千鳥にインタビュー!YouTubeをやらない理由は「『テレビ千鳥』で…」【連載PERSON vol.14】

テレビドガッチ

人生に影響を与えたテレビ番組を軸に、出演作品の話題からその人のパーソナルな部分にも迫るインタビュー連載「PERSON~人生を変えたテレビ番組」vol.14は、千鳥のお二人が登場します。

高校の同級生として出会った大悟さんとノブさんが2000年に千鳥を結成。漫才では「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞、「NHK上方漫才コンテスト」優秀賞のほか、『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)ファイナリスト、『THE MANZAI~年間最強漫才師決定トーナメント!~』(フジテレビ系)ファイナリストなど、さまざまな実績を残し、関西で活躍。上京後は徐々に頭角を現し、今や押しも押されぬ人気芸人として、数多くのレギュラー番組を持っています。

そんな彼らが出演する深夜のバラエティ番組『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)が、10月11日から日曜22時25分スタートに昇格。番組の意気込みはもちろん、お笑いをする上で大切にしていることや目標についてお伺いしました。

――『テレビ千鳥』がプライムタイム進出に。最初はどんなことを思いましたか?

ノブ:今までのテレビってずっとゴールデンを目指してやっていくものだという常識があったので、一瞬「おーやった!」って思ったんですけど、でもすぐに“無理やって”っていうのが押し寄せてきましたね。

大悟:確かに嬉しいですし、ありがたいですけど、「今までやってきたようなことが出来なくなるんやったらイヤやな」って感じでしたけどね。

――視聴者の方もそのあたりは懸念されていました。でも「『テレビ千鳥』ならやってくれるのでは」という期待も持っていらっしゃると思います。

ノブ:最初やっていたのは深夜2時でしたからね。0時になっても(昇格しても)何とかごまかしながら……日もまたいでいるし、まあいいかって思っていたのが、今度は22時台。普段は『報道ステーション』やっている時間ですから。

――確かに(笑)。では、そんな深夜時代を含めて印象に残っている回を教えてください。

ノブ:“これは意味分からんな”って思いながら、結果面白かったんは「ガマン飯」(※)ですかね。見たことのない変なことをしているなって思いました(笑)。「おいしい」って言ってオチるって、どんな企画やねんって。

※ふだん当たり前に食べているものを究極に我慢した状態で食べる企画(2018年12月27日特番回で放送)

大悟:ちょっとずつデーモン(閣下)になっていく企画は(※)、ほんまに実験というか、「どうなるか分からんし、1回やってみよう」ってやったんですけど、みんなが思っている(方向性)のと全然違うのにオモロかったというか。なんでもやってみないと分かりませんから。そういうお試し企画を22時でもやれるのか……ということですね。

※ゲストにバレないように、少しずつメイクをしていく「こっそりデーモン選手権」(2020年3月9日放送)

――深夜時代には佐藤健さんがご出演されましたが、プライム帯になるとゲストを呼ぶ選択肢も増えると思います。呼んでみたい方はいらっしゃいますか?

ノブ:本気の謝罪回はしたいですね。特番の時に(米津玄師の)「Lemon」を歌ったんですけど、あれ見た人「Lemon」流れると、うっすら(ノブの幻影が)出てくると思うんですよ。米津さんに多大な迷惑がかかっているんで「本当にすみませんでした」って謝りに行きたいです。

大悟:「22時になったら有名な芸能人出るようになったな」っていうのもいいんですけど、せっかくですから22時になったからこそ、インディアンスのきむとか……テレビ見ている人が“誰やろ?”って思う見たことのない芸人を呼びたいですね。

――(笑)。やってみたい企画はありますか?

ノブ:ちょうどこの取材を受けている時に22時放送分を撮りだしているんですよ。今のところ何も変わっていない。これは視聴率関係なしに、3回オンエアして打ち切りがあります。もしかしたら開始1分でテレ朝の社長が(総合演出の)加地(倫三)さんに「放送やめさせろ!」って(怒ってくるかも)。

――イニガ(番組で誕生した大悟扮するほぼ全裸のキャラクター)とかどうなってしまうんですか?

