【RAKURAインタビュー】 ドラマ主題歌でメジャーデビューを飾った17才、新進気鋭のシンガーの素顔に迫る

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福岡県出身、17才の新進気鋭のシンガーRAKURAが11月4日にデジタルシングル「Unforgiven」でデビューを飾った。本楽曲は本仮屋ユイカ、平岡祐太主演のドラマ『片恋グルメ⽇記』の主題歌に大抜擢となっており、恋に落ちる瞬間に正解も不正解もない、抑えきれない恋心と背徳感を17歳とは思えない大人びたボーカルとグルーヴ感で表現されている。RAKURAと、プロデューサーを担当するRa-Uの2人に、旅立ちの今だからこその想いを存分に語っていただいた。


──RAKURAさんはいつから音楽活動を始められたんですか?

RAKURA:個人的に音楽活動を始めたのは中学校2年生のときですね。それまでは劇団に入っていたんです。2歳の頃に音楽教室に入って、3歳からミュージカルでずっと舞台に立っていたんですけど、受験の時期に一旦やめて、そのあとからライブ活動を始めました。

──物心つく前から音楽をされていたんですね。

RAKURA:赤ちゃんのときから音楽を聴いたらすごく身体が動く子で、お買い物に行ったときとかも、ひとりで踊りだしたりしてたらしいんです(笑)。それを(親が)見て、この子は音楽に携わったらいいのかもって思ったみたいで、小さい頃から習い事をさせてもらってました。

──ご自身の中で一番古い音楽にまつわる記憶ってどんなものになります?

RAKURA:3歳とか4歳ぐらいだと思うんですけど、ステッキを折り紙で作って、家のリビングで自分で作詞作曲した歌を歌いながら踊っているのを、おかあさんがビデオで撮っているのを覚えてますね(笑)。

──へえー! 思いついた歌を即興で歌っていた。

RAKURA:小学生低学年のときから、小学校の帰り道とかにひとりで口ずさみながら帰っていました。

──どんな音楽が好きだったんですか?

RAKURA:家族が特に音楽が好きなわけでもなかったので、小さい頃から身近に音楽を聴けるものがなかったんですけど、小学生の頃はミュージカルをしていたので、ミュージカル曲とか、ディズニー映画に使われていた曲とかを好んでました。中学生になってからは洋楽が大好きになって、R&Bとかソウルとか、グルーヴ感のある曲を聴くようになりました。

──好きなアーティストを挙げるとすると?

RAKURA:R&Bという感じではないかもしれないですけど、ジェシー・Jさんの曲を聴いたときに、パンクというかソウルというか、かっこいいなと思って。そこから入って、マイケル・ジャクソンとかも聴きましたけど……なんていうか、ブラックミュージックとか、昔の曲もいろいろ漁ってきたんですけど、アーティストからというよりも、曲から入るので、あんまりよくわからないんですよね。

──YouTubeとかで自分が気になったものをひたすら聴いていくというか。

RAKURA:そうですね。邦楽でいうと、SIRUPさんがすごくメロウな感じでかっこいいなと思って。あとはRIRIさんとかiriさんの曲も聴き始めて、いますごくハマってます。

──音源を聴いたときに英語の発音が滑らかな印象があったんですが、海外に行かれていた経験とかは?

RAKURA:それはないんですけど、おかあさんが帰国子女で、小さい頃から日常的に英語に触れていたし、赤ちゃんのときは英語を話していたんです。でも、日本語を使うようになってから、私が英語を嫌がるようになったみたいで。だから、英語の成績がいいとか、ネイティブみたいに話せるわけではないんですけど、小さい時の記憶というか、英語の発音はちょっと覚えてますね。

──お話を聞いている感じ、ものすごくいい環境で育ったんですね。

RAKURA:小さい頃からそういうことをさせてくれたおかあさんにはすごく感謝していますし、今でも英語がわからなかったらすぐに聞けるからすごく助かります(笑)。

──ですね(笑)。小さい頃から劇団に入っていたのもあって、昔から人前で何かをするのが好きな子ではあったんですね。

RAKURA:そうですね。舞台に立つのが好きだし、何かを発表するのも好きで。小学校の授業とか、ずっと手を上げていて、先生と私の会話みたいになっているようなこともありましたね。「こうだと思います!」「いや、違うよ」「じゃあこうですか!?」っ、みんな入って来ればいいのに……って思いながらずっとしゃべってました。

──友達も多かったですか?

