BTS・グラミー賞ノミネート、アメリカ音楽業界の「差別」「搾取」を乗り越えて

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 日本時間11月25日未明に発表されたアメリカの音楽賞・グラミー賞のノミネートにおいて、BTSの「Dynamite」が最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門にノミネートされた。

これを受けてBTS公式Twitterではノミネート発表で喜びに沸くRM、ジミン、V、ジョングクの動画が公開された。また、「困難な時期に、我々の音楽を聞いていただき、共感してくださったすべての方々に感謝します」とのコメントも出している。

グラミー賞のノミネートはBTSにとって悲願だった。BTSは2019年、2020年と連続でグラミー賞に参加している。1年目はスピーチのみ、2年目はパフォーマンスも披露しているが、自身がノミネートされたことはない(2018年リリースのアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』のアートワークを手がけたデザイナーが「ベスト・レコーディング・パッケージ賞」にノミネートされたことはある)。

BTSは『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』でBillboard 200(総合アルバムチャート)1位を獲得して以降、ビルボードチャートの上位常連グループとなり(これまでに4回、1位を獲得している)、また、スタジアムツアーを行うトップスターにもなった。今年8月にリリースしたシングル「Dynamite」はHOT 100(総合シングルチャート)の1位も獲得。残る栄誉はグラミー賞のみである。

9月に行われたオンライン記者会見ではリーダーのRMがグラミー賞について「アーティストなら誰もが夢見る授賞式です。ノミネーションできたらと思いますし、賞も取れたら嬉しいです。BTSはこれからも前に進まなければなりません」と、グラミー賞への思いを語っていた。

また、SUGAのソロ(Agust D名義)の楽曲「What do you think?」でもグラミー賞に言及する歌詞がある。
ARMYにとっても悲願だったグラミー賞
 グラミー賞はARMY(BTSファンの総称)にとっての悲願でもある。

昨年11月、ビルボード総合アルバムチャート1位の実績を残していたBTSがノミネート0に終わると、ARMYはBTSのアルバムを購入することでBTSのサポートと、彼らを冷遇するアメリカ音楽業界への抗議を示す運動を開始。

BTSがこれまでリリースしてきたすべての韓国版アルバムが爆発的に売り上げを伸ばし、全作品がアメリカのiTunesストアのトップ・アルバム・チャートで「トップ1000」にランクインするという稀有な事態に発展した。昨年の落胆を乗り越えての栄誉は、ARMYにとって感慨もひとしおだろう。

アジア人グループであるBTSがグラミー賞にノミネートするということは、特別な意味を持っている。ARMYはこれまで、BTSがアメリカのアワードにおいて露骨な搾取にあってきたことを指摘し、怒りを表明して来た。

昨年のグラミー賞でBTSはリル・ナズ・Xとともに「オールド・タウン・ロード」をパフォーマンスしたが、出演時間はわずか1分ほど。ノミネートすらしていないにも関わらず、視聴率目当てで短い出番だけを用意したことにネット上では「なんでBTSを呼んだの? 広報のため?」と批判が殺到した。

つい先日にも同じような事が起きている。日本時間11月23日に行われたアメリカン・ミュージック・アワードで、BTSは主要賞のアーティスト・オブ・ザ・イヤーにノミネートしていなかったのだが、なぜか歌唱順は最後に。これも、BTS目当てにテレビのチャンネルを固定しているARMYの忠誠心を利用する姿勢だとして炎上し、賞のTwitterアカウントには批判的なコメントが寄せられている。

今回、BTSと同じ最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門にノミネートされているのは、ジャスティン・ビーバー、レディ・ガガ、アリアナ・グランデ、テイラー・スウィフトなどビッグな面々だ。この中でもしBTSが最優秀賞を受賞するとなれば、アメリカの音楽業界で非英語圏・非欧米圏のアーティストをめぐる差別的な空気は変化していくかもしれない。

当記事はwezzyの提供記事です。

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