大悟:そのへんは全然大丈夫です。

ノブ:(大悟曰く)下ネタじゃないらしいんですよ。

――漫画誌「コロコロ増刊号ミラコロコミック」(小学館)にも出ていますもんね。

大悟:そうです。子供が見てもいいようにしていますから。

ノブ:実写から始まったんですけどね。気持ち悪い……!

――企画の原案などは千鳥さんも出すことがあるそうですが、まさに『テレビ千鳥』はお二人がやりたい方向性の番組なんですね。

ノブ:そうですね。芸人みんなYouTubeやり始めたじゃないですか。多分あれって、やりたいことを自由にできるし、お金を貰えるからやっていると思うんですよ。僕らはあれを『テレビ千鳥』でやれている感覚ですね。「何でYouTubeやらないんですか? やりたいことやれますよ」ってよく言われるんですけど、“やれてるしな”というか。

大悟:でも、本当は上質な……下品じゃないお笑いを届けたいですけどね。やらされている感じはあります。

ノブ:ないやろ。

――番組によく出てくるパンティ企画も、じつはあまりやりたくないと。

大悟:(笑)。パンティもいいですけど、もっと『家事ヤロウ!!!』みたいな番組がしたいです。

ノブ:できるか!

――そんな千鳥さんが影響を受けたテレビ番組を教えてください。

ノブ:パッと出てくるのは『ダウンタウンのごっつええ感じ』かな。あと、最初に“バラエティ、オモロっ!”って思ったんは『志村けんのバカ殿様』ですね。おっぱいが出るシーンがあったんで、オカンがチャンネル替えていたし、家族でも見ていなかったんですよ。でも親父だけがこっそりビデオに録って、家族に隠れて見ていて……。よく、親父のアダルトビデオを見つけてしまうことってあるじゃないですか。それが僕は『バカ殿』やったんです(笑)。小6で見てみたら“なんやこれ!”って。刺激的で面白くて、そこからバラエティを見始めた感じですね。

大悟:僕も王道ですけどね。『志村けんのだいじょうぶだぁ』『バカ殿』、とんねるずさん、ウッチャンナンチャンさん、中・高はどっぷりダウンタウンさん。でも、最初に“こういうのが面白いんだ”って気づいたというか、軸にあるのは『ドラゴンボール』。1年くらいかけてドラゴンボールを集めて、ようやくシェンロンが出てきた時のウーロンの「ギャルのパンティおくれ!」。それが軸です。“振って、振って、パンティ”が一番面白いんだっていう。

ノブ:“パンティ”って言うてるの、ウーロンと大悟だけですから。“ティ”って女子が一番嫌な響きだと思うんですよ。

――(笑)。ほか、ドラマや情報番組など、見ていた番組はありますか?

ノブ:(脚本家)野島伸司さんの『高校教師』『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』『未成年』の三部作あたりは何回も見ていました。(全ての作品に出演している)桜井幸子さんは大好きでしたし、顔こんなに薄いのに、髪を濡らしに濡らしてジェルつけて、髪型だけ真田広之さんにして学校行っていたの覚えていますね(笑)。

大悟:長渕剛さんの『とんぼ』は、いまだに好きで見ていますね。『テレビ千鳥』でノブのベンツに乗って海を見に行きましたけど(※)、あれに裏テーマがあって、じつはもうすぐ死ぬやろうからって長渕さん(英二)が、妹と海に行く回を(オマージュで)やったんです。だから、海から出てきたりしていたんです。

※2019年4月29日、5月6日放送「海が見たいんじゃ!! 」

――『とんぼ』が好きな人の中には、ピンときた方がいたかもしれないですね。

大悟:途中で大判焼き買いに行っていたら気づいていたでしょうね。

――(笑)。では、芸人さんとして大事にしていること、先輩から言われたことで大切にしている言葉などがありましたら教えてください。

ノブ:よく先輩芸人が後輩に「かわいがってやっているのに!」「なんぼおごった思ってんねん」って言いますけど、“どういうつもりで言っているんやろな?”とは思います。後輩も、その日ゆっくりしたかったやろうに、呼びつけてメシ食わせて、自分の話聞かせているのに「かわいがってやっている」って……。何千万も貸して、人生救ったとかなら言っていいと思うんですけどね。だから、自分は、そういうことだけは言わないでおこうと。

