Noismが『Duplex』Noism0 / Noism1を新潟・埼玉で行い、金森穣と森優貴が演出振付する新作二本を披露

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りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の専属舞踊団Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)にあらためて注目が集まっている。芸術監督の金森穣を追ったドキュメンタリー番組「芸術の価値~舞踊家金森穣 16年の闘い」(BSN新潟放送制作)が第57回(2019年度)ギャラクシー賞選奨を受賞しBS-TBSで全国放送されたのは記憶に新しい。彼らによる待望の本公演が2021年1月22日(金)~2月28日(日)『Duplex』Noism0 / Noism1として新潟・埼玉で上演される。金森とゲスト振付家の森優貴の新作二本立てだ。
金森穣 撮影:篠山紀信
金森穣 撮影:篠山紀信

Noismは2004年の設立以来、海外からも含めたオーディションで選ばれた舞踊家が新潟に移住し、年間を通して活動。これまでに国内外の40 都市以上で上演し、 2019 年 9月からは、プロフェッショナルカンパニーNoism1(ノイズム ワン)、研修生カンパニーの Noism2(ノイズム ツー)に加え、プロフェッショナル選抜カンパニーNoism0(ノイズム ゼロ)を正式に発足させ、活動の幅を広げている。『Duplex』は、2 つのプロフェッショナルカンパニー、Noism0 と Noism1 それぞれの新作2本を一度に味わえる絶好の機会だ。
Noism0『鏡の中の鏡』(2019年) 演出振付:金森穣 撮影:篠山紀信
Noism0『鏡の中の鏡』(2019年) 演出振付:金森穣 撮影:篠山紀信

Noism0(金森、井関佐和子、山田勇気)は、金森の演出振付による最新作『残影の庭―Traces Garden』を上演。ロームシアター京都開館5周年記念作品として、雅楽演奏団体・伶楽舎とともに創作する作品を小空間、録音版で再創作し、新潟版として初演する。金森はCDで伶楽舎のレパートリーを聴いた中から武満徹の『秋庭歌一具』を選んだ。
Noism0『残影の庭―Traces Garden』演出振付:金森穣 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism0『残影の庭―Traces Garden』演出振付:金森穣 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism0『残影の庭―Traces Garden』演出振付:金森穣 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism0『残影の庭―Traces Garden』演出振付:金森穣 リハーサル 撮影:遠藤龍

「雅楽というこの国の伝統を、武満徹というこの国の近代(偉大な芸術家)を通して、現代の舞踊家の身体 に召喚すること。それは移りゆく時代の中でも変わらないものを捉えること。消えゆく過程で聞こえてくる響き、見えなくなってから浮かび上がる影、その残響/残影に身体を澄ませること。舞踊と音楽いう刹那なる芸術の真髄、その真価が、そこにこそ宿るのだと思うから」と金森は演出ノートに記す。壮大な野心作にして、手ごたえ十分の舞台となる予感がする。
森優貴 撮影:遠藤龍
森優貴 撮影:遠藤龍

いっぽうNoism1 は、ドイツ・レーゲンスブルク歌劇場のダンスカンパニーで芸術監督を7年間務め、 昨年より拠点を日本に移した森を再びゲストとして招き、新作『Das Zimmer』(ダス ツィマー)を上演する。表題はドイツ語で「部屋」の意で、一つの部屋の中で繰り広げられる群像劇になるという。森は2016年、ドイツ舞台芸術界の権威であるファウスト賞の振付家部門にノミネートされたが、その対象となった『The House』もスリルあふれる群像劇だった。
Noism1+Noism0(井関佐和子)『Farben』(2019年) 演出振付:森優貴 撮影:篠山紀信
Noism1+Noism0(井関佐和子)『Farben』(2019年) 演出振付:森優貴 撮影:篠山紀信

2019年12月、森は帰国後第1作としてNoism1+Noism0に『Farben』(ファルベン)を振付した。ドイツ語で「色彩」を意味する表題の作品だが、金森率いるNoismのメソッドで鍛えられてきた多国籍のダンサーたちから新たな「色」を引き出し、森にとっても新境地を切り開いたのは記憶に新しい。今回の新たなコラボレーションも大いに期待できそうだ。
Noism1『Das Zimmer』演出振付:森優貴 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism1『Das Zimmer』演出振付:森優貴 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism1『Das Zimmer』演出振付:森優貴 リハーサル 撮影:遠藤龍
Noism1『Das Zimmer』演出振付:森優貴 リハーサル 撮影:遠藤龍

経験豊富なベテラン揃いのNoism0 と個性豊かでパワフルな集団であるNoism1。国際的に活躍し日本人では数少ない劇場専属舞踊団の芸術監督経験を持つ金森と森。2つのプロフェッショナルカンパニーに2人の鬼才が振付する2つの新作が待ち遠しい。

文=高橋森彦

当記事はSPICEの提供記事です。

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