上白石萌音「“自信がない”が取り柄」だからこそ努力! 愛され女優の素顔


●先輩からの金言「バカになれ!」を生かして限界突破
今年放送されたTBS系ドラマ『恋はつづくよどこまでも』で新米看護師・佐倉七瀬を熱演し、大ブレイクした女優の上白石萌音。主演を務めたミュージカル映画『舞妓はレディ』(2014)や、ヒロインを演じたアニメ映画『君の名は。』(2016)の主題歌「なんでもないや」のカバーで歌唱力の高さが話題となったが、歌手としても精力的に活動している。

アニメ映画『トロールズ ミュージック★パワー』(10月2日公開)では、歌と踊りとハグが大好きな主人公・ポピーの吹き替えを担当し、伸びやかな美しい歌声を披露。自身の才能を存分に発揮した。

このたび上白石にインタビューし、ポピー役を演じた感想や、「人生に欠かせない」という音楽への思いを聞いた。また、仕事に対する思いを尋ねると、「向いてないと思うことが多々あります」「常に自信はないです」と驚きの告白。だからこそ努力していると言い、「自信がないのが取り柄です」と語ってくれた。

これまでも『君の名は。』などで声優として高く評価されている上白石だが、キャラクターの声を演じるのは今回が初めて。「人間ではない声を演じたことがなかったので、私的には初挑戦のつもりで、どこまで限界突破できるかというのがテーマでした」と明かした。

役をつかむには「恥を捨てる」ことが大事だったようで、「(自然に)テンションが上がるのではなく、テンションを上げるのが恥ずかしくて。でも、それを言っていたら始まらないので、スタッフさんと仲良くなって、全部さらけ出すように後先考えずやりました」と語った。

また、「バカになる!」ということも意識。これは、舞台『組曲虐殺』(2019)に出演した際、先輩女優の神野三鈴から教わったそうで、「しんどくなって壊れて叫ぶシーンがどうしてもできなくて、三鈴さんに『萌音、バカになれ!』と言われ、『あー!』って変な声を出す発声練習を教えてもらって毎日やっていたら、そのシーンができるようになったんです」と明かし、「自分で『出た!』と思っても、そう思えている時点でできていない。それもわからないくらいになるには、すべてを放り投げるしかないんだなと感じました」と振り返った。

舞台で学んだ「バカになる!」を生かし、ポピー役で限界突破。「殻を破るとキャラクターが輝きを放つし、人を巻き込めるんだなと。突き抜けるってすごくエネルギーがいるけど、その分、影響力もあるんだなと感じました」

●音楽は「生まれたときから大切で欠かせないもの」

本作で、音楽の力も改めて感じたという。「自粛期間中にDVDをいただいて自宅で観て、すっごく元気をもらいました。『Just Sing』という曲は、英語だと『難しいことは忘れて、ただ歌おう。それが今足りてないことだよ』という歌詞で、それを聴いた途端にぷるぷるって震えて、本当にその通りだなと。今必要な作品だなと、すごく感じました」

演じたポピーにも共感したそうで、「“歌とダンスとハグが大好き”って超わかる! と思って(笑)。人と触れ合う温かさはこの時期に痛感しますし、しんどいときやどうしようもないときに歌ったら忘れられたりもするし、この子は本質を言っているなって思います」と話した。

子供の頃から歌や踊りが好きだったという上白石。音楽への思いを聞くと、「生まれたときから大切で欠かせないもの。素晴らしいなって思い続けています。母が家でピアノを教えていたので常に音楽が流れていて、父も音楽が好きだったので。切り離せないですね」と明かした。

初めて仕事として歌ったのは、主演を務めたミュージカル映画『舞妓はレディ』。「オーディションで歌ったのが(起用の)決め手になったと言われたとき、好きなものを初めて認めてもらえたような気がして、すごくうれしくて。歌が仕事になりかけていると感じ、頑張らなきゃいけないと思いました」と振り返る。

『トロールズ』でも歌のシーンは特に楽しかったという。「ノリが海外のポップスだったので、徹底的にアメリカのノリにして。外国人のボイストレーナーさんがずっとついてくださったのですが、その方もめちゃくちゃテンションが高くて、褒めながらやってくださったので、歌のシーンのアフレコは楽しくてしょうがなかったです」

ポピーの幼なじみ・ブランチ役のウエンツ瑛士と美しいハーモニーも披露。「ウエンツさんとは親交があって仲良くさせていただいていたんですけど、一緒に歌うのは初めてで。アフレコは私が先だったのでウエンツさんの声は聴けず、電話で話した声から『こんな感じかな』と想像してやりました」と明かし、「完成した作品を観たらぴったりハマっていてうれしかったです」と声を弾ませた。

●『恋つづ』でブレイクも自信は「なくしていく一方」

女優としても歌手としても精力的に活動している上白石。さまざまな仕事に挑戦する相乗効果を実感しているそうで、「1個だけやっていたら気づかなかったことに気づけていると思います。矢印がそれぞれにあり、相乗効果を感じています」と語る。

そして、「声優をやることによって、キャラクターの声を決める重要性を知り、それは生身で芝居するときにも生かされますし、歌うことでブレスの大切さを知り、芝居でも一緒だなと思ったり。また、職種によってディレクションの仕方が違い、舞台やテレビ、音楽、それぞれいろんなアプローチをされていて、これは他の仕事にも生かせるなと思ったり、それぞれのお仕事からたくさんヒントをいただいています」と明かした。

今後も、演技力・歌唱力を生かして幅広い活躍が期待されるが、将来については「思い描けていない」とのこと。「これまでもいただいたお仕事を全力でやってきて、ありがたいことにいろんなことに挑戦させていただいています。幅を狭めたいとも思いませんし、とにかくこれからもいただいたものを頑張っていこうと。先が見えないからワクワクします」と目を輝かせた。

演技の仕事も歌の仕事も楽しくて仕方がないように見えるが、「この仕事、向いてないなと思うことが多々あります。なんで私、今この仕事ができているんだろうって、ふと思うときがあって……」と意外な本音も告白。

「何を見ても下手だなって思うし、そもそもあんまり人前に出ていきたくないタイプで(笑)。もちろん、人前に出るのが好きな人ばかりではないと思うので頑張ろうと思うんですけど、常に自信はないですね。基本的にネガティブです」

今年は、『恋つづ』で多くの視聴者を魅了。きっと自信になったのではないかと思って尋ねると、「むしろ、なくしていく一方です」と答え、「人に知ってもらえばもらえるほど、大した人間じゃないのになって卑屈になってしまう自分がいて。ついていけていない感じですね」と打ち明けた。

だが、「一生自信がなくていいと思っています」とにっこり。「自信がないから、めちゃくちゃ練習するし、準備をするので。それがひとつ私のルーティンみたいになっていて、自信がついたら何もなくなくなってしまう。自信がないのが取り柄みたいな感じです」と語った。

■上白石萌音
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2011年の第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。2011年のNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』最終回でドラマデビューし、2012年にはミュージカル『王様と私』で初舞台、同年公開のアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』で声優に初挑戦。映画初主演を務めた映画『舞妓はレディ』(2014)で日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の賞を受賞した。アニメ映画『君の名は。』(2016)でヒロイン・宮水三葉の声を担当。TBS系ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(2020)で主人公の新米看護師を演じた。2016年には、『君の名は。』の主題歌「なんでもないや」を含むカバーミニアルバム『chouchou』をリリースして歌手デビュー。2020年8月に初のオリジナルフルアルバム『note』を発売した。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

あなたにおすすめ

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ

あなたにおすすめ