岸田教団&THE明星ロケッツが今こそ見せた「強さの象徴」配信ライブ『ゴリラ』ライブレポート

SPICE

2020.11.11(Wed)岸田教団&THE明星ロケッツ 配信ライブ『ゴリラ』


個人音楽サークルから活動をスタートし現在では勢力的な自身の音楽活動と同時に、著名アーティストへの楽曲提供も行うアーティスト「岸田教団」。2007年には「岸田教団&THE明星ロケッツ」を結成してバンド活動をスタート、ファンから熱い支持を受ける彼等の最新ライブ『ゴリラ』が2020年11月11日に開催された。

会場であるZepp Diver Cityから岸田教団&THE明星ロケッツ公式のYouTubeチャンネルを通して生配信されたこのライブは、会場に足を運ぶのが困難なファンに向け、家から楽しめるように配慮した形式での開催となった。会場には配信観覧として現地チケットに当選した100名が、ステージから離れた席で見守ることとなった。


ライブ当日、岸田教団&THE明星ロケッツのYouTubeチャンネルの画面には開演まで「岸田教団☆ゴリラライブ」の文字が映し出され、背後にはメンバーの顔にゴリラの顔がコラージュされた画像が。あまりのインパクトに見るものを釘付けにしたこの画像はライブ開始と同時に暗転。短い導入の動画を経てついに配信ライブ『ゴリラ』の火蓋が切って落とされた。

一曲目に披露されたのは「Hack on the world」。激しいサウンドから始まる非常にエネルギッシュな開幕。曲中でボーカルであるichigoが一言。

「今日直接会えなかったのは残念だったけど、カメラの向こうで思いっきり熱く、応えてくれてると信じて、私たちも思いっきり熱く伝えて、届けていきます、よろしく!」


今回の配信ライブに込めた彼等の想いが凝縮された決意表明のような言葉、そこから短い挨拶を経て立て続けに披露されたのが「セブンスワールド」。hayapiの派手なギター演奏や、舞台の最前まで乗り出しパフォーマンスをする姿も見られ、二曲目にしてエンジンは全開だ。

休むことなく立て続けに披露されたのが「Colorful」と「暁を映して」の二曲。連発してアッパーな楽曲を繰り出すその姿は配信ライブであることを忘れさせてくれる。会場で見るライブの力強さが確かにそこにはあった。




三曲を終え、改めて挨拶。リーダーである岸田から「我々初の配信ライブ『ゴリラ』へようこそ」との発声。今回のライブタイトルが何故『ゴリラ』と命名されたかが明かされた。

2020年の非常に苦しい思いをした彼等が出した結論「危機に陥った時こそ必要なものは強さだと思うんですよ!!(略)強さと言えばゴリラです!!」2020年、全てのアーティストにとっては苦難な年となっただろう。それは彼等にとっても同じ。そんな彼等の苦悩が垣間見えながら、それを笑い飛ばすように今回のライブに込めた思いを語る各々の姿が非常に印象的だった。




MCを経て次に披露されたのが「GATEⅡ~世界を超えて~」。『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の第二期オープニングとして起用された彼等の代表曲の一つだ。そこから同アニメ一期のオープニングである「GATE~それは暁のように~」へ。ここに続いたのが『学園黙示録HIGHSCHOOL OF THE DEAD』のオープニング「HIGHSCHOOL OF THE DEAD」。彼等のメジャーデビュー曲であると同時に、アニメとのタイアップとしても多くの人の耳に届いた楽曲が立て続けに演奏された。まばたきの暇すら与えない圧巻のパフォーマンスだ。

ここまで熱量が高いライブを行ったメンバー達に対してリーダーである岸田から突然の質問が。

「配信ライブここまでやってみてどんな感じですか?」

突然の無茶振りに最初は戸惑うメンバー達。段々と自分たちの胸の内を言葉として紡ぎ出していく。お客さんが目の前に少ないこと、感染対策として換気が多いこと、多くのイレギュラーに対して戸惑いがありながらも、それでもその中で自分たちのできることを全力でやりきろうとする彼等の心境。

