上白石萌音、妹・萌歌との“とある習慣”とは?

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ワクワクしたり、背中をそっと押されたり、共感したり…。心が動いた言葉があればそれは特別な本になる。読書を愛してやまない上白石萌音さんに話を聞きました。
■ いい言葉は、私にとってお薬みたいなものです。

「読書は小さい頃から好きでした。私は小学校3年生から5年生までメキシコに住んでいたのですが、学校の図書室に日本の小説や児童書の新刊が入ってくるのを、首を長くして待っていたことを今でも覚えています」

大の読書好きで知られる上白石萌音さんがセレクトしてくれたのは、小説やエッセイ、漫画など、バラエティに富んだ4冊。

「最近は、もっぱらエッセイの面白さに取りつかれています。なかでもさくらももこさんのエッセイが大好きで、7~8冊をまとめて買って大切に読んでいるところです。さくらさんの作品は、日常の何でもないことを口当たりやさしく、それでいて面白く書かれているところが本当に素敵で。これこそ文才というんだろうなと思います」

本で出合った心に残る言葉は、ノートに書き留めているそう。

「ノートの一ページに作品名と一緒にメモして、ときどき読み返しています。いい言葉は私にとってお薬のようなものなので、悩みがある時に“相談しに行く”感覚で開くことも。すると、書いた時はそこまで意識していなかったけれど、時間が経ってみると『こういう意味があったのかも』と気づけたりします」

ちなみに、最近いちばん励まされた言葉は?

「本ではないのですが…妹からの言葉ですね。二人とも手紙を書くのが好きで、どちらかが舞台の初日を迎える時には絵葉書を送るのが習慣になっているんです。『楽しんでおいで!』みたいな短いメッセージだったのですが、その一言が書かれた絵葉書をもらった時、すごく頑張れる気がして。楽屋の鏡の目立つところに貼って緊張をほぐしてもらっていました」

■ 『ピーターとペーターの狭間で』青山 南

「映画の翻訳家に憧れていた高校生の時に古本屋で買いました。題名にもなっている“ピーター”と“ペーター”は、同じ綴りなのにどこの国の人かによって訳し方が変わるとか、現役の翻訳家さんが解説する翻訳の裏話は読んでいてとにかく面白いです。翻訳家は外国語のプロであると同時に、日本語の職人なんだということを気づかせてくれた一冊です」

【内容】アメリカ南部の黒人の英語はなぜ東北弁になるのか。翻訳にまつわるエピソードが満載のエッセイ。¥715(税込み・電子書籍) ちくま文庫※文庫、単行本ともに絶版。

■ 『もものかんづめ』さくら ももこ

「水虫になっても病院に行かずに自分で治療法を考えるという、第一章のエピソードから衝撃的な内容です(笑)。私もこんなふうに書けるほど、面白い子だったらなぁと思いました。さくらさんの書く言葉は、かたすぎないのに文章としてもきちんと成立しているのが魅力的です。すべてのエピソードがもれなくまる子の声で脳内再生されました!」

【内容】著者が日常で体験した出来事を愉快な言葉でつづった爆笑エッセイ。父ヒロシや母・姉など、お馴染みの家族も登場。¥390 集英社文庫

■ 『ものするひと』オカヤ イヅミ

「主人公が作家ということもあり、言葉について素敵だなと思うエピソードがたくさんある作品でした。なかでも1巻に登場する広辞苑を使った言葉のゲーム“たほいや”を私もやりたくて、わざわざ広辞苑を買ったほど。それから、『活字が読めるのがうれしくて、看板を全部読んでしまうクセがある』というセリフにも共感しっぱなしでした(笑)」

【内容】雑誌の新人賞を受賞後、警備員をしながら小説を書く青年が主人公。天才でも先生でもない、若き純文学作家の日常とは。第1巻¥720 KADOKAWA

■ 『羊と鋼の森』宮下奈都

「ピアノの音をいろいろな言葉で例える表現力がすばらしくて、無音で読んでいても音楽が鳴っているような気分になる小説です。映画版で私が役を演じたピアニスト和音の『ピアノを食べて生きていくんだよ』という覚悟のセリフは、特に大切にしている言葉です。同じ表現者として生きていくうえで、自分もこうでありたいと心から思いました」

【内容】ピアノの調律師を志す一人の青年が、さまざまな人々との交流や、挫折を経験しながら成長していくさまを描く。¥1,500 文藝春秋

かみしらいし・もね 1998年生まれ。鹿児島県出身。女優や歌手として活躍。8/26にリリースされた自身初のオリジナルフルアルバム『note』が好評発売中。

キャミワンピース¥48,000 中に着たワンピース¥42,000(共にtiit tokyo/THE PR TEL:03・6803・8313) フラットイヤリング¥18,500(CECILE ET JEANNE TEL:0120・995・229) パンプス¥12,700(rev k shop TEL:03・3407・0131)

※『anan』2020年9月23日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・嶋岡 隆 北村 梓(共にOffice Shimarl) ヘア&メイク・冨永朋子(アルール) 取材、文・瀬尾麻美

(by anan編集部)

当記事はananwebの提供記事です。

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