RAKURA:はい。私自身すごくフレンドリーで、誰とでも仲良くできると自分で思っているので、クラスのみんなが友達みたいな感じでしたね。

──中2のときから音楽活動をスタートさせたとのことでしたが、そのときからプロとしてやっていく気持ちがあったと。

RAKURA:ありました。音楽のほうに行きたいと思ったから、いま通っている高校も音楽専門の学校に入学しましたし、小さい時から音楽しかしてこなかったから、進路を決めるときもその道しか考えていなかったですね。

──その当時はどんな活動をされていたんですか?

RAKURA:それまで劇団に入っていてグループでやることしかしていなかったので、RAKURAという名前で、ひとりでステージに立つのが初めてだったんですよね。だからわからないことばかりだったんですけど、地域のお祭りとか、(福岡)市内のライブハウスに出させてもらったりしてました。その頃からSNSに自分の歌をあげていたので、それを見てくださったライブハウスの方とか、音楽関係の人たちから「歌ってもらえませんか?」とか「ステージに立ちませんか?」という連絡が来てから、ステージに立つようになりました。

──そこから今回「Unforgiven」でデビューをされるわけですが、今日はサウンドプロデュースを務めているRa-Uさんもインタビューに参加してくださっています。お2人が初めて出会ったのはいつ頃でした?

RAKURA:「Unforgiven」のプリプロのときですね。自宅からZOOMで繋げてレコーディングしたんですけど、そのときに画面越しで初めてお会いして、本レコするときに事務所のスタジオで直接お会いしました。

Ra-U:まだ完成ではないプロトタイプの楽曲を(レーベルに)いくつか預けていたんですよ。その中から、どうやらRAKURAが選んでくれたというか、僕の作った楽曲に何か感じたものがあったみたいで。そこから彼女の声に合わせて、現状の形に作り上げていきました。

RAKURA:デビュー曲を作ろうというときに、事務所の方からいろんなデモが送られてきたんですけど、その中でピンと来たのがRa-Uさんの作った曲だったんです。フィーリングがすごく合うし、すごくかっこいいなと思いました。
Ra-U
Ra-U

──Ra-Uさんは、RAKURAさんと初めて会ったときの印象としてはどんなものがありました?

Ra-U:第一印象としては、自分の中での最適解を探すために、こちらが言ったことに対してすっと返すところもあるんですけど、こちらが言ったことを理解しようとするときに、ふっとその思考のモードに入る瞬間があるんです。それがかなり目新しくてですね。この子はもう自分を演出することを常に考えている子なんだなと思って、すごく好印象でした。単純に愛想がいい子とかではなく、常に自分の物語があるというか、描いているラインみたいなものがあるだろうなって。

──歌っているときの第一印象はいかがでした?

Ra-U:先ほどの話とも少しリンクするんですが、プリプロのときは、まずは本人のエゴというよりも曲に合わせるのが普通のセオリーにはなるんですけど、まあ勘が良くて。ディレクションに対して、こういうことでしょ?っていう自分にとっての最適解を出してくるスピードの速さもそうですし、その正確性もとにかく高かったんです。ちょっとチームがざわっとするぐらい。

──すごい子が出てきたぞと。

Ra-U:本当に17歳?っていうのが、歌に対しての最初の印象ですね。「一生懸命頑張って上手に歌えました」じゃなくて、歌をうまく聞かせる方法論として、たとえば声を出す角度とか、どこに当ててどこに響かせるのかというのを、本人がもうすでにわかっているんですよ。あとはそのどれが合うかを、いま学ぼうとしているんだなっていうのがZOOMを通してもわかりましたし、実際に会うと、それが目の前で行われるので、こっちがちょっとドギマギするレベルでしたね(笑)。もうプロとして業界で10年とか、それよりもうちょっとぐらいやっている人、ちゃんと戦ってきた子をディレクションしているときのトーンで、僕もやってます。

──デビュー時点ですでに10年選手レベル。

Ra-U:それぐらいの技量的な部分は、おそらく彼女はもう持ってますね。もちろん、100の声を持つとか、たとえばビリージョエルみたいな感じというわけでは決してないんですが。ただ、いままでやったことがないことも、その場でしばらく練習して、本当にものの数分で歌えるようになるんですよ。そういった意味では、普段とは違うところですごく気を遣いますね(笑)。よくなるのはわかっているから、これよりもっとよくしなきゃっていう。

──RAKURAさんとしては、本格的なレコーディングをされたのは今回が初めてだったと思うんですが、挑戦してみていかがでした?

