山下智久さんが10月31日にジャニーズ事務所を退社していたことが明らかになり、唐突な出来事にファンは騒然。すでに渡米してハリウッド映画の撮影に臨んでいるとのことですが、随分前から決まっていた日本での仕事を全て放り投げての退所には驚くばかりです。その内情を探りつつ、若かりし日の“山P”のことをアツが振り返ります。
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皆さん、ごきげんよう。アツこと秘密のアツコちゃんです!
「やっぱり円満退社なんて夢のまた夢なのね」との思いを強くしてしまった山下智久くんの「ジャニーズ事務所突然退所」のニュース。スクープを担う週刊誌の記者たちも「うっかりしてたよ」ですって。
「自粛中だと思ってたから山Pの動向には全く注意を払ってなかった。退所は年末か来年の3月だと思ってたし、今はもう年末年始号の取材に奔走しているから、山Pのことは頭の片隅にもなかったんだよね(苦笑)」(週刊誌記者)
とはいえ「山P退所」の報を聞かされても、マスコミ業界内では「あまりに突然だったからビックリはしたけど、退所については確定事項だったから、辞めたこと自体に対しては誰も驚かなかった」のよね。ただみんな「本当にこんな形でよかったの?」というモヤモヤした気持ちを抱えちゃったのが事実。
え~っ、謝罪も、お別れの挨拶も何もなしに辞めちゃったの? すでに渡米しちゃってるって? あらま、ずいぶん早業ね、ってね。そりゃ今はまだ公表できないようないろ~んな大人の事情があるんだろうけど。でもね、「山Pってそんな人だったっけ?」って疑問に思わなかった? ちょっと無責任とも思えるような行動をしちゃうような人だった? 何か違和感いっぱいでモヤモヤ&ザワザワが止まらない最近のアツです。
だって山Pってあれこれオイタはあったけど、基本的にはいつ会ってもちゃんと考えて自分の言葉でコメントをして、ファン思いで、相手を思いやれる人だったのよ。
滝沢秀明が「可愛いから連れて来ちゃった」とホッペにチュー
アツが初めて山Pを見かけたのは、滝沢秀明副社長から「事務所に入ったばかりホヤッホヤの山Pだよ。可愛いでしょ~」と紹介された時のこと。
タッキーがドラマ現場に「可愛いから連れて来ちゃった」らしく、抱きしめたりホッペにチューしたりしていて、もう最初から猫可愛がりしていたのよ。そんなタッキーの寵愛を照れながらもたっぷりと受けて、でも根が「俺が俺が」のタイプでもないから、なかなかうまく自己主張ができなくて、でもまたそこが謙虚っぽく見えた愛らしさのかたまり山Pは、タッキーの深く大きな愛に包まれて、華々しくアイドル生活をスタートさせたの。
性格も素直でそのくせ負けず嫌いで、子供の頃から飛び抜けて可愛かったし容姿にも恵まれていたからあっという間にスター街道を爆進。NEWSとしてCDデビューしてからも順風満帆で、事務所サイドからは「山下がメインなら、後は何でもどうぞお好きに」な簡単な指示だけだったから、言い方はとっても悪いんだけど、NEWSはある意味、扱いが楽ちんなグループで、マスコミの取り上げ方はおのずと、「山Pと愉快な仲間たち」ベースに。
事務所もマスコミもひたすら山Pを持ち上げちゃうもんだから、メンバー間でも「山Pは王子様。違う世界の人」との認識だったらしいの。山Pが脱退してからNEWSメンバーに聞いたところ「別格扱いだったから、メンバーもみんな気を使って接してた。ちょっと怖かったし」ですって。
「実際に山P人気が凄くてあやかっていた部分も多かったから仕方ないんだけどね。山PがいなくなってNEWSは『イチゴのないショートケーキ』なんて呼ばれて散々だったけど、結束は強くなった。その時に思ったんだけど『あの頃、山Pと本音で喋っていただろうか?』と自問自答してみると、多分お互いが気を使いあって、本気でぶつかり合っていなかったんじゃないかなって。同じ空間にいても次元が違い過ぎて対等ではなかったから。リスペクトすべき点も多かったけど、腹を割って語り合えなかったことに対しては後悔もあったし、反省もしたんだ」
