【おそ松さん特集06】藤田陽一監督、第1期を総括!

『おそ松さん』第3期放送開始を記念し、月刊アニメージュのバックナンバーに掲載されたインタビューを再掲載して6つ子の世界の魅力をあらためて紹介する特集「おそ松さんを6000倍楽しもう!」。
今回は2016年5月号掲載の監督・藤田陽一インタビューだ。
インタビューが行われたのは、第1期の最終回(第25話)が放送された直後。
最終回1話前の第24話「手紙」で、それぞれに自立する兄弟とひとり硬くなな長男・おそ松というドラマがシリアスかつ繊細に描かれる。さあ、次回はどうなる?……と盛り上げての最終回第25話「おそまつさんでした」は、いきなり「それどころじゃないよ! センバツに選ばれちゃった~!」のひとことですべてを振り切り、問答無用のエクストリームな野球ネタを展開。謎のハイテンションとともに第1期は終了した。
そんな結末を踏まえつつ、主に後半のエピソードを振り返りながら、藤田監督が第1期を総括する。

高らかに! 6つ子の〈人間〉宣言!?
藤田陽一【監督】

100%には残念ながら1%も近づかなかった

——シリーズ完走お疲れさまでした。どうですか、今のご気分は。

藤田 いつもそうですけど、あんまり終わった実感がないですね。実感する間もなく次の作品の準備で絶賛作業中なので。完全に仕事の取り方を間違えたと思います。

——藤田監督の秋の新作も楽しみですね……というわけで今回は、『おそ松さん』の総括をお話ししていただくためにやってまいりました! 2月号でお話をうかがった時もすでに大騒動になりつつありましたが、今やもう完全に社会現象です!!

藤田 ……はぁ(笑)。

——……という感覚はないですか、相変わらず。

藤田 相変わらず、なんもないですよ。相変わらずモテないですし。作品が売れても、エロいこととか全然おこらないですね。本当は『いちご100%』みたいな人生を送りたかったんですけど、作品が売れても1%も近づかないです(笑)。

——(笑)。まずおうかがいしたいのは最終回についてです。何でまた、ああいう内容に?

藤田 『おそ松さん』はもともと昭和のアニメのノリなんで、野球回は義務です(笑)。義務は一応、はたしておかないと。それに、自分も松原(秀/シリーズ構成)くんも野球を観るのが好きだし、松原くんにいたっては選手としてもバリバリにやってたし。やっぱ、野球回って楽しいじゃないですか。『ゲゲゲの鬼太郎』の野球回だけを集めたDVDとか、発売して欲しいですよ。

——とはいえ、よりにもよって最終回にしなくても(笑)。

藤田 まあ、2人とも好きなだけに、ネタが思いつきすぎるっていうんですかね。野球だったらどういうアプローチでもやれるから、逆にまとまんないなぁ、どうしようかなぁ……と保留にしてたら、最終回になっちゃいました。「今までやってなかったし、みんな野球好きだし、いいよね?」っていうことで(笑)。

——しかも、第24話の「手紙」でちょっと泣かせる方向に走るのかと見せかけて、最終回がはじまったら「センバツに選ばれた!」ですべてひっくり返すというトリッキーなクライマックスでしたね。

藤田 もちろん、いろんなパターンの締め方を考えましたが、泣きと笑いは両方やっておきたかったんです。「手紙」みたいな方向で締めるやり方もあっただろうけど……でも結局、野球回になったんで(笑)。そこからの逆算というか、最終回で野球やるからその前に、ちゃんとテイストの違う話を入れて、ドラマチックに盛り上げておこうという感じだったかと思います。

