Chromecast with Google TVでGoogleはストリーミングを仕切り直せるか

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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

Chromecastが「Chromecast with Google TV」になって、新体験へ。

本日Googleの発表イベントで、新しいChromecastも発表になりました。でも今回のChromecastは単なる新Chromecastというより、まったく新しいストリーミングTVデバイスとサービス、といったほうがいいのかもしれません。先行して触っている米GizmodoのSam Rutherford記者から以下、ファーストインプレッションをお届けします。


ここ数年のGoogleにとって、Chromecastはストリーミング動画をTVに届けるための自前のソリューションでした。でも初代Chromecastが発売された2013年以降、ストリーミングサービスが乱立するとともにユーザーもそれをむさぼるように受け入れ、ストリーミング動画市場の様相は大きく変わってしまいました。結果、いちおう最新のChromecastであっても、できることはそんなに最先端じゃなくなってました。この状況を巻き返すべくGoogleが投入したのが新生Chromecast、というか「Chromecast with Google TV」です。単なるChromecastじゃなく、今までAndroid TVとして培われてきたものがもれなく付いてくるイメージです。

この新しい50ドル(約5300円)のChromecastは、今までのChromecastとはまったく違います。たしかにTVのHDMIポートにつながり、スマホからTVへと動画やコンテンツをストリームできる、という意味では従来と同じ部分もあります。でも新しいChromecastは、ベーシックなChromecastのインターフェースをベースにできたものではなく、Android TVプラットフォームの上で動くんです。Android TVは、GoogleがこれまでUIや機能を拡張させて育ててきていて、それが今日発表の「Chromecast with Google TV」の「Google TV」部分に相当しています。Chromecast with Google TVには新しいリモコンも付いてくるんですが、その使い方によっては我々のコンテンツ視聴や操作の仕方全体が変化していくかもしれません。

リモコンとドングルのペアになったハードウェア

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ポートとかコードが増えるのはエレガントじゃないんですが、まあとにかくこうなってます。(Image: Sam Rutherford - Gizmodo US)

まずハードウェアからいくと、Chromecast with Google TVにはふたつのパーツがあります。ひとつはTVにつながるドングル、もうひとつはリモコンです。どちらも楕円形で色は3色展開(スノー、サンライズ、スカイ)、TVにつなげるためのHDMIケーブルと、電源用のUSB-Cケーブルが付属しています。

Chromecast with Google TVは4K動画を60fpsで再生でき、Dolby Vision採用によりHDRもサポートしています。これでストリーミング動画のクオリティという意味では、必要条件がすべてそろいます。

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Chromecast with Google TVのリモコンはすごく使いやすく、Nvidia Shield TVに付いてくるものより良いと思いました。(Image: Sam Rutherford - Gizmodo US)


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上面のボタンに加え、側面には音量調節ボタンが。(Image: Sam Rutherford - Gizmodo US)


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リモコンの電源は単4電池。(Image: Sam Rutherford - Gizmodo US)


リモコンはごくシンプルです。丸い方向キーが上の方にあり、その中央にボタンがひとつ、そしてBackとHomeがあり、YouTubeとNetflixの専用ボタンもあります。側面にはミュートボタンと音量ボタンがあり、最近のGoogleデバイスがどれもそうですが、マイクとGoogle Assistantも内蔵されてます。Google Assistantを呼び出す専用ボタンもあります。下部には電源ボタンと入力切替ボタンがあります。というのは、このChromecast with Google TVのリモコンは既存のTVと同期でき、全部をこのリモコンだけで操作できるようになるんです。

もうスマホに頼らない、Android TVベースのソフトウェア


一方ソフトウェアに関しては、Google TVはAndroid TVを使ったことのある人には既視感のある内容で、でもちょっとだけ変化があります。Google TVにおけるGoogleの主眼はふたつあります。ひとつは、映画とかTV番組がどんなサービスに入っていても簡単に見つけられるシームレスなストリーミング動画ソリューションを提供すること。もうひとつは、従来のChromecastみたいにスマホに頼って操作するんじゃなく、大きなスクリーン向けのよりダイナミックで入り込めるインターフェースを用意することです。
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Image: Google