残ったメンバーも、そして当の山P自身も、みんな心のどこかに、自分の好きなように自由に動けない不満や、将来への不安を抱えながらNEWSを続けていたのかもしれないわね。傍からは順風満帆で楽しそうに見えたけど、長年ずっと特別扱いを受けていた山Pこそが、本当はもの凄く不自由を感じていたのかも……と感じることは多々あったわ。
山Pはお母さんが大好きで、子供の頃から「お母さんと妹のことは僕が守る」と言っていた親孝行息子でね。でも思春期真っ盛りでちょっとスネちゃった時期もあって、親友の赤西仁くんの家に少しの間、居候したり。優等生モードだった山Pが「あれが俺の唯一の反抗期。お母さんにいっぱい心配かけちゃったな」と話してくれた時は「何か山Pが人間っぽく、男っぽくなった」と驚きを隠せなかったっけ。
コロナ禍の折、今春15年ぶりに再放送されたドラマ『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)は今見ても面白かったけど、当時も話題を振りまいて。主演を張った亀梨和也&山下智久の二人で組んだユニット『修二と彰』も大ブレイク。主題歌『青春アミーゴ』は軽くミリオンを達成してバカ売れで、どこへロケに行っても「亀ちゃーん」、「山P」の声がこだまする大混雑よ。もうね、とんでもない人気を誇っていたの。
『青春アミーゴ』の歌唱を最初は「歌謡曲っぽいし何かヤダよ。もっとカッコイイ楽曲がいい」とダダをこねて拒否したとんがり亀ちゃんに「そう? うちのお母さんは『懐かしい感じがして好きな曲!』って言ってたし、歌ってみようよ」と説得した一人が山P。KATーTUNとしてCDデビューする前の亀ちゃんはその若さゆえにトンガリまくっていたんだけど、山Pが常にそばにいてくれて、中和剤というか柔軟剤のように場を和ませふんわりさせていたの。自然な流れでサラッと空気を読むこともできちゃう人だったのよ、山Pって。
考えてみれば、W主演とは謳いながらも正式なCDデビュー前の亀ちゃんの方が、はっきり言って出番が多く、一緒に撮影してても「ちょっと俺、寝ようかな。終わったら教えて」なんて言ってお昼寝タイムを取ることが多かった山P。当時は何も言ってなかったけど、きっと内心、忸怩たる思いを抱えていたんじゃないかしら?
だってそれまでは山Pの天下で、蝶よ花よの山Pが中心で世界が回っていたんだもの。それが、移動車も持たないデビュー前の亀ちゃんに、主役の座が少しずつ取って代わられていく……。これは思った以上に辛い経験だったかも。もちろん山Pはそんなことは軽く克服して、俳優として、エンターティナーとして実力をつけてどんどん成長していったんだけど。
山P、本当にこれでよかったの?
亀ちゃんと山Pは総武線仲間だったのに、いつしか気持ちがすれ違ってしまって「口もきかない仲」だった時期もあったの。そんな中で『野ブタ。~』の仕事が決まってお互いどう接していいか分からず。ところが「話してみて、実際に亀に接してみたら全然違ったんだよね。仕事に対して熱くて真剣な男だった」って山Pが言ってたのが忘れられないわ。今じゃネタとして扱われているけど、当時は笑えない状況だったもの。
ただ仲直りが出来てからは折に触れて話し合う仲に。山Pは仁くんといる時間が長かったから、当時は仁くんを通した亀ちゃん像を知って、ちょっと距離を置いてしまったのね。あの頃の仁くんは亀ちゃん同様、トンガリまくりで、同じグループだからこそいろいろな亀ちゃんVS仁くん問題がぼっ発して。だけど、実際に自分の目で見て触れてみて亀ちゃんの良さを知って「自分で判断することの大切さ」を知ったって。この柔軟な考え方も山Pの美徳の一つだと思うの。
仁くんが英語を喋れるようになると、山Pも過分に影響を受けて英語を話すように。仁くんに習得方法を聞くと必ず「早く上達する方法はたった一つ。英語を話すカノジョを作ることだよ~」なんて笑いながら教えてくれたけど、山Pは「自分で決めたことは最後まで絶対にやり通す」生真面目タイプだから、まさに猪突猛進。いつの間にかすっかり英語が堪能になったわね。
