菊池風磨のドラマ『バベル九朔』がおもしろい。彼だからこそ演じられた役

女子SPA!

<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>

Sexy Zoneの菊池風磨さん(25)主演ドラマ『バベル九朔』(日テレ系)に見入っています。“大人のためのジュブナイルドラマ”ともいうべき本作で菊池さんが演じるのは、築88年の雑居ビル“バベル九朔”の管理人・九朔満大。

脚本家を夢見つつ、風変わりな住人たちに振り回される満大は、ある日ビルの物置小屋から“すべての夢が叶う偽りの世界・バベル”に入り込んでしまいます。

“夢をあきらめること”への耐えがたい魅力に取り憑かれた人々を、満大はどう救っていくのでしょうか?

◆コロナ時代とリンクした世界観

全編、ビルの中でストーリーが展開してゆく本作は、コロナ禍の“おこもり生活”ともリンクします。

満大が管理人を務め、ビルの住人など限られた人たちとのみ交流できる“現実”。

そして、不思議な鍵で開く現実の並行世界“バベル”は、SNSを中心とした“ネット世界”になぞらえることができます。くしくも主題歌の「NOT FOUND」(Sexy Zone)は、ネット用語で“存在しないページ”を表し、「無いはずなのに、ある」バベルとも重なります。

ドラマでは、満大のみが“現実とバベル”を行き来できますが、私たちは誰もが“現実とネット世界”を行き来できるので、彼の悩みや葛藤を共有して観られるのです。

◆すべての夢が叶う世界「バベル」

バベルは、すべての夢が叶う世界。ネットの世界も、こうありたいと思う姿を装ったり、ゲームのキャラになりきったり、理想のライフスタイルを演じることもできます。面と向かっては言えない相手に話しかけることだって、もちろん可能。

ネットは楽しいし便利だし、現実にしっかりと軸足を置いて付き合えればいいですが、依存しすぎると甘く居心地のいい罠に、とらわれてしまう危険もあります。

第2話では“亡くした娘と暮らす夢”にはまった住人を、満大が救い出しました。

それでも“心地よい異界”にいる人を、“閉塞感のある現実”に引き戻すのは、なかなか骨が折れた模様。

◆菊池風磨だからこそ演じられた役

菊池風磨さんはドラマの公式サイトで「ドラマの内容や僕が演じる満大には、うちのグループや僕自身にも重なる部分があるなと思っていて。Sexy Zoneも、もう少しでデビュー10年目。ここまでやってきて、夢と現実の差とかが見えてくる中で、葛藤があったり、希望があったり……僕自身とリンクする部分もあるので、考えさせられる内容にもなるだろうなと思っています」と語っています。

満大は“できあがった管理人”でなく、つかみきれない夢の途中にある人で、悩みや迷いのある存在です。その満大を演じる菊池さんもまた、未来に向けて挑戦と模索を繰り返すひとりの男性。この合致が、ドラマの魅力をより際立たせているように思います。

◆白いスーツ姿もすごくいい!

演出家志望の親友・健(髙地優吾さん/SixTONES)となごむ等身大の満大と、人の夢を喰う化け物に対峙する管理人・満大の対比も見物。バベルでの彼は白いスーツ姿になりますが、それはツヤツヤピカピカの白でなく、フラットな潔さを感じさせるまっすぐな白。これも、すごくいいのです。

菊池風磨さんは、斜に構えても心根のやさしさがにじみ出てしまう人。ぬくもりあるニヒリズムを宿した、希有なアイドルです。彼が魂を吹き込んだ満大が、いかにしてバベルの謎を解き、夢をつかみとってゆくのか? 楽しみに、見守りたいと思います。

<文/みきーる イラスト/二平瑞樹>

【みきーる】

ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』

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