——「手紙」のムードのほうが何となく、正統派のクライマックスっぽくはありましたが。

藤田 でも、「正統派」で終わることの方がむしろ『おそ松さん』の場合はスカシになるかなぁと。そっちのほうが、なんだか不誠実になるような気がしました。

徹底的に重ねたり叩いたり、洗ったりした

——でも、野球回とはいっても、かなりヒドい野球でした(笑)。

藤田 はい、ちゃんとプロットをまとめて筋立てしたコントより、ムチャクチャやって終わろうという方向で、思いつくこと全部入れてみました。

——逆に言うと、シリーズ通してプロットはしっかり立てて、エピソードを作っていたわけですね。

藤田 そうですね。もうホント、週2、週3で打ち合わせをして、プロットを叩いてましたから。

——以前もシナリオにはこだわっているとおっしゃっていました。そこがやっぱり、全体的に『おそ松さん』のキモだった。

藤田 そこはホント、デカいと思います。これだけ密度の高いシナリオ作りは、なかなかやろうと思ってもできないので。今回は、松原くんも忙しいなかフレキシブルに動いてくれて、何か思いついたらいろいろお互い話し合って、常にそれを取り入れて、フィードバックするというやりとりを繰り返しました。

——のべつまくなしでネタ出しし合う、みたいな。

藤田 そうですね、ネタを重ねて、重ねて、叩いて、洗って。まとめるのは松原くんにお任せしつつ、「この辺になんか欲しいんですけど」とか聞かれたら「こういうことやれば?」とか。「コイツどう動けばいいですかね」「じゃあ、こういうことさせて」とか。話数によっては、最初から「こういう話数を作りたい」というプレゼンがあって、みんなで微調整をするだけで決まったときもありますし。たとえば初期の話数ですが、「おそ松の憂鬱」や「自立しよう」は松原くんのほうで構想を練っていたものをベースに作りました。真面目な話系で「エスパーニャンコ」や「恋する十四松」はアイデアを出し合いつつ、かなり叩いて、叩いて作った記憶がありますね。

——2クール目に入ってから、エピソードにどんどんドライブがかっていく印象もありました。

藤田 1クール目はとりあえずキャラクターを理解してもらうことを心がけましたね。視聴者にキャラクターを理解してもらったら、よりネタの振り幅を広くとることができます。2クール目はネタそのものがわからなくても、キャラクターの個性が分かれば楽しんでもらえるお話を作っていこうと決めていました。

——エピソード的には後半、”置いてけぼり感”が非常に増してきましたけど(笑)。

藤田 へへへ(笑)。

——でも、なんとか食らいついて見ていこうという感じになっていたような気がします。

藤田 こちらとしては、全部おもしろいと思ってやっているんですけど、その「おもしろい」には「intresting(インタレスティング)」もあれば「laugh(ラフ)」や「funny(ファニー)」や「strange(ストレンジ)」など、いろんなパターンがあるんですよね。その振り幅についてきてもらえていたなら、よかったですけどね。

——ある意味、2クール目で好き勝手やるための1クール目だった、みたいな。

藤田 好き勝手というか……笑いに対してなりふり構わなかった赤塚不二夫さんの背中を追って、自分たちがおもしろいと思うことを追求しました。




(C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

「このキャラこうですよね」と断定されるとイラっときた

——最終話まできて、6つ子のキャラクターの変化や育ち具合の手応えはいかがですか?

藤田 あんなにデフォルメされた絵柄なのに、とても〈人間〉ぽくなったなって、自分では捉えてますね。浅野(直之=キャラクターデザイン)くんも、松原くんも、2人とも変にアニメずれしてなくて、ちゃんと自分が体感したものや観察したものからデフォルメして、キャラクターに落としこんでくるんですよ。何か他の作品からの借り物っていうより、自分の実体験みたいなものをベースにキャラクターを描いているから、セリフも表情も生っぽい。だから、よくあるギャグアニメみたいに極端にぶっ飛んだ芝居付けはあまりしてないつもりです。まあ、十四松とか例外は多少ありますけど(笑)。

——後半、ところどころ「顔芸」みたいなものも結構出てきて。

藤田 それも、実際の感情を強調した「顔芸」であればOKかなと。表情は結構こだわっていたので、絵コンテチェックでも直しました。「変えてもいいけど、こういう感情の延長で描いてください」って感じで。松原くんのセリフはさっき言ったように生っぽくて、込められてるニュアンスの量も多いから、表情には気をつけないといけない。しかも非常にシンプルで、パーツ数も少ないキャラクターだから、眉毛の角度や眉間のしわのちょっとしたニュアンスで相当変わってしまう。そういう意味では、作画が上手い人の方が悩むキャラクターだったと思いますね。上手い人ならどこまででも遊べる可能性を感じられるデザインだけど、そういう人ほど勘もいいから、「このキャラ、意外に遊べねえぞ」っていうのも感じると思うから。