RAKURA:最初はめちゃめちゃ不安だったんですよ。どんな方達がいるのかなって。大人だし、プロの世界での仕事だし、怖いなと思っていたんですけど、Ra-Uさんとチームのみなさんが、すごい場を盛り上げてくださったんです。歌う前も、Ra-Uさんともうひとりで漫才みたいなことをしていたり(笑)、私が持って行った差し入れを「美味い!」ってみんなで食べちゃったりして。こんなにも楽しいんだっていうぐらい楽しかったです。

──ちなみに差し入れは何をもって行かれたんですか?

RAKURA:地元からいろいろ持って行ったんですけど、それじゃなくて、私が来る途中にコンビニ買ったベーコンチップスを、おじさま方2人がとても気に入りまして(笑)。

Ra-U:はははははは(笑)。

RAKURA:笑いが溢れる現場でしたね(笑)。

──「Unforgiven」に関してですが、RAKURAさんが世に出す初めて曲として、どういうものにするのか、かなり考えられましたか?

Ra-U:もちろんです。彼女に会う前は、彼女自身というよりも、17歳のほうに引っ張られていたところがあったんですよね。ただ、そこからチームといろんな話をして、何パターンか曲を用意したんですが、実は「Unforgiven」が僕の中で一番攻めた曲だったんです。これは17歳が歌う曲じゃないけど、あの声にはこれだと思うんだよなと思って作った曲なので。だから、会社的には良くないけど、僕的には良いみたいな(笑)、音楽家としてのエゴが一番入っている曲です。結果論ですけど、その曲がこうなっていると考えると、いろいろな巡り合わせというか、何かあるのかなと感じさせるものがありますね。
RAKURA
RAKURA

──RAKURAさんは、「Unforgiven」を最初に聴いた印象というと?

RAKURA:「えっ、超かっこいい!」って。いろいろ曲があった中で、一番印象に残ったし、私も「これだ!」と思ったのが「Unforgiven」だったので、この曲がデビュー曲に選ばれたのはすごく嬉しかったですね。あとは「(キーが)高いな」っていうのと、「(テンポが)速いな」って(笑)。でも、グルーヴ感とかがすごくいいなって思いました。

──確かにゆったり聴こえる感じもあるけど、グルーヴやビートを感じながら歌うと、結構速いですよね。

RAKURA:はい、ブレスができないです(笑)。歌詞は、ラブソングだけどドロドロベタベタしていない、大人っぽい感じではなくて、17歳の私の等身大っぽさもあるので、すごく気持ちを込めやすいところもあって、すごく楽しく歌えました。

──歌詞は「Unforgiven」=許されないというタイトルの通り、秘めている想いが少しずつ大きくなっていく内容になっていますが、特に好きだった部分をあげるとするといかがでしょうか。

RAKURA:2バース目の〈キャパシティ超えた~〉のところですね。大人な感じというよりは……なんていうか、たとえば思春期とかって、何かがあったときにそれこそ(歌詞にあるように)〈はみ出した感情を持て余し〉たりとかして。そういう若々しい感じがあるんだけど、10代の不安とか気持ちがすごく表れていて、いいなと思いました。

──確かに10代の多感なところに寄り添う感じがありますね。そういった部分もありつつ、いろんな世代の人が持つ感情に当てはまるようなところもありますが、Ra-Uさんとしては、そういったものを目指しました?

Ra-U:そうですね。裏話的にいうと、この曲は一番までしかなかったんですよ。原作があるドラマ(TOKYO MX『片恋グルメ日記』)のタイアップ曲なので、その辺りを読んだときの僕の印象や、作者の方が何を伝えたいのかとか、いろんなものがごちゃまぜになっている上で……たとえば、何かの感情を抱いたときって、それがすべてにおいて人に受け入られるものではない、というか。強い感情を抱いたときって、それがどんな感情だったとしても、罪悪感というか背徳感みたいなものを持ってしまうことってあると思うんです。ただ好きなだけで背徳感を感じてしまう。そういうことって、思春期から大人になる過程において、僕自身も含めてあったなと思いながら、そこにフォーカスして書きました。で、さっきRAKURAが言ってくれた2バース目は、本人に会った後に書いたんですよね。

