筋トレのしすぎで免疫力低下?オーバートレーニング症候群について専門家に聞いてみた

秋も一段と深まり、運動するにはちょうどよい気温になってきた。一般的に体を動かすことはよいことであるといわれているが、筋トレやトレーニングに励みすぎることによって陥る「オーバートレーニング症候群」をご存知だろうか。「教えて!goo」には、実際にその症状に悩む人による「オーバートレーニングによる慢性疲労症候群」というタイトルで相談が投稿されている。そこで、元プロサッカー選手で現在はパーソナルトレーナーとして活躍する冨江悠さんに、オーバートレーニングに陥らないためのトレーニング方法を聞いてみた。

■トレーニングのしすぎで体調不良

身体を鍛えるために行うトレーニングで、なぜか体調を崩したり逆に体重が減少するのが「オーバートレーニング症候群」だ。なぜそのような現象が起こるのか、まずはそのメカニズムから教えてもらった。

「そもそもスポーツトレーニングは、より大きな負荷の運動を行うことで効果を得られるという原則があります。これを『過負荷の原則(オーバーロード・トレーニング)』といいます。そして、『オーバートレーニング症候群』とは、トレーニングの質や量に満足出来ずに⻑時間トレーニングを続けたり、能力の範囲を大幅に超えたトレーニングを継続して行い、生理的や身体的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性的な疲労状態のことをいいます。肉体的・精神的ストレスによりホルモンのバランスが崩れたり、休養不足による自律神経のバランスが崩れることが原因として考えられます」(冨江さん)

では、オーバートレーニングに陥った場合、具体的にどのような症状が現れるのだろうか。

「まず、パフォーマンスのクオリティが低下していき、よいトレーニングやプレーが出来なくなっていきます。普段は全く問題ないようなトレーニングでも、すぐに疲弊してしまったり、疲労回復の速度が極端に遅くなります。 また、休んでも回復した感覚を得られなくなっていきます。肉体的な症状としては、睡眠障害や倦怠感、食欲の低下、集中力の低下、体重の減少が挙げられます。抑うつ、活力の低下、気分の塞ぎ込み、トレーニングのモチベーション低下など精神的な症状もあります」(冨江さん)

いつもなら軽々とこなせるようなトレーニングメニューが負担になった場合は、一度オーバートレーニングを疑ってみるとよいだろう。

■ダイエットとトレーニングの両立も

オーバートレーニングの結果として免疫力が低下することもあるという。コロナ禍の今はなるべく避けたい症状だが、どのくらいのペースならそのような状況に陥らないのか冨江さんに聞いてみた。

「年齢、トレーニング歴やトレーニングの内容、普段の食生活や睡眠時間によります。トレーニング初心者からトレーニング歴1、2年目くらいまでの人は、1日トレーニングしたら1日休むペースを基本に、やり過ぎないことが大切です。また、免疫力が低下すると考えられているのは、筋力トレーニングなど強度の高いトレーニングを行った直後の3~4時間といわれています。免疫力の回復には、十分な休養、睡眠と食事が大切です。 リラックスや仮眠する時間を設けたり、免疫力を高める食事を心がけましょう。タンパク質 ・ビタミンC(ブロッコリー・オレンジなど) ・ビタミンD(焼き鮭・さば水煮缶など) ・ビタミンA(ほうれん草・レバーなど)の摂取がおすすめです」(冨江さん)

さらに、普段のトレーニングやコロナ太り解消ダイエットとの両立も気になるポイントだ。

「運動不足も、トレーニング後の免疫力低下と同様か、それ以上のリスクとして免疫力低下に繋がる可能性があります。もちろん無理にハードなトレーニングを行う必要はありませんが、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動と、自重(自身の体重の負荷)で行う自宅での筋力トレーニング、体幹トレーニングなどは、継続して行うことをおすすめします。また、外出する際はなるべくエスカレーターやエレベーターは使わずに移動したり、トレーニングの時間が確保出来ない日でも、目的地のひと駅前で下車して歩くなど、工夫してバランスを取りましょう」(冨江さん)

トレーニングを行った後は、十分な休息・睡眠とバランスのよい食事を摂ること。また、トレーニング後 3、4 時間は可能な限り、人混みなどは避けて行動することも大切だという。運動すれば満足感は得られるが、正しいやり方やケアも今一度見直してみてはいかがだろうか。

●専門家プロフィール:冨江悠(→冨江 悠 Official Home Page)
元プロサッカー選手、プロサッカー指導者としての経験を持つ。トレーニーとして培った経験を活かして、ダイエットやスタイルアップ、姿勢改善、トレーニングメニューの構築や、トレーニングフォーム改善、食事指導のサポートなどを行う。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

当記事は教えて!gooウォッチの提供記事です。

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