椎名桔平、『鬼滅の刃』に例えて稽古の雰囲気を「全集中」と表現 舞台『オリエント急行殺人事件』まもなく発車!

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2020年12月7日(月)、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて舞台『オリエント急行殺人事件』のゲネプロ(通し稽古)が公開された。

本作は、世界的にも著名な作家アガサ・クリスティの名作を舞台化。寝台列車での殺人事件の謎を名探偵ポアロが解き明かすというストーリー。昨年初演した作品をキャストを一部入れ替えての再演となる。
(左から)マルシア、中村まこと、高橋惠子、粟根まこと、松井玲奈、松尾諭、椎名桔平、本仮屋ユイカ、室龍太、宍戸美和公、河原雅彦 /撮影:岩田えり
(左から)マルシア、中村まこと、高橋惠子、粟根まこと、松井玲奈、松尾諭、椎名桔平、本仮屋ユイカ、室龍太、宍戸美和公、河原雅彦 /撮影:岩田えり

ゲネプロの前に行われた取材会では、主演の椎名桔平、松井玲奈、松尾諭、室龍太(関西ジャニーズJr.)、本仮屋ユイカ、粟根まこと、宍戸美和公、中村まこと、マルシア、高橋惠子が出席し今の心境を語った。

車掌のミシェル役・中村は「車掌役なので毎日定刻にオリエント急行が出発できるように頑張りたい」とコメント。そして宣教師グレタ・オルソン役の宍戸は「グレタ役のペネロペ・クルスです」と2017年版の映画で同役を演じた有名女優の名を名乗ってひと笑いさせ「間違えました。イングリット・バーグマンです」と、さらに1974年版で同役を演じた大女優の名を出して笑わせた。
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり

ラチェットとアーバスノット大佐の2役を演じる粟根は「皆から嫌われるラチェットになれるよう頑張ります」と述べ、メアリー・デブナム役の本仮屋は「凄く緊張するんです、この話は。その緊張の張りつめ方が昨日今日とさらに上がっていって、どこまで張りつめられるんだろうとすごくワクワクしています」と笑顔をみせる。

初演に引き続きヘクター・マックイーン役を務める室は「初演とは違うヘクター・マックイーンを見せられたらいいなと思っています」と、意気込みつつ、主演の椎名について「すごく大人の男性で格好いいなと思いますね。それでいて茶目っけもある。素晴らしい大人の男性だなと思います」と憧れを口にした。

ブーク役の松尾は「今日12月7日、45歳の誕生日を迎えました!」と自ら発表し皆から拍手をもらう。だが「今日は盛大な誕生日セレモニーがあるに違いないと予想していたが、稽古前に『今日松尾さん誕生日ですね』と河原さんにさらっと言われただけだった」と愚痴っていた。
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり

アンドレ二伯爵夫人役の松井玲奈は「私鉄道が大好きなので、オリエント急行という素晴らしい車両に毎日のように乗れると思うと大変幸せです」と鉄子らしい発言を口にし、ヘレン・ハバード役のマルシアは「再演組の一人です、去年とはまた一つ違った顔ぶれで乗車をしています」とニッコリ。ドラゴミロフ公爵夫人役の高橋は「8か月ぶりに舞台に立たせていただいております。このコロナ禍にあって舞台に出させていただけることを貴重だと思って1回1回大切にして皆さんに喜んでいただけるように頑張ります」と微笑んだ。

そして主人公エルキュール・ポアロ役を演じる椎名は、1か月にわたる稽古を経ていよいよ初日という状況を振り返り「明日から初日の幕が開くんですが、『鬼滅の刃』の無限列車で例えますと、“全集中”ですよ! 抜くところがまったくない舞台なんです。膨大なセリフ量と戦ってきましたけど、これだけの人数が舞台上にいるので(演出の河原から)立ち位置などを細かく細かく指示していただいて。数センチ単位なんです」と真剣かつユニークに表現し笑いを誘う。「これだけ情熱を持って稽古をしてきたので、お客様にもきっと伝わるんじゃないかと思っています」と皆を見渡すと「はい!」と他メンバーが気合いを入れて応じていた。

