています。どうもありがとうございました!」と5週にわたってSHOWCASEで感じた思いを語った。

Day5の締めくくりは「C’mon」と「兵、走る」。花びら型の紙吹雪が大量に舞い、華やかに幕をおろした。最後は松本、稲葉、サポートミュージシャンの大賀、増田、徳永、田中がステージの前方に集まり挨拶。その時稲葉が、「もうふたりいるよ」とDay5には参加していなかった満園正太郎(ベース)と黒瀬蛙一(ドラム)を呼び込み、全員で「せーの、お疲れ!」と拳を築き上げて全てのステージが終了。

最後は二人がステージに残り、稲葉が「どういう形かわかりませんけど、我々もこういう経験をしたので活動の幅が広がったような気がします」と感想を伝え、松本に「最後、何かありますか?」と話を振ると、「無事最終日をこうやって迎えることができて嬉しいです。テレビの前の皆さんもそうですけども、ここにいるスタッフの皆さん、本当にありがとうございました」と松本も感謝の気持ちを伝えた。

Day1からDay4までは“寸劇”を取り入れたり、ステージから飛び出し会場内や、さらには会場の外も紹介し、いつものライブではできないこと、配信ライブならではのスタイルを取り入れた構成をしてきたが、Day5はステージ上で本来の“ライブ”のスタイルにこだわった公演となった。最新のERA(時代)ということで新曲の初披露という嬉しいサプライズもあり、まさに最新のB’zを見せつけた。“無観客ライブ”は無観客じゃない。ライブを作るチームがいて、楽しみに視聴するファンがいて成立するもの。30年を超えるキャリアを誇るB’zでも初めての経験となった5週連続無観客配信ライブは、二人の言葉通り、次のライブや制作にいろんな影響を与えていくはず。「B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」は終了したが、ここがB’zの新たなERAの始まりとなる。
『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- 』
『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- 』

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