観世清和の「能」とコシノジュンコの「ファッション」が融合、『“継承される伝統と現代の融合”』記者発表レポート~公演のライブ配信も決定

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『観世清和×コシノジュンコ 能+ファッション “継承される伝統と現代の融合”』が2020年11月9日(月)に、観世能楽堂 GINZA SIX地下3階で開催される。雑誌「ACT4」で出会った二つの才能=伝統芸術「能楽」の二十六世観世宗家である観世清和と、デザイナーのコシノジュンコが、「継承される伝統と現代の融合」のテーマのもと、ファッションショーと能の演目、という2部の構成で夢の共演をおこなう公演だ。
観世能楽堂
観世能楽堂

この公演では、7台のカメラを駆使した有料ライブ配信も、イープラスのStreaming+を通じて行われる。主催は、大人のための知的好奇心マガジン「ACT4」を発行する株式会社インプレザリオ。
大人のための知的好奇心マガジン「ACT4」表紙より
大人のための知的好奇心マガジン「ACT4」表紙より

公演の第一部は、観世流能楽師 分林道治によるパフォーマンス「風神雷神」とコシノジュンコ氏による日本の美意識を表現したファッションショー(約40分)だ。「能とファッション」という異なる要素が高次元に融合した舞台芸術を表現し、「日本の美」を強烈に訴えかける。観世能楽堂へのプロジェクションマッピングによって融合した未来芸術から始まり、観世流能楽師による「風神雷神」と日本の美意識を表現したコシノジュンコのファッションショーが同じ能舞台の上で繰り広げられる。能楽師・観世三郎太が特別出演。
観世能楽堂 プロジェクションマッピング イメージ
観世能楽堂 プロジェクションマッピング イメージ
2018年 能とファッション パリ市庁舎にて
2018年 能とファッション パリ市庁舎にて

第二部は、仕舞「船弁慶」、二十六世観世宗家 観世清和による能「紅葉狩 鬼揃」(約80分)。美女一行の舞と派手な激闘と劇的な構成で、初心者でも親しみやすい演目である。こちらの能舞台装置「塚(つかの)」と、シテ(主役)の装束の一部のデザインを、コシノジュンコが手掛ける。
紅葉狩 鬼揃
紅葉狩 鬼揃

去る10月26日には記者発表会が行われ、雑誌『ACT4』編集長・佐藤真理子、観世清和、コシノジュンコが登壇し、各々の思いや意気込みが次のとおり語られた。

■雑誌『ACT4』編集長 佐藤真理子


お家元の観世清和師に初めてお会いしたのは、弊誌のワーグナーの生誕200周年の記念特集を出した時のことでした。渋谷の松濤にあった観世能楽堂が移転することになり、さよなら公演に伺い、その時いらしていたのがコシノジュンコ先生でした。それがきっかけで、ジュンコ先生は京都国立博物館でその年の秋に開催予定の「琳派」展のオープニングとして、お能の「風神雷神」をテーマにファッションショーをすることを決められました。銀座に観世能楽堂が開場する際に、小誌の特別公演をさせていただき、銀座の能楽堂が開場3年目を迎えて2020年に何かできないと考えたときに、コシノ先生の大評判となった「風神雷神」とお家元の「紅葉狩 鬼揃」ということになりました。コロナ禍で順延していた公演が、いよいよ11月9日に本番の公演を迎えます。
10/26記者発表会(左から)観世清和、コシノジュンコ、 佐藤真理子
10/26記者発表会(左から)観世清和、コシノジュンコ、 佐藤真理子

■二十六世観世宗家 観世清和


デザイナーのコシノジュンコ先生と、『ACT4』編集長の佐藤真理子さんと、伝統と現代が融合する本公演を迎えられるのは喜ばしいことです。公演の第一部には、観世三郎太が出演致します。能楽の領域との区切りを認識して、能役者の心でショーに出演します。古典である能楽の芯をぶれることがないこと、そこが大事なのです。

能楽は何のために舞うのか。ご覧になるお客様に能を通じて幸せを願う、世阿弥の時代からの心を能役者は誰しも持っています。この度はコロナ収束の「疫病退散」を願い、素朴な祈りの心をもって、コシノ先生の作品を皆様に御覧いただき、私共も真摯に向かい、演じていきたいと思います。お能の歴史のなかでも、当時では斬新な衣裳が時代の中で登場してきました。歴史は繰り返されます。この度のコシノジュンコ先生の御作品も目を見張るほど、非常にシャープで斬新な御衣裳を拝見させていただいております。第二部の「紅葉狩」では、美しい女性が鬼女に変身する「塚」と呼ばれるオブジェから登場しますが、その「塚」から出てくる私の衣裳デザインをコシノ先生がされます。先生のコンセプトは、格式と伝統を非常に大切にされ、見た目は非常に華やかですが、能衣装の規範をお守りになったもので素晴らしいものです。
観世清和
観世清和

■デザイナー コシノジュンコ


京都における琳派400周年記念特別展覧会の前夜祭での京都国立博物館における能とモードの饗宴、2018年京都・パリ友情盟約締結60周年記念式典における「能との饗宴」に続き、今回の公演を迎えます。お家元には舞台上で何をしてもオーケーとおっしゃって頂き、どきどきいたしますが、公演当日はお言葉どおりにさせていただく予定で、衣裳もユニークなものになります。

今回の記者発表では、デザイン画を持ってまいりました。第二部「紅葉狩」の方で、お家元の衣裳を作らせていただきました。「紅葉狩」という華やかな、本当に豪華な舞台があるのですが、そこに主役のシテの衣裳を作らせていただきます。1点物の西陣織でございます。そして、そちらもよろしいですか、とお伺いし、「山」のデザインをさせていただきます。能舞台では「塚」と呼ばれる舞台美術の「山」が橋掛りから移動してきて、そこからお能が始まります。お能も時代によって挑戦されるように、それがちょっとでも新しい風になれば、と思います。それによって、お能を見たことのない人、若い方といった広い範囲で観ていただくチャンスになればいいな、と思っております。
コシノジュンコによるデザイン画
コシノジュンコによるデザイン画

第一部の観世三郎太さんの衣裳は、不思議な打掛といいますか、はかまをはいて、ガウンをデザインし、能の動きができるようになっています。髪型も含めて、オモテを被ったようなメイクで、三郎太さんにも挑戦してみていただければと思っています。いずれもファッション性の高すぎるものは違うかなと思いますので、あくまでもお能を尊敬して、ちょっとした素材を料理する程度と考えています。お能の装束は、見事で迫力のある素晴らしいものなので、あまり崩さずに自分のエッセンスを盛り込みました。
コシノジュンコ
コシノジュンコ

日本を代表する才能が挑む、エポックメーキングなステージを、ぜひこの機会に堪能して欲しい。

当記事はSPICEの提供記事です。

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