演出を務める河原は「椎名さんが言った通りです」と照れ笑いしつつ、「数センチ単位の芝居でいいものが出来ると思います」と椎名の言葉を受けてコメントした。椎名とは初めての仕事ということで「もっと緊張感をもって接しないといけない怖い人というイメージがあったが、本当に穏やかで話しやすくて桔平さんが中心で舞台を作っていく事に安心感を抱きました」と座長の存在感をリスぺクト。

2年ぶりの舞台となる椎名は「その前が5年ぶりなんであまり久しぶりという感がない」と口にしつつ、演出の河原に大変感謝していると語り「演劇界を背負っていく一人なんじゃないかな」とリスペクト返し。すると河原が「今! 写真撮って! どうせここ(河原と室の間)から切って使うんでしょ!」と報道陣の心中を察するような発言をして笑わせていた。

最後に椎名が皆を代表して「ここにお客様がいらっしゃってくれて、我々の『オリエント急行殺人事件』を観ていただけるということに、すごくワクワクしてきました。劇場の衛生面もしっかりやってくれているということなので、安心して来ていただければ。必ず、楽しさと勇気を与えたり、何かネガティブな気持ちになっている人にポジティブに変えるパワーが僕たちの芝居にある、という実感があるので楽しみにしていただけたら」と力を込めて語っていた。

取材会の後でゲネプロが公開された。
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
【あらすじ】
豪華寝台列車で起きた密室殺人事件――。容疑者は、乗客全員。
シリアで仕事を終えた名探偵ポアロは、英国で起きた事件の依頼を受け、イスタンブール発の超豪華寝台列車「オリエント急行」で英国へ向かうこととなる。列車に乗り合わせたのは、どこか妙な雰囲気を漂わせる乗客たち。
列車は発車するが、不幸にも旅の途中で雪崩に巻き込まれ立ち往生してしまう。そんな中、事件が起きたー
乗客の一人、アメリカ人の実業家・ラチェットが鍵のかかった寝室で殺されたのだ。
鉄道会社から捜査を頼まれたポアロは聞き込みを開始するが、乗客全員からは完璧なアリバイがー。
ポアロはこの謎を解けるのか。そこには、思いもしない結末が待っていた‥‥‥
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり

ステージ全体を急行列車の食堂車にして、さらにその上、2階部分をキャストたちがそれぞれに過ごす1等客室に、という構造にした事でどちらの場面も併せて視界に入れることが出来、また人々の動きも手に取るようにわかる工夫がされていた。ステージの上下の上部などには大きな歯車のセットが設置されており、列車の走る勢い、あるいはポアロが推理をするその頭の中の速度をも表しているかのように見えた。
さらに車体の壁に映し出される映像の数々、さらに水蒸気などは、本当に雪が降る真冬の中を走る列車を表現しており、単なる原作の舞台化に留まらない舞台ならではの美しさを表していた。

椎名演じるポアロは時にジョークを連発したり、フランス人特有のウィットもしくは皮肉を交えた発言やプライドの高さで周りの人物をちょっとイラつかせたりもするが、非常にチャーミングでもあり憎めないキャラクターだった。また他の登場人物も個性豊かなキャラとなっており、特にマルシア演じるハバートと、室が演じるマックイーンのテンションの高さに思わず笑いがこみ上げ目が離せなかった。
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり
舞台版『オリエント急行殺人事件』ゲネプロより /撮影:岩田えり

原作を知らない方でも、また結末をご存じの方でも最後まで息を飲み、のめりこめる魅力にあふれた芝居。是非観る側も“全集中”で臨んでいただきたい。

取材・文=こむらさき

当記事はSPICEの提供記事です。

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