——実は、表情の細かいニュアンスが勝負だったわけですね。

藤田 非常にセンシティブにやったつもりですね。そういう生っぽさを積み重ねた結果、「このキャラこうですよね」と断定されるとちょっとイラッとするし、逆のことを言いたくなる(笑)。いきなり「あなたの性格ってこうですよね」ってザックリ言われたら、普通はちょっと「いやいや」ってなるじゃないですか。「そういう時もあるけど、違う時もあるよ」って。6つ子だって状況によって全然キャラクターはブレるし、気まぐれもおこすし、二律背反も抱えて生きてる。自分のなかでは、それを全部ひっくるめて「普通だな」「人間らしくなったな」と感じています。もちろん、視聴者がそこから何をどう捉えるかは自由だし、それぞれにキャッチーなところを切り取ってもらえばいいんですけどね(笑)。

2クール目はB面で勝負してみた

——1クール目で立ったキャラクターが2クール目に広がる、ということの象徴が、チョロ松ですよね。「事故?」(第13話)をきっかけに、ツッコミ役からイジられ役にキャラチェンジしました(笑)。

藤田 (笑)。キャラチェンジというか、わかりやすいところは一通り見えたので、今度はB面が見えてより立体的になったということかな。あとはちゃんと6人平等に扱いたかったという意図もありました。1クール目の後半ぐらいから視聴者がそれぞれのキャラクターを認知して、やりとりもこなれてくると、それほどツッコミ役が必要ではなくなってくる。じゃあチョロ松にも、そろそろ別の役割を与えてあげなきゃなと。

——でも、ツッコミをして止める人がいなくなったから、どんどん暴走していくエピソードが多くなりました(笑)。

藤田 そうですね(笑)。ただ、むちゃくちゃやる方が本来の赤塚作品の本質だと思うので、よりそっちへ向かっていったってことですね。

——トド松のB面が描かれたのは「トド松のライン」(第14話)ですかね。

藤田 あの話は、100%松原くんらしい脚本だなって思います。本人も言ってたけど、2クール目になってやっと、動きの少ない「会話劇」を披露出来たのかなと。あの話は基本的には部屋から一歩も出ないけど、松原くんは本来、そういう狭い空間でのコントもいっぱい書いたりしている人ですから。あと「一松事変」も、狭い空間で展開するベタなシチュエーションコントですね。

——「一松事変」(第16話)も、カラ松と一松のB面ですよね。カラ松が何かすると一松がキレるという関係の裏返しで。

藤田 一松とカラ松の関係性が1クール目で刷り込まれたからできた話ですよね。犯人と刑事みたいな相反する関係の2人が、密室で一緒になるという定番コント風味。

——一松は、当初よりかなり心開いてきた印象です。

藤田 最初はもっと、毒づいたりする役割のつもりだったんですけど、掘り下げていくと気の弱いところも出てきたというか。オフェンスに回ると強いけど、ディフェンスは弱いタイプかなと。いつもとじこもっている分、いったん踏み込まれたらすごく脆くなる(笑)。

——一松の芝居にノってあげるカラ松の対応も、「ああ、こういう感じなんだ」というB面感がありました。

藤田 難しいバランスですけどね。でも、キャラクターももちろん大事だけど、それに引っ張られすぎないようにして。毎話、毎話のおもしろさを大事しつつB面も見せてくことで、それもアリになってくる。最初は「こいつがこんなことするなんて意外だ」と思っていたことも、「これはこれで、別にキャラクターから外れてないんじゃね?」って、自分のなかでもすんなり思えるようになってきたっていうのはありますね。

——つまり、あのシチュエーションならカラ松はああいう風にノッていった方が、多分おもしろくなるけれど……。

藤田 けど、おもしろいからやらせているという感覚だけではなくて。「確かにコイツなら、こういうこともやりそう」と思えてくる。そんな風に思えるくらい人間らしく育ったと感じています。



