武井壮「先生の教えがなかったら、今の僕は絶対にない」…“光熱費を払えなかった中学生時代”を支えてくれた恩師との3年間を振り返る

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お笑いコンビ・麒麟の川島明がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの新番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」。「あなたの心を、ここではないどこかへ」をテーマに、ゲストの「ココロが動く(=エウレカ)思い入れのある場所」へと案内していきます。11月7日(土)放送は、“百獣の王こと”タレントの武井壮さんをお迎えしました。


武井壮さん

土曜日の夕方17時から、たった1時間だけ営業する架空の旅行会社「エウレカドライブコーポレーション(EUREKA DRIVE CORPORATION)」通称“EDC(イーディーシー)”。毎回多彩なジャンルのゲストを招き、そのゲストの思い入れのある地をエピソードや音楽とともにめぐります。

11月7日(土)の放送では、ゲスト・武井壮さんの人生の転機となった1989年の東京・葛飾「修徳高等学校」、1998年のアメリカ「グランド・キャニオン」などをめぐり、当時のエピソードを伺いました。この記事では、「1989年 葛飾区 修徳高等学校」でのエピソードを紹介します。

*  *  *

川島:武井さんの母校・修徳中学校/高等学校。プロスポーツ選手のOBを数多く輩出している、スポーツの名門校でもあります。どうしてこの学校を?

武井:当時、両親と暮らせていなくてお金もありませんでした。公立の学校に行っても、ある程度の学費を払うので、どうしようかと。そこで当時、成績トップ3位以内の人は学費が免除される「特待生制度」と、1位の人は学費免除に加えて毎月1万2,000円が支給される「奨学金制度」を使えば、“僕も学校に通えるかもしれない”と思って、この学校を選びました。

川島:学費全額免除+1万2,000円ですもんね。すごい!

武井:しかも当時、中学校は35人の1クラスしかなくて。そのなかで1番を取ればいいので、ぶっちゃけ楽勝じゃないですか?

川島:いや、僕はその感覚はないです。例えば、4位ではダメなんですよね?

武井:ダメです。学費を払わないといけない。

川島:ここで1番になって頑張ろうと。

武井:はい。それで中学校~高校までの6年間、1円も払いませんでした。全部タダです。

川島:ずっと1位?

武井:はい。でも、最初の中間テストだけ2番だったんですよ。ヤバイと思って、そこから猛勉強をしました。そのあとは6年間、ずっとトップです。

川島:全タダどころか、ちょっとプラス。

武井:1ヵ月1万2,000円もらえるので、6年で約90万円。お金をもらいながら教育を受けさせてもらいました。

川島:そんな人いるんですか?

武井:いないと思います。高校はマンモス校だったので、ライバルが一気に500人くらいに増えました。でも、全部倒してやりました。

川島:頼もしいですね。経済的な理由と負けないという気持ちや努力もあったと思いますが。

武井:やらざるをえなかったですね。

◆「先生の教えがなかったら、今の僕は絶対にない」

川島:当時はどんなスポーツを?

武井:中学は野球部でした。“東京で最強”と言われている中学でした。高校も野球がすごく強くて、甲子園に行ったり、プロ野球に入る選手もたくさんいました。

その名門中学の野球部の先生が本当にいい先生で。僕の1番の恩師なんですけど、少し変わった先生でした。野球がめちゃめちゃ上手くても、勉強もできないと練習に参加できなくて。例えばバッティング練習。一般的な野球部は、“10球3セット”などと球数が一律で決められていることが多いけれど、この先生は成績順に球数を決めるんです。成績トップの人は、“20球5セット”を打つことができるんです。

川島:だいぶ時間を使って練習できるんですね。

武井:はい。1位以下は、3球ずつくらい減っていきます。

川島:スポーツだけできてもダメなんですね。

武井:「学校の部活なんだから、学校の成績を取れない奴は、このグラウンドで球を打つことは許されない」と。「あとは自宅に帰って素振りをしろ」って言っていました。

川島:例えば、0点を取った人は?

武井:そんな奴はキャッチボールもさせてもらえないです(笑)。その先生は、スポーツだけではなく、社会できちんと役立つ力を身に付けて、その上で野球も上手かったら、最高の選手じゃないか、という考えでした。

川島:文武両道?

武井:はい。あとは当時、僕がお金に困っていて光熱費が払えなくて、ガス・電気・水道が毎月止まっていたんです。止まったら、その先生のおうちに行って「すみません。電気が止まっちゃったんです」って言うと、いつも「じゃあ入れ」と言って、おうちで勉強させてくれたり、勉強のヒントを教えてくれたり。

川島:贅沢な家庭教師ですね。

武井:その先生には私生活でも本当にお世話になりました。僕がグラグラしていた時期の勉強と生活をガッチリ見てくれて、支えてくれていた先生だったので、いまだに会いに行ってます。

川島:教師というよりも人生の恩師ですね。

武井:そうですね。この先生の教えがなかったら、今の僕は絶対にないだろうなと思っています。

川島:そうか。だから今も脳を鍛えているわけだ。

武井:そうですね。いまも毎日必ず1時間は勉強すると決めています。

野球部に所属していた中学時代の武井さん

◆「野球部崩れ!」と言われ…

川島:高校に入ってからは?

武井:高校でも野球をやりたくて、野球部に入りました。だけど、500人いる生徒のなかで、成績が学年3位以内に入らないと(学費が免除にならない)。

川島:まずお金のために。

武井:はい。野球部は全寮制の寮に住む規則があって、21時くらいに練習が終わって帰ってきて、みんなが「ウワーッ!」ってなっているなかで勉強をしなければならなくて。

川島:1人だけね。

武井:それがもう無理だなと思って。野球部に入って甲子園に行って、プロ野球に入りたかったけど、野球に力を入れると成績が追いつかないことがわかったので、泣く泣く野球部を辞めました。スポーツは大学から本気でやろうと。

川島:高校生のときは、そんな悲しい思いもあり。

武井:そうですね。野球部を辞めてからは、部の子に「野球部崩れ!」とか言われるんですよ。

川島:事情をわかってないからね。

武井:「練習が辛いから逃げた」って言われるんですけど、「そうじゃないんだけどな……」と思っても(言い返さず)。でも、そういう経験が支えになって、「引っくり返してやるぞ!」という思いがどんどん積もっていき、大学で燃え上がるきっかけになりました。

高校時代の武井さん

▶▶毎週土曜の55分間だけ営業する旅行会社EDC(=Eureka Drive Corporation)の社員たちが担当するPodcast番組(SpotifyAuDee )も、ぜひチェックしてください!

次回11月21日(土)のお客様は、お笑いコンビ・バイきんぐの西村瑞樹さん。どうぞお楽しみに!

<番組概要>
番組名:SUBARU Wonderful Journey ~土曜日のエウレカ~
放送日時:毎週土曜 17:00~17:55放送
出演者:川島明(麒麟)
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/wonderfuljourney/

当記事はTOKYO FM+の提供記事です。

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