2020年がK-POPにとって【グラミー賞】のチャンスである理由とは

Billboard JAPAN



ルイス・フォンシ「デスパシート feat. ジャスティン・ビーバー」やカーディ・B、バッド・バニー、J・バルヴィン「アイ・ライク・イット」といった、バイリンガルの楽曲が【グラミー賞】の<最優秀レコード賞>にノミネートし、スペイン語で全曲収録したアルバムで初めてロザリアが<最優秀新人賞>にノミネートするなど、過去3年間で【グラミー賞】の一般カテゴリーは、より国際的になっている。

2020年にストリーミング再生数の記録を更新し、アメリカのスーパースターとのコラボレーションを生み出したK-POP。【グラミー賞】の文化的多様性の高まりによって、2021年の【ぐらー賞】では、K-POPのノミネートや受賞があるかもしれない。

BTS『Love Yourself: Tear』は第61回【グラミー賞】の<ベスト・レコーディング・パッケージ賞>を受賞したが、彼らの音楽ではノミネートされていない。しかし、この1年間でBTSを筆頭に、BLACKPINKやSuperMを含むK-POPグループの反響は、アカデミーが無視することができないほど大きいものだった。

SMエンターテインメントUSAのビジネス開発エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントであるジェレミー・ロペスは「今年ノミネートされないとは思いません」と述べた。2019年、SMエンターテインメントはキャピトル・レコードと提携し、SuperMのミニアルバム『SuperM』を米国でリリースした。そして、2019年10月に米ビルボード200で初登場首位を獲得し、米国のパートナーと【グラミー賞】の<最優秀新人賞>を獲得する最も効果的な方法について話し合いがスタートした。SMエンターテインメントUSAのディレクターであるドム・ロドリゲスは「ノミネートすることでさえ、光栄なことであると私たちはわかっています。さらに、受賞することがどんなに大変なことなのかも理解しています」と述べている。

K-POPアーティストは、超情熱的なオンラインファンをベースにアリーナツアー、【コーチェラ】の出演、そして様々な受賞式に出演するなど、過去5年で米国の音楽業界に進出してきた。BTSは2020年の【グラミー賞】でリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」でその他の豪華なアーティストと共にパフォーマンスを行い、【ビルボード・ミュージック・アワード2019】ではホールジーと一緒に「Boy With Luv」をパフォーマンスしている。そして、2019年の【MTV VMAs】ではこの年に新しく設けられた<最優秀K-POPビデオ賞>を受賞している。

2021年【グラミー賞】の資格期限である8月31日までの数日間、BTSは米ビルボード100で初の首位を獲得した最新シングル「Dynamite」をリリースした。その1週間後には、BLACKPINKがセレーナ・ゴメスと「Ice Cream」でタッグを組み、彼女たち初のトップ20を達成。その結果は、レディー・ガガとコラボレーションした「Sour Candy」の33位を上回っている。BTSもBLACKPINKも米ビルボード「ソーシャル50」チャート上位の常連で、最近BTSはYouTubeで「Dynamite」のビデオ公開から24時間で1億110万回再生されるという最多視聴記録をも樹立している。

Spotifyの音楽共同責任者であるジェレミー・エルリッヒは「BTSやBLACKPINKが打ち立てた記録を見れば、彼らは世界的なスーパースターであることが分かります」と述べ、「もし授賞式を催すなら、私なら必ずBTSやBLACKPINKのファンを会場に呼ぶでしょう」と続けた。

確かに、K-POPをノミネートすることは視聴率を上げるだけでなく、ザ・レコーディング・アカデミーがこの2年間、優先事項として掲げている若くて多様な視聴者を引き付けるという意味でも理に適っている言えるだろう。コロナウイルスのパンデミックで2021年の授賞式が不確実であることを考えると、韓国を中心とした、振り付けを重視したリモートでのパフォーマンスというのは、アカデミーが必要とする”観客層を魅了する”ことに繋がってくる。なぜなら、【2020 MTV VMAs】のために韓国から公開された BTS「Dynamite」をパフォーマンスは、8月30日に放送されたパフォーマンスの中で最も多くの視聴回数を獲得したからだ。

S-Curveレコードの社長で長年のグラミー有権者であるスティーブ・グリーンバーグは「昨年のBTSのパフォーマンスはグラミー賞のハイライトの一つだった」と述べ、「(会場である)ステープルズ・センターにいる観客を興奮させた瞬間でした。もしオーディエンスがいなくても、こういったアーティストが1組でもいれば、オンライン・コミュニティを活気づけ、米国外からの【グラミー賞】の視聴率を劇的に上げることができるでしょう」と説明した。

以上のことから、2021年は主要4部門(<最優秀レコード賞>、<最優秀アルバム賞>、<最優秀楽曲賞>、<最優秀新人賞>)でのK-POPのノミネートの可能性は高まっていると言えるだろう。BLACKPINKとSuperMは共に<最優秀新人賞>の資格があり、BTSの「Dynamite」は<最優秀レコード賞>のノミネートの可能性がある。今年、米ビルボード200でトップ10のアルバム・デビューを決めたMONSTA XとNCT 127も忘れてはいけないアーティストだ。

もし2021年にK-POPが【グラミー賞】に参入できないとしても、ロドリゲスは近いうちに正当に評価されると言う。「あまりにも多くのことが起こっています。止めようのない勢いもあります」と述べ、「今年のノミネートがあるかどうかにかかわらず、私はK-POPの参入は避けられないと思います」と続けた。

当記事はBillboard JAPANの提供記事です。

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