(C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

キャストの妙技がキャラクターを支えていた

——十四松は1話丸ごと「十四松まつり」(第17話)でキャラクターが広がった……というより、よりわからなくなった感もありました(笑)。

藤田 十四松はある意味、難しいキャラだとは思うんですよね。どうとでもとれるというか。でも小野(大輔)さんが、やり過ぎずにナチュラルなラインでまとめてくれたと思います。セリフの言い方ひとつで、キャッチーすぎるキャラクターになりそうなところを、自然なラインギリギリのところで、うまく上げ下げしてくれて。——「灯油」(第23話)では、今まであまり見せなかった顔もみせましたね。灯油補給を兄弟におしつけようとしたり、寒さで暴れたり(笑)。

藤田 そういう面もあるよってことを、ちゃんと見せたかったんですよね。そもそもあいつら、全員どうしようもないダメ人間だし、ちゃんと均等に配分しないと(笑)。

——全員、基本はクズニートであることを忘れちゃいけないと。

藤田 そこをちゃんと描いておかないと(笑)。欠点をさらけ出すことでキャラクターの魅力や、愛おしく思う感情は自然と出てくるだろうし。「ダメで可愛げがあるクズ」というところを、嫌らしくない感じで積み重ねていければなと。それでいうと6つ子だけじゃなくて、トト子がすごくいい感じに育ったなって思いました。まあ、原作でもあんな感じの子ですけど、遠藤(綾)さんの演技がとても素晴らしくて。こんなに嫌味なくヒドいことを言えるなんて……大丈夫だ、この演技だったらもっと言わせられる! と(笑)。

——(笑)。それもあって最終回前にトト子の回(第24話「トト子大あわて」)があったのですか?

藤田 やっぱり、どこかで拾わないと。6つ子以外にトト子やイヤミ、チビ太もいて、みんなキャラが立ってるので、もう何話あっても話数足んねぇよ! という感じですね(笑)。

——そういう意味で特に後半、特筆すべき話数はないけど存在感を発揮したのがおそ松でした。

藤田 おそ松とイヤミかな。2人はダントツで難しいキャラだったんじゃないかなという気はします。だから、ほんとに櫻井(孝宏)さんメチャクチャ上手いなぁと思います。ほかの5人にはわりとキャッチーな特徴が付いているけど、ちょうど真ん中にいるおそ松にはそれがなくて。だけど、会話の雰囲気というか、リアリティラインみたいなものを決める基準はおそ松だと思うんですよ。

——確かに、真ん中におそ松がいると話が上手く回っていくような安心感がありますね。

藤田 そういう雰囲気はうまく作れたと思ってますし、櫻井さんがちゃんと引っ張ってくれたなっていう印象ですね。

——そう考えると「手紙」はある意味、おそ松のB面だったのかもしれないですね。弟たちが頑張ろうとするなか、長男だけ頑なで、ちょっとしんみりする。

藤田 そうですね。でも、結局はちゃんと真ん中にいる。ひと昔前の、昭和のボンクラ兄ちゃんっていう感じですね(笑)。

——キャラクターの広がりという意味では、6つ子の発展型(?)の「F6」や「じょし松さん」も印象深かったです。[注:「F6」は6つ子を”今風のイケメンアイドルアニメ”として描くシリーズ。「じょし松さん」では、6つ子をそれぞれの性格を反映させた女性キャラとして描き、生々しい(?)女子トークを繰り広げるシリーズ]

藤田 「松野松楠」(第16話)とか、誰にも求められていない感じでスゴく楽しかったですね(笑)。F6はイケメンなだけで、あとはホントに好き勝手って感じで。結局、F6シリーズが一番、エグくてノーヒントというか。他の話数に比べても視聴者の方が感じる”置いてけぼり感”は格段に高くなってるかなと。