その成長が日の目を見たのは2012年1月からスタートしたドキュメンタリー紀行番組『山下智久・ルート66~たった一人のアメリカ』(日本テレビ系)よね。自分で運転して長い長いアメリカの伝説の国道「ルート66」を走り抜けるというもの。撮影はその前年の2011年で3カ月ぐらいロケに行ってたっけ。
この番組は『J’Jシリーズ』の第一弾として放送されて、北山宏光くんがインドへ武者修行に行ったり、タッキーもチリからペルーまで南米を縦断したり、過酷なロケに密着したものなんだけど、とにかく帰国するとみんな人が変わったような成長著しい姿を見せてくれるの。山Pも興奮冷めやらぬ感じで、感化されたアメリカへの思いを熱く語っていたのを覚えているわ。
その頃からインタビュー中にたまに海外への憧れを語ることはあったし、その思いの強さも感じ取れたけど。それに対しての影ながらの努力も評価に値するんだけどね。やりたいことに反対なんかしないけど、でも、世間を騒がせたまま、ケジメもつけずに、謝罪の一つもなく、唐突に退所して渡米って……。
それってアリなんだっけ? それが山Pのやり方だったんだっけ? 不完全燃焼のまま、新たな旅立ちって? 山Pは気持ちスッキリなのかしら? 残されたファンのみんなは?
もちろんファンの皆さんは何があっても山Pの味方だし、これからもずっと、きっと応援してくれると思うわ。アツだって同じよ。どこにいたって何してたって山Pは山Pだし、24年間、近くで見てきたしね。何も変わらないけど、でも何かが吹っ切れなくてモヤモヤしちゃうのよ。
彼のことだから、今後の活動は言葉じゃなく背中で見せてくれるんだろうし、行動で示してくれるんだろうけど。一番大切な多くのファンの人たちが待っていたであろう、亀と山Pの新アルバムをリリースしないうちに退所しちゃったのは何で? 本当に残念よ。
まだリリースに関して正式な発表はされていないし、託されたレコード会社の方たちも頭を抱えつつも「前向きな検討」を続けてくださっているけど、何か心ザワザワ違和感よ。山Pが抱えた問題から逃げちゃうなんて想像もしなかったもの。
今回も簡単な“逃げ”なんかじゃないのは分かるし信じているんだけど、納得できる答えが見つからないのよ。英語を習得すると決めたらやり通す! 初志貫徹で自分で決めたことにはまっすぐ立ち向かって進んでいく姿、そこが好きだったのにな。
かつてジャニーズwebで長年、書き続けていた「 山下智久の日記」。彼は自分に「毎日、書くこと!」を義務付け、何でもない日常をさらりと綴っていたの。でも忙しさのあまり毎日が3日ごとになったり、ちょっと時間が空くこともあって。そんなある時、アツが「 山P、今日の日記が更新されてないけど。毎日チェックしてるんだから頼むよ~」と何気なく言った数時間後、「更新したからね」と言うので読んでみたら「撮影合間に、担当記者さんからチェックが入ったので書きま~す」なんて書かれていてガクゼン。もう山Pったらぁ。
でもそんなおちゃめなところも素敵だったし、発言にキレがなくなるぐらい心身ともに疲労困憊している時も「記憶をなくすぐらい酒飲みてぇ。ちょっと休まなくと本当に俺、ダメになる。コメントも口が覚えている言葉をただ言ってる時があって、自分でも驚いた。これ以上はムリだからジャニーさんに直談判しなくっちゃ」と言っていて心配していたんだけど、決死の覚悟で休みを勝ち取ったりね。
山Pはいつも何事にも全集中して、体当たりで挑んできたじゃない? 自分のことを冷静に俯瞰から見れる人だったのに。あれだけ周りの人を大事にしてきてたのに、一体全体、何が起きてしまったのかしら? 山P、本当にこれでよかったの? 一連の騒動に関してはそれなりの説明責任があるんじゃないのかなぁ?
ま、何が正しい選択なのか、誰にも分からないし、簡単には答えなんか出ないけど、責任感の強い山Pが苦しんでないといいんだけどな。優しくて芯の強い山P、日本じゃ負け知らずだったけど、海外でも成功するよう、切に願います。あなたの今後がどうかキラキラ光り輝きますように!