ゾウの鼻をヒントにした狭いところのモノを掴むロボットがヘビっぽい

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Video: UNSW/YouTube

握られてみたい。

オーストラリアのシドニーにあるニュー・サウス・ウェールズ大学の研究員たちがゾウの鼻にインスピレーションを得て設計したのは、ヘビのように巻き付いて対象をしっかりと掴める、どちらかというと舌に近い見た目のロボットでした。

バイオミミクリーとは、機械とロボットのために一から作り直すのではなく自然界から着想を得るという工学のアプローチ。母なる自然は適応と進化のゆっくりとした過程を通してデザインの完成に数百万年を費やし、地球ならではの地形と環境に合う動植物の生命を誕生させています。Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)のような地上の最先端のロボティクス研究開発企業は犬のような見た目と機能を持つ「Spot」とパルクールの達人のように動く「 Atlas」を開発していますね。



ニュー・サウス・ウェールズ大学(UNSW)の研究員たちもヘビやゾウといった動物をヒントにして、物体を傷つけずに巻き付いてしっかりと掴んで持ち上げることができるソフトな素材の柔軟なロボットグリッパーを開発。ゾウの鼻は4万ほどの筋組織によって驚くほど器用に動き、数百万の神経終末によって何を掴んでいるのかを感じてどの程度の圧力をかけるべきかを知るそうな。

このグリッパーは筋組織の代わりに温度によって硬さが変わる素材と異なる感熱性を持つ生地を重ねることで、自力で巻き付くことが可能になります。グリッパーには従来のグリッパーよりも15倍敏感なリアルタイムの力覚センサーも組み込まれており、ロボットは感触だけで優しく握る必要があるかどうか分かるとか。このグリッパーはバイオミミクリーの好例であり、限られた範囲で曲げられる複数の指を使った人間の手みたく機能するよう設計・開発された従来のロボットグリッパーに取って代わるものとしても設計されました。
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Photo: UNSW Engineering
Dr. Thanh Nho Doが率いるUNSWシドニーエンジニアリング研究者のチームが開発した、柔らかな素材のロボットグリッパー。

このグリッパーは対象にグルっと巻き付くので面接触が向上して保持力もアップし、重い物体が誤って滑り落ちるということも減ります。このような形状ですから、従来のグリッパーでは使えなかったような狭い場所でも扱えます。車のシートの隙間に落とし物をしたことがある人にとってはありがたい利点ですね。細い管などの狭い空間で巻き付いたり離したりできるという点は、実社会での活用に興味深い可能性を与えそうです。

研究者たちは製造面での問題解決を手伝ってくれるパートナーが見つかれば、早くて1年ほどで商用化できると想定しています。工業や医療などで活用されそうですが、どんな形で商用化され市場に現れるのでしょうか。

Source: University of New South Wales, YouTube,

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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