Google TVの画面上部にはFor youタブがあり、ここにはユーザーがすでに見ているコンテンツやサインインしているサービス、その他ユーザーの履歴を元に好きそうだとGoogleが判断したコンテンツが入ります。他のタブはMovies、Shows、Apps、Libraryと並んでいます。自分が使っているサービスのアプリが画面上で見えない場合、Android TVのアプリには全部アクセスできるので、Play Storeを開いて検索すればOKです。

米国ではさらにLiveタブがあり、ここでは名前の通りライブのTVコンテンツと、将来的にはいろんなサービスとの連携もあるようです。が、今のところはYouTube TVとしか連携してません。
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Image: Google

下の方にはいろんなストリーミングサービスのアイコンとAndroid TVアプリがあり、その下に「Continue Watching」とかいろんなジャンル(アクション、SF、とか)といったコンテンツカテゴリが並びます。すべてが素直にすっきり整理されて、ストリーミングTVのUIに求められる通りになってると思います。動画視聴しないときはGoogle Assistantに新しい番組を検索してもらったり、Google HomeにつながったNestセキュリティカメラの映像を見たりもできます。自宅をスマートホーム化してる人にはナイスですね。

Google TVは立ち上げ時点ではChromecast with Google TVを通してしか使えないんですが、2021年からはサードパーティのデバイス経由でも使えるようになり、2022年にはさらに広く使えるようになるということです。

最後にGoogle TVに関していうと、米国ではPlay Movies & TVアプリが拡張・改名してGoogle TVになり、AndroidとiOS向けに提供されます。この変更はChromecast with Google TVのリリースと同時に行われ、デバイスに関係なく一貫したストリーミング体験の実現を目指すとのこと。なのでこれまでに購入したコンテンツのすべてにアクセスでき、視聴中にデバイスを切り替えてもちゃんと途中から見始めることができます。ただGoogle TVのリコメンデーションは、モバイルだと移動中に見やすい短めのものをより勧めるようになるので、家のChromecastで見るのとは若干違う結果になります。

Google TVアプリにはウォッチリスト機能もあります。つまり「後で見たい」コンテンツをリスト化し、家のChromecastからもモバイルアプリからも見られるんです。Stadiaを使ってる人にもお知らせですが、現状のStadiaではChromecast with Google TVをネイティブサポートしてませんが、Googleいわく2021年前半にはStadiaにも組み込んでいくとのこと。

GoogleがストリーミングTVについに本当の意味で参戦


今回の発表から言えるのは、GoogleがついにストリーミングTV関連の動きをステップアップしてきたなということで、これ個人的にはだいぶ前にやってるべきだったと思います。今までもAndroid TVはたくさんのサードパーティデバイスで使えてましたが、ベストなAndroid TVボックスがNvidia Shieldなのはどういうことなのかすごく不思議でした。Google自身は、Android TVベースのデバイスをもう何年も作ってなかったんです。
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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

でも今、新生Chromecastと、Google Assistant内蔵の専用リモコン、そしてGoogle TV経由の新しいインターフェースによって、Googleはついにプライムタイムに向かう準備ができたのかもしれません。そしてAmazonやApple、Rokuなどなどといった他社のストリーミングボックスやらスティックやらに対抗できる装備をそろえられたのかもしれません。それにChromecast with Google TVは、150ドル(約1万6000円)もするNvidia Shieldなんかと比べるとずっと安いです。これからChromecast with Google TVを詳しくレビューしていけば、他社のデバイスやUIと比べてどうなのかもっとわかってくると思います。

50ドル(約5300円)のChromecast with Google TVは米国では今日(9月30日)発売です。オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・アイルランド・イタリア・スペイン・イギリスでは、プレオーダーが開始しています。

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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