タイ洞窟遭難事故の救出劇の裏で日本人専門家が貢献 『THE CAVE』へのコメント到着

クランクイン!

 タイで実際に起きた洞窟遭難事故の救出劇を映画化した『THE CAVE(ザ・ケイブ) サッカー少年救出までの18日間』。この救出劇に大きく貢献した日本の国際協力機構(JICA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の担当者より、本作へのコメントが寄せられた。

2018年6月、タイ・チェンライの洞窟に立ち寄った地元サッカーチームの少年12人とコーチは、豪雨による急な増水で洞窟の奥深くに閉じ込められてしまう。「救助は100%不可能」と言われながらも、事故発生から18日目に少年たちは奇跡的に生還した。救出劇の裏には何があったのか? 報道では決して目にすることができなかった増水し危険な洞窟内部と、ダイバーたちによる命がけの救助の一部始終を、タイ・バンコク出身のイギリス人映画監督トム・ウォーラーが緊迫と感動のドラマに仕上げている。

この奇跡の救出劇には、日本のJICAと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が大きく貢献していたという。少年たちを救出する穴を見つけるため、JAXAバンコク駐在員事務所前所長の辻政信氏は、過去に衛星が撮影した陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の高解像度の地図画像に、等高線や洞窟のルート予想図を書き加え、救助用坑道や雨水流入口の探査等に活用できるようタイ政府へ無償で提供。JICAは排水や土木の専門家など延べ7人を現地へ派遣し、タイ政府関係者に効率的な排水方法を助言するなど救出作戦を支援した。

日本人だけでなく、タイ警察、タイ海軍の精鋭タイ・シールズや米英豪などの軍隊、世界中から経験豊富なケイブ・ダイバー(洞窟潜水士)、そして7000人を超すボランティアスタッフの力が一つとなったことで、遭難した全員が無事救出されるという奇跡が起きた。

その功績が認められ、タイのラーマ10世国王から本活動に参加した全関係者に向けた感謝状が、そしてJICAタイ事務所の三宅繁輝次長と橋本豊企画調整員、元JICA専門家の降籏英樹氏の3人には勲章が授与された。

三宅次長は「ニーズに合うよう改良を加えながら支援を行ったことが、評価されたと思う。全員が無事に救出されたのは、支援にかかわった人々の総力を結集した結果であり、すべての関係者に敬意を表します」とのコメント。本作について「この映画は、この困難に立ち向かった人々の焦燥感、緊張感、救出成功時の喜びを圧倒的な臨場感で描いています」(降籏氏)、「リアルさがすごく、貴重な記録映画になると思います」(三宅氏)とそれぞれ感想を寄せている。

映画『THE CAVE(ザ・ケイブ) サッカー少年救出までの18日間』は、11月13日より全国公開。

<コメント全文>
■JAXA バンコク駐在員事務所 前所長 辻政信氏
洞窟の水を抜く、穴を掘る、ダイバーを送るの3つの方法が考えられた。
JICAは現地にポンプ車を送り、JAXAは「だいち2号」で岩の割れ目を探した。
これはダイバーによる救出の再現映画であり、当時の緊迫感が心に蘇る。

■元JICA専門家 降籏英樹氏
少年達を救いたいという国境を越えた人々の願いと行動が、全員無事救出という奇跡を起こしました。
この映画は、この困難に立ち向かった人々の焦燥感、緊張感、救出成功時の喜びを圧倒的な臨場感で描いています。

■国際協力機構(JICA)タイ事務所 次長 三宅繁輝氏
洞窟内排水の重要性、排水場所を提供した農家の協力に触れているのは
現場の人間として嬉しいですね。
実際のダイバーが出演しているのには驚きました。
主役ダイバーのジムには現地でも会いましたが、映画のままでした。
中国人、北欧人ダイバーにも会いましたが、洞窟内の活動は機密となっており
なかなか情報が得られず、私も映画で初めて彼らの活動が分かりました。
リアルさがすごく、貴重な記録映画になると思います。

当記事はクランクイン!の提供記事です。

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