──RAKURAさんのことをイメージしながら書いたと。

Ra-U:これも結果論になってしまうんですけど、アーティストとして10年選手の雰囲気はありますが、ここからひとりの女性として17歳から大人になっていく上で、5年、10年と経ったときに、1stバースの〈どうしようもなくhungry〉というのが全面的に出てくるんじゃないかなっていうのが、僕からは見えていて。そういった貪欲さが、いい形で魅力として出てきてくれるんじゃないかなって思います。
Ra-U
Ra-U

──確かに〈どうしようもなくhungry〉って、すごく大事なキーワードになってきそうですね。

RAKURA:そうですよね。

──ご本人としてもそう思います?

RAKURA:思います。今回メジャーデビューさせていただく形にはなったんですけど、ずっと歌い続けていく上で、もっといろんな音楽に触れていきたいし、Ra-Uさんと出会ってからもいろんなものを学べたこともあって、これからもいろんな音楽を研究して、吸収して行きたいなと思っています。

──こういうシンガーやアーティストになりたいという理想像はありますか?

RAKURA:私は、目が見えない人にも、耳が聴こえない人にも、自分の音楽を伝えたいと思っていて。目が見えなくても私が歌っている歌を聴いて、耳が聴こえなくても私が歌っている姿を見て、エネルギーを受け取ってもらえたらなと思っています。

──そう思ったキッカケや理由みたいなものがあったんですか?

RAKURA:学校で「ステージング」という授業があって、パフォーマンスのことを学ぶんですよね。そこで感じたのは、歌声だけで聴かせるときもあるし、やっぱりステージ全体を作り上げることも大事だなと思って。私としては、世界中の人たちと関わっていきたいと思っているんです。世界に向けて発信したいと思っているんですけど、やっぱり言葉の壁があるじゃないですか。でも、意味は伝わらなくても、表情とか動きとか、私の元気な姿を見て伝わるものがあったらいいなと思いますし、元気がない子たちや落ち込んでいる人たちも、私がすごく楽しんで音楽をしている姿を見て、私も頑張ってみようかなと思ってもらえたらいいなという気持ちもあって。だから、歌だけじゃなくて、ライブを作り上げていくパフォーマンスもすべて、すごく力を入れたいなと思ってます。

──昔から世界に行きたいという想いはあったんですか?

RAKURA:ありました。だからいまは英語も勉強しています。日本人だから日本語で、自分の言語でいろんな人たちに伝えたい気持ちもあるんですけど、日本だけに留まらず、行けるところまで行きたい。世界中の人たちに知ってもらいたい気持ちは、すごく強くありますね。

──Ra-Uさんとしては、先ほど“hungry”のお話もありましたけど、RAKURAさんにどう成長していってほしいと思います?

Ra-U:平たく言うと、なんでもできる人になってくれたらいいですよね。自分が興味を持ってやってみたことって、何年か経った後に絶対に役に立つので。いま持っている「世界に行く」「世界に届ける」ということも、現状ではSNSとかになりますけど、10年後にはどんな世界になっているのかわからないですし、そのときの状況に合わせて、自分なりの方法で──そのときはもしかしたら歌一本じゃないかもしれないし、歌がメインではなくなるかもしれないし、なんでもいいんですけど──総合的にRAKURAとしての何かを出す。その方法論のひとつとして、今の歌を大事にしながら、その都度ゴールを設定して進んでくれたらいいなと思ってます。なんかお父さんみたいなこと言ってますね、俺(笑)。

──(笑)。優しかったです。

Ra-U:サウンドプロデューサーのはずなんですけどね(笑)。でも、そんな気にさせてくれるんですよ。自分としては、技術的なところ、経験的なところで何か必要なものがあれば、全面的にサポートできたらと思っています。

──RAKURAさんも歌以外のことも挑戦してみたい気持ちはあります?

RAKURA:はい。まずは作曲ですね。DTMを始めたので、そっちもいっぱいやっていきたいし、今度はRa-Uさんと共同で作っていくことになったんですよ。だから作曲の勉強もいっぱいしていきたいし、あとは動画編集とかも勉強したいです。編集する作業とかすごく好きなので、自分が作った映像をYouTubeやSNSを使って出していけたらいいなと思っています。

取材・文=山口哲生
RAKURA
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「Unforgiven」

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