堺雅人主演の連続ドラマ『半沢直樹』(TBS系)が9月27日に最終回を迎えた。平均視聴率は32.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。2013年の1作目に続き、またもや社会現象を起こした。
「半沢ロス」に陥る視聴者も続出しており、『半沢直樹』の熱も冷めやらぬうちに堺雅人の次の出演作品を心待ちにする声も多い。だが、堺はしばらくドラマや映画に出演することはないという。
9月30日発売「週刊文春」(文藝春秋)は、堺雅人はしばらく家事・育児に専念すると報じた。妻の菅野美穂が2021年1月放送のドラマで主演が決まっているからである。
菅野の主演ドラマに関してまだ正式な発表はないが、北川悦吏子オリジナル脚本の作品で、豊川悦司、浜辺美波、沢村一樹らの出演が内定しているとの一部報道もある。
前出「週刊文春」によれば、スタッフから子育てについて聞かれた際、堺は<彼女も女優ですからね。僕が面倒見ますよ、専業主夫です>と笑顔で答えていたという。同誌では菅野の母も取材に応えており、堺のプライベートについて<家庭には協力的な方ですよね、優しくてね><感心するほどです>と話している。
特にイクメンアピールなどすることもない堺だが、こうした評判が彼の好感度や信頼感を底上げしてもいるだろう。
堺雅人・菅野美穂夫婦のスケジュール
堺と菅野は映画『大奥~永遠~【右衛門佐・綱吉篇】』(2012年)の共演で出会い、2013年に結婚した。2015年に第1子、2018年には第2子が誕生している。
子どもをもうけて以降、菅野はこれまでに比べると仕事をセーブしているが、2016年にはドラマ『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)で主演を務め、2017年にもドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)にメインキャストとして出演していた。
菅野が大きい役柄の仕事でも引き受け、キャリアを途切れさせず俳優として邁進できるのは、彼女が多忙になる撮影期間の家庭内を堺が取り仕切っているからのようだ。
堺自身も、2015年以降は出演作品を抑え気味である。2016年に大河ドラマ『真田丸』(NHK)、2017年に映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』、2018年に映画『北の桜守』と、映画・ドラマの主演作品は年に1本ペースで発表されている。
事実、堺は第2子の誕生に際して、<できる限りの時間と労力を育児に費やしていくつもりです>とコメント。『半沢直樹』の2作目までに7年もかかったのは、家庭優先で仕事を決める堺がオファーを承諾しなかったからだとも言われている。
とはいえ、堺を擁する田辺エージェンシーの“芸能界のドン”が、『半沢直樹』続編製作に難色を示していたからだとの説ももっぱらであり、堺の意向だけによるわけではないだろうが……。
『半沢直樹』の撮影は7カ月にも及び、出ずっぱりの堺は相当にハードだったようだ。コロナの影響で撮影が中断したうえ、緊急事態宣言が解除された後も制作スタッフにコロナ感染者が出て撮影休止を余儀なくされている。9月6日放送予定の第8話は制作が間に合わず、急きょキャスト参加のトーク番組を生放送するという異例の事態も。
「女性自身」(光文社)によれば、「朝方近くまでセリフを覚え、翌日も早朝から撮影に向かう」というスケジュールで、睡眠時間がわずか2時間という日もあったという。堺がクランクアップしたのは放送日わずか3日前の24日夜。スタッフから花を手渡された堺は、感極まった様子で『半沢直樹』撮影の感想をこのように語っていた。
<本当に暑い中……最初は寒かったし。暑い中、本当に重い物を持ったりね、寝ずに頑張ったり。こんなに大変な中、企画も大変だったと思いますし。毎日毎日がこんなに大変な中に、よくやってくださったなと思います。おかげでとっても楽しい7カ月でした。なんか終わるの嫌だなぁって感じです。本当にありがとうございました!>
ここからはおそらく、菅野とバトンタッチして家事育児に集中するのだろう。家事育児もまた楽な仕事ではないどころか大変な重労働だが、これまで家にいられなかったぶん、子どもたちとたっぷり時間を過ごしてほしい。