舌が赤い人は注意? 中医学からみる「耳鳴り」予防法

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憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「耳鳴り」です。

疲れたときや寝不足時にキーン、ジージー、などと外には存在しない音が聞こえてくる、耳鳴り。一過性の場合がほとんどですが、頻繁に起きると気になりますよね。耳鼻科などで検査をしても異常が見つからないことが多く、医学的にも謎の多い不調です。

この耳鳴り、中医学では体内に余分な熱が溜まっていることによって起きると考えます。熱はさまざまな影響を及ぼしますが、耳に不調が出るケースの多くは、「腎(じん)」が関係しています。以前も解説しましたが、腎や「肝(かん)」「心(しん)」などの体の5つの基本システム「五行」にはそれぞれ呼応する器官があって、腎と対応しているのが耳だからです。腎は、水分と熱、両方のバランスを保つところ。腎が、潤い=陰が足りない「腎陰虚(じんいんきょ)」になると熱が余って暴走し、耳にも影響するのです。

熱は、本来澄み渡っているべき頭を曇らせ、音の聞こえを阻害します。すると耳は外からの音をキャッチしようと、感度を上げる。その過剰な反応の表れが、耳鳴りというわけです。

■ ストレスも熱を生む一因。小さな気晴らしを大切に。

熱をこもらせず、腎を健やかに保つことが耳鳴り予防の秘訣ですが、そのためには、過剰な熱を生む原因を避けることが先決です。まずは暴飲暴食、とくに脂っこいものの食べすぎに注意を。「脾(ひ)」や肝に熱が溜まり、それが腎の乾燥も招きます。こってりとしたものを食べたくなる季候ですが、過剰にならないよう気をつけましょう。

そしてもうひとつ、おなじみのストレスにも要注意。イライラや不安感は体の中に熱を生み出すだけでなく、気のスムーズな循環を妨げます。気が滞ると、熱はさらにひとところに溜まりやすくなります。とりわけ細身で舌が赤く、お腹にガスが溜まりやすい人は、気滞になりやすいタイプ。耳鳴りの原因にストレスが関わっていると考えられる場合は、まずはそのケアから始めることが肝要です。

僕の最近のおすすめは、お気に入りの曲を5曲ほど用意して、いつでも聴けるようにしておくこと。好きな曲は脳をダイレクトにリラックスさせ、耳鳴りをカバーする利点もあります。曲が思いつかなければ、写真集や香りなど何でもいい。小さな「気晴らし」で、嫌なことを考えない時間を増やしましょう。イライラして耳鳴りが…というとき、ぜひ試してみてください。

さくらい・だいすけ 漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。

※『anan』2020年11月18日号より。イラスト・momokoharada 文・新田草子

(by anan編集部)

当記事はananwebの提供記事です。

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