「登場人物の感情が少し揺れ動いたシーンでも心に響く」 Vtuberキャラデザ担当イラストレーターが観た『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

ガジェット通信



2020年9月18日より公開されてから、7日間で動員781817人、興行収入11.17億円を記録し、「替えのマスクや大きなタオルを持参する観客が増えている」というほど、感動の輪を広げている『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。YouTubeで公開されている「大ヒット感謝PV」では、「自動手記人形」と呼ばれる代筆屋になったヴァイオレットや、かつての上官であるギルベルトたちの葛藤が美しい映像で描かれています。

今回、バーチャルYoutuber「ミライアカリ」や「斗和キセキ」などのデザイナーを担当されたほか、「月夜ソラ」「夜桜カノン」などのキャラクターデザイン、また美少女アドベンチャーゲーム『マルコと銀河竜』(TOKYOTOON)の絵コンテ・原画補佐などを手掛けているイラストレーターの河地りんさんに、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の魅力や、劇場版の見どころをお聞きしました。

※参考記事 「最終的にキャラクターみんな好きになるし音響がとにかく良い」 気鋭のマンガ家が観た『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

https://otajo.jp/91947

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』大ヒット感謝PV

https://www.youtube.com/watch?v=NSIzsFOfd8M

河地りん(イラストレーター)





今までは『CLANNAD』や『涼宮ハルヒの憂鬱』、『聲の形』など、原作ありきのモノはよく見ていたのですが、京都アニメーションのオリジナル作品に触れるのは、TVシリーズの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』がはじめてでした。

最初は元々20世紀前後の街並みや調度品が好きで、PVを見た際に「絵本みたいで素敵な世界観だなあ~」と、生半可な気持ちで観たのがきっかけでしたが、予想を大きく上回るほどに緻密に、繊細に描かれたストーリーに圧倒され、毎話号泣しながら見てました。

「自動手記人形(ドール)」として人と心を通わして成長していくヴァイオレットだけでなく、大戦を終え、悲しみを抱きながらも新しい時代を生きる様々な人間を細やかに描いているストーリーに心惹かれています。NetflixでTVシリーズを何周も視聴し、劇場版も今日まで二回通ってしまいました。

今回のストーリーは、出来るだけ情報なしでヴァイオレットたちの感情に触れてもらいたいためにあまり言及せず、よりマクロな視点で見どころを語れればと思います。

劇場版の舞台はヴァイオレットがドールになってから4年経った頃から始まります。街には電波塔が立ち、電話や電灯が一般に普及されるようになりました。

主軸であるストーリーが進む一方で、新しい時代を人々が歩んでいく中、手紙はどう人々の生活を支えられるのか、考えさせられるシーンが多く出てくるのも見どころですね。

また、先日YouTubeで冒頭10分が公開され、Twitterでもトレンドに上がるほど話題となりましたが、今回は「第二の主人公」として、TVシリーズ10話に出てくる少女アンの孫にあたるデイジーが登場します。多くは語りませんが、彼女の物語にも是非注目してほしいです。



今回で完結編とされる『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』ですが、全編通して「人が話している言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げ」られる手紙の力は、携帯が普及した今でも尊ぶべきものだと再認識される、そんな作品でした。

これまで数ある名作を生み出してきた京アニですが、今回の劇場版は、脚本をはじめ、アニメーションや美術、音響なとこれまでの集大成ともいえる作品だと思います。その徹底した表現のこだわりによって、「ここぞ!」いう感動シーンだけでなく、登場人物の感情が少し揺れ動いたシーンですら、心に響かせられるものになっています。ちなみに私は上映時間の半分以上は泣いてました……。

劇場版を見終えたあとのヴァイオレットへのこの感情、「どこかで感じたなあ」とずっと考えていたのですが、書いている中でやっと気づきました! 『この世界の片隅に』のすずさんです! ストーリーについては詳しくは言いませんが、まるで私達は「ヴァイオレットが確かにそこで生きていた」と感じてしまうほど、昨今のアニメーション作品のクオリティから逸脱したものとなっていました。

背景や回想シーンも用意してるため、初見でも観れないこともない……のですが、是非アニメシリーズや前回の劇場版の外伝など全て観て、「ヴァイオレットの人生」を共に過ごしてから観て頂けたなら1000倍楽しめますね。

京都アニメーションの今後の復興を願いつつ、これからも応援し続けていきたいと思います。

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト

http://violet-evergarden.jp/ [リンク]

(c)暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

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当記事はガジェット通信の提供記事です。

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