「早く結婚しろ」「もっと帰省しろ」と迫る…イラッとする親との付き合い方

女子SPA!

 こんにちは、恋愛ジャーナリストのおおしまりえです。

毒親とは、いわゆる分かりやすく虐待行為をする親だけでなく、子どもが負担(毒)を感じる事をする親全般を指します。前回記事では、「毒親かどうかの判断の基準は、子どもがどう感じているか」であると、「心理相談所 成城カウンセリングサロン」を運営する、母娘*謎解きカウンセラーの高橋リエさんが、世間に広まった毒親のイメージを一新してくれました。

「世の中の毒親のほとんどは、子どもが気づいてないもの」という本来の毒親の影響力を踏まえ、今回はそんな“嫌いじゃないけどちょっとしんどい親”との距離の築き方を教えてもらいます。

※毒親=米国のスーザン・フォワード(医療関係のコンサルタント、グループ・セラピスト)が作って1989年の著書で使った言葉。学術的な定義はない。

◆無理して親と仲良くすると、子どもが壊れる

だんだんと老いていく親を見て、話していると疲れるけれど、親だから仲良くしたいし、なるべく言うことを聞かなきゃ……と思う子どもは多いでしょう。親にほんのり抱く苦手意識と愛情の間で、子どもはズバリ親との関係をどのように“ちゃんと”したら良いのでしょう。

「まず、親と無理して仲良くなると子どもは体を壊しますから気をつけましょう。40代以降体に無理が効かなくなった頃に体調に出始め、気づいて距離を取る人が多いです。ケースバイケースですが無理して仲良くなる必要はなく、ご自身の安全が第一と覚えておいてください」(高橋リエさん。以下同)

◆早急に距離を取るべき状況も

ちなみに緊急性がある場合としては、親が攻撃的で関わるだけで寝込むといったような、直接的な不調が出ている場合は早期に物理的な距離を取ることを進めるそうです。

「『親が金の無心をする』『容姿をけなす』など、関わると自己肯定感が低くなるような親は、なるべく早い段階で距離を取り、日常的なやり取りをしないことをおすすめします。ただ毒親の中には『パフォーマンス型※』の親もいます。そのため、親がどうやったら黙るかは考えつつ対処するのがベターです」

※パフォーマンス型とは「うちの子って本当に~」と周りに大変さをアピールしたり、「こっちから勘当よ!」「それならもう自殺してやる!」といった演技じみた怒りの爆発のさせ方をする親を指す。

ちなみ本当にひどい親と対峙する場合、一人で戦わない方が良いといいます。子どもは親の前だと、些細なことでも蛇に睨まれたカエル状態になってしまうから。彼氏や夫を頼ったり、第三者がいる場面で対峙したりするなど、親の攻撃が和らぐシチュエーションを考えてから行動するのが良いそうです。

◆「帰省しないと文句を言う」など、些細な負担も注意

今回の取材前、親子関係について友人などにヒアリングしたところ「母親が心配性すぎる」「自分より兄弟を褒める」「結婚しろと迫られる」「帰省しないと文句を言う」「地元でのUターン就職を望まれる」など、親なら誰もが言いそうな事例を負担として上げる方も多くいました。

こういった毒とは言えないけど、親の勝手な発言はどう接していったら良いかも教えてもらいました。

「何度も申し上げていますが、細かい無神経な発言もあなたが傷ついていればそれは毒です。40代以降になると積み重なって爆発することがあるので気をつけましょう。とにかく境界線を引き、無理な話は断固として断ること。愚痴も聞かないこと。なぜなら、受け止めてしまうとあなたのエネルギーが親に吸い取られる場合があるからです。

絶縁しろとは言いませんが、親を優先するとその分子どもに不調が出るだけです。負担は極力軽くし、場合によっては接触も盆暮れ正月のご挨拶など最低限にとどめましょう」

高橋さんのスタンスは一貫しており、とにかく無理をしないこと。また救済やエネルギーを注ぐ優先順位は「若い順」と明確です。つまり「子ども→自分→夫→親」の順番で優先して守っていくべきなのです。

◆毒親は実はタフ。子どもよりも自分の幸せ優先

「よく親が理由で結婚生活に問題が生じて離婚する夫婦がいますが、毒親からすると、これは本望だったりします。だって子どもがまた自分の配下に戻ってくるわけですから嬉しいんです。親は不安で人間不信だからこそ、自分の子どもしか信じられません。とはいえ、子どもに依存しているのに子どもが手を引いたら、ちゃっかり別の依存先を見つけていたりもするので、意外とタフなんですよ」

タフな親の例でいえば、お金の無心をする毒親の場合は「お金を渡さないと生活が立ち行かなくなる」など脅しをかける方もいるものの、実は不安からしっかり貯金をしているケースも多いといいます。確かにタフ……こういった場合には、無心をされたら生活保護など国や自治体の支援を受けてもらうなど、覚悟を持って接することが大事だそうです。そうでないと、ご自身の方が先に崩壊しかねないのです。

「毒親は親ですが中身は赤ちゃんです。『死ぬ』と訴える親もいますが、意外と死なないのが毒親です。だからこそ、あなたが健康なうちに無理のない範囲で適切な距離を築いておきましょう。

また親族と縁を切りたいとか、すでに切っている方がいる場合も、受け入れてあげて欲しいです。兄弟によって親の接し方や感じ方は全く異なります。例えば姉にとって負担だったものが、妹にはそうでないケースは多々あります。それぞれ適切な関係は異なるので、ぜひ自分が心地よいと感じる距離を見出し、そして関係性を築いて欲しいです」

大げさかもしれませんが、「放っておくと命に関わる」と、取材中高橋さんは何度も訴えます。毒親家庭は、エネルギーの流れが若い方(娘や娘の子ども)へと流れるのではなく、親に吸い取られる構図になっているのだそうです。だから子どもは体調を壊し、毒親はなぜかいつまでも元気という……皮肉なものですが、親との関係に引っかかりを覚える方が、今日から無理のない関係づくりに取り組めると良いなと思うばかりです。

【高橋リエ・カウンセラー】

子供の不登校・ 再不登校を経験して、自身が重度のアダルトチルドレンだと気づく。

心理療法を学びながら自身の問題に取り組むうち、現実はすべて意識の現れで、意識が変われば現実も変わると、身をもって確信。「心理相談所 成城カウンセリングサロン」を運営。著書に『気づけない毒親』『お母さん、私を自由にして!』ほかがある。twitter:@takahashi_rie_

<取材・文・イラスト/おおしまりえ>

【おおしまりえ】

水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518

当記事は女子SPA!の提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