大悟:“なるほどなぁ~”と思ったんは、華大(博多華丸・大吉)さんの言葉で「漫才出番の間は瓶ビール1本、焼酎1杯までOK」。そうやって華大さんは決めているらしくて、“守っていこう”って思いました。間に飲むって決めてしまえば大丈夫なんだっていう。隠れて飲むからおかしくなる。堂々と飲めばいい。ラクな生き方してんなと。

――(笑)。東京でのブレイクのきっかけは『アメトーーク!』や『笑神様は突然に…』の出演と聞いたことがあるのですが、コンビとして“いける”と思ったのはどのタイミングなのですか?

ノブ:デビュー当時、テレビに出ても“うまいこといかんな”みたいなんばっかりだったんですよ。それから自分らも楽しいことが出来ているし、「面白いな」って言われるようになったんは、大阪時代に出させてもらった『せやねん』の「千鳥弁当」っていうロケ企画ですかね。

最初は街の情報を伝える企画だったんですけど、(MCの)トミーズ雅さんが「情報とかいらんから、2人の好きなようにさせてみろ」ってスタッフさんに言うてくれたらしくて。2人でふざけてやっていたら「こっちの方が面白いやん」ってなって。あと、なるみさんと陣内(智則)さんがやっていた『なるトモ!』のロケも結構ボケを使ってくれていて、“この感じを頑張ってみよう”って今の形が出来た感じですね。

大悟:普通のコンビって、僕がノブをウケさそうとしてパスを出してノブがウケる。ノブが僕をウケさそうとパスを出して僕がウケをとる……っていうのが基本ですけど、意外とみんなやっていないのが、僕らはノブをスベらそうとしてノブがスベりにいく、ノブが僕をスベらそうとして僕がそのままスベりにいく。この両面ができるようになったらラクですね(笑)。

――千鳥さんが感じるカッコイイ芸人像を教えてください。

大悟:芸人みんなカッコイイですけど、あんなに声出ていないのに漫才やっている(浅草キッド)玉袋筋太郎さんはカッコイイですね。あそこまで酒で声潰している人を見たことがないので(笑)。

ノブ:我が大先輩のダウンタウンさんはもちろん、皆さんカッコイイですけど……でも、ウッチャンナンチャンの内村(光良)さんの番組にゲストで出た時に思ったんは、内村さんって自分で行こうとせず、“お前らがどうにか二塁打か三塁打打って、スタッフにハマってくれ”っていう話の持っていきかたをしてくれるんですよ。だから、収録が終わったあとはいつも「やりやすかったし、カッコ良かったな」って思いますね。できないですけど、僕らも後輩に手助けするようになりたいです。

――視聴者目線ですが、千鳥さんはいつも後輩芸人さんをフォローされているイメージがあります。

ノブ:いやいや、僕らは後輩をイジりまくり、自分らが楽しもうとしているだけですから。だから、ああいう動きは、人として達観しないと出来ないなって思いますね。

――今年で結成20年。今後、千鳥さんとして目指すところや目標、または願望があれば教えてください。

ノブ:ネタ番組とかお笑い番組が増えているんで嬉しいですよね。現状でいうと『テレビ千鳥』もありながら意外と“こんなんしたいな”ってことが出来ているんですよ。だから自分たちがテレビでどうこうはないですけど、テレビ界にお願いしたいのは、スマホでテレビを見たいですね。TVerとかで同時配信が増えれば、より盛り上がるし、若い子がもっと見てくれるやろうなと思います。

大悟:好きな番組しかやっていないので、基本的にはこのまま頑張れたら。あとは(ビート)たけしさん、松本(人志)さんがやってきたように、どのタイミングで金髪にするかだけを考えています。

(取材・文・撮影:浜瀬将樹)

当記事はテレビドガッチの提供記事です。

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