——「じょし松さん」は案外長寿シリーズになりましたが、どんな発想から生まれたのでしょうか。

藤田 『おそ松さん』の基本は「ボンクラ野郎イジり」ですが、女性も平等にイジりたいなって思ってたんですよ。でも、男性が女性をどうこう言っても角が立つし、女性が女性を言ってもトゲトゲしくなる。そんな時にTVで女装をした方々を見て、ああいう人たちは男性と女性、両方にキツく言えて最強だなってことで、作ってみました。

——つまり、「じょし松さん」自体は女性だけど、6つ子がベースってところで、完全な女性とも言い切れないような……というバランスですね。

藤田 そう、バランスです(笑)。で、多少どぎついことでもああいうキャラクターが言えば大丈夫なはずってことで、脚本の横手(美智子)さんに「思いの丈をいろいろ書いてください」と(笑)。

——役者陣も結構楽しく演じていたように感じます。

藤田 なんか、みなさん思った以上に上手かったです(笑)。現場では中村(悠一)さんのカラ松がいちばんウケてました。「ほとんど野郎のままじゃねえか! ズルいぞ!」みたいな(笑)。

——初老になった時も驚かされました。そこまでイジるのか!? という(笑)。

藤田 最初から「じょし松さん」で4本くらいやろうって決めていて、どうしたらシリーズが終わるかって考えたら、もうあれしかなかったですね(笑)。

イラっとくるけど最後にあえて言ってみた

——では……さっき「そういうこと言われるイラっとくる」と言われたばかりですが(苦笑)。最終話まで作り終えた今、監督が6つ子をそれぞれどういうイメージで見ているかってところを、最後なのでお聞きしたいのですが。

藤田 ははは(笑)。やっぱり難しいですけど……。たとえばおそ松は「いちばん自由」かな。6人ともマイペースといえばマイペースだけど、群を抜いてマイペースで自由で、欲望のままに生きてる奴かなと。

——では、カラ松は。

藤田 カラ松は「いちばんズルい」かな(笑)。とにかく声がズルいですよね。意外に出尺は短いような気がするだけど、何をしゃべらせてもなんだかおもしろくなって、インパクト残る。ズルい奴だなぁって思いますよ。

——チョロ松。

藤田 チョロ松……「いちばん生々しい」ですか。チョロ松の「イタさ」は、やっぱりわれわれみんな持っているものだよなって思うし。特に男なら誰でも「他人事じゃねーぞ」って(笑)。

——じゃあ一松。

藤田 一松は、「いちばん予想外」ですね。最初は毒吐きキャラだったのに、逆にイジられた時に振り幅出てくるとは思わなかった。いちばん意外な方向に成長したキャラクターでした。。

——十四松。

藤田 「いちばん掴めない」。天然なのか、わざと狙ってるのか、どっちかわからない、という地点に着地できたかなと。どのキャラクターもそうですけどあまり決め込まず、行間を増やしていけるようにキャラクターを描く作業が、しっかりできたかなって思ってます。

——最後はトド松。

藤田 トド松は……じゃあ「いちばん合ってた」で(笑)。チョロ松がボケに回ることでトド松のツッコミが増えて、入野(自由)さんのツッコミ演技が予想以上におもしろかった(笑)。ちゃんとこちらの求めるニュアンスに合わせた上で、「まさか、こういう抑揚でこう突っ込むとは!」という感じになっていました。入野さんの演技とトド松が合致して、末っ子の奔放さをうまく醸し出してくれたと思います。

——ありがとうございました! では最後に、『おそ松さん』を応援してくれたみなさんに、監督からのメッセージをお願いします。

藤田 自分も小さな頃から赤塚作品で育ってきたので、そういう意味で実は今回、「使命感」はかなり感じていたんですよ。結果『おそ松くん』を知らなかった人とか、もっと下の世代の小学生とかにも『おそ松さん』を観てもらえたと聞くと、何とか役目をはたせたというか。赤塚さんの世界に触れるきっかけだけでも、次の世代に渡すことができたのかなと思ってますね。ぜひこれを入り口にして、他の赤塚作品にも触れてもらえるとうれしいかなと。だって赤塚ワールドって、もっともっとヤバいから!(笑)
(初出=アニメージュ2016年5月号)




(C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

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