冗談を挟み、時には笑いあいながらも語る彼等の姿は非常に印象的だったが、その合間に何故か霧吹きをしているボーカルのichigo。会場が乾燥しているとのことで湿度が足りないとのこと。ある程度霧吹きを終えた後で配信の視聴者に向けて「お前らの汗がないと、湿らないの、この会場は!」と語りかけた。未来に、会場で出会う人たちに向けたメッセージだったような気がする。


そして初演奏となる新曲「Losers」についての紹介がなされる。ノベルゲーム『WORLD END ECONOMiCA』に向けて作られたこの楽曲。どのように作られたか、リーダーである岸田がどれほど原作に思いがあるのかが語られた。

岸田の言葉から繰り出された「Losers」、曲中の「君の人生が美しいものでありますように!!」こそが彼等が今、ファンに届けたい言葉だったのだろう。


ここで一度YouTubeに寄せられたコメントを拾っていこうとする彼等。しかし、ここまでのライブパフォーマンスにコメント欄は称賛の嵐。コメントを拾えないほどに高速で更新されていくスピードに圧倒されるメンバー。そしてスタートした東方アレンジメドレー。「夢は時空を越えて」「SuperSonicSpeedStar」の二曲がシームレスに演奏され、ここに続いたのが「YU-MU」、更に続けて岸田から「東方アレンジの新曲をやります」という言葉が。披露されたのは「ラストリモート」。これまでのアッパーな楽曲とは一線を画した、落ち着いた、その中に彼等らしいエネルギッシュさも詰まった新境地と言える一曲だ。

新曲を歌い終わり、次に披露されたのは「Desire Drive」。彼等らしいアッパーなチューンに流れを引き戻すこの一曲。配信で会場には人がいない状態であるにもかかわらず盛り上がる人々が幻視させられるような一幕だった。


余韻が残る中、岸田から出た「次がですね、最後の曲なんですね」という言葉。続けられたのはここ1年間、アーティストとして苦難に直面してきた岸田が出した結論「世の中には集団に混ざれないやつもいっぱいいるかもしれないけれど。強ければいい!!」という魂のこもった一言。

ラストナンバーは「明星ロケット」。ファンにとっても思い入れの深い一曲で本編は締め括りとなった。

ライブを終え、舞台袖に去っていくメンバー達。暗くなる会場。それでも、限られた人数しかいないこの会場に手拍子が鳴り止むことはない。会場のモニターに映し出されたYouTubeのコメント欄は「アンコール」の嵐。舞台上に戻ってくるメンバー達は舞台最前まで歩みを進め、客席に向けてに深々と頭を下げる。全員が色違いのツナギを、各々のスタイルで身に纏って各々配置につく。アンコールの始まりだ。


アンコール一曲目に演奏されたのは今年一月にリリースされた最新シングル『とある科学の超電磁砲T』エンディングテーマにもなっている「nameless story」。続けて、今回のライブを締め括ったのは岸田教団&THE明星ロケッツのライブではお決まりの「星空ロジック」へ。

曲の終わりにichigoが「最後画面越しに大ジャンプして終わりましょう!!」と叫ぶ。遠く離れていても、音楽を体感するという行為ことで人々は繋がることができる、それを体験として共有しよう。そんな想いが彼女にこの言葉を吐き出させたような気がする。これを次はライブ会場で共有できたらなお素敵だろう、そんなことを思わせる一幕でラストパフォーマンスは完結。最後にはメンバー全員が手を繋ぎ、客席に向けて頭を下げて当ライブは締めくくられた。


レポート:一野大吾 構成:加東岳史 LIVE Photo:フクシアヤミ LIVE ビジュアル:TAQRO

当記事はSPICEの提供記事です。

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