華原朋美を「薬物依存の奇行でクビ」と報じるリスク、精神疾患への偏見煽る

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 華原朋美の動向を心配する声が相次いでいる。華原朋美は、20年にわたり所属していた事務所「プロダクション尾木」との専属所属契約を8月31日付で解除していたことが9月15日に明らかになった。

一部報道によると、契約解除の背景にはSNSでの自由な情報発信を希望する華原と事務所の間で意見の食い違いがあったといい、華原本人から契約解除の申し出があり双方が合意しているとのこと。その一方で、華原の奇行が目立ち、事務所側が支えることができなくなったと判断した……と報じるメディアも多く、事務所側の本音はこちらなのかもしれない。

スポーツニッポンが伝えたところによれば、華原は今年1月、車を運転中に物損事故を起こし、車を放置して酩酊状態で逃げたために警察に通報され、呼気検査や尿検査を求められたという。検査結果は問題なかったが、これ以外にも物損事故を起こしているというから事実ならば穏やかではない。
華原朋美、薬物依存で「奇行」と騒がれた過去
 そもそも、プロダクション尾木が華原朋美との契約を解除するのはこれで二度目だ。華原は1995年に小室哲哉のプロデュースで歌手デビューし大ブレイク。ハイペースで楽曲をリリースしていたが、99年1月、自宅で料理中にガス中毒で倒れて緊急入院し、自殺未遂かと騒動になった。このとき華原は、恋人だった小室哲哉との破局で酷く傷ついていたという。

同年5月、小室哲哉の個人事務所だった「TK state」からプロダクション尾木に移籍し、7月に小室プロデュースを離れた新曲をリリースして復帰した。ただ、のちに華原自身がこのときはまだ芸能活動を再開できる状態ではなかったと振り返っている。

それからは小室プロデュース時代のようなヒットに結び付かず、仕事のドタキャンなどが続いたことから、尾木側は2007年に華原との契約を解除。当時は精神的に不安定で薬物依存に陥っていた。2013年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)で、華原の兄はその当時の妹が精神の不調で処方された薬物に深く依存していたと回想し、事務所を解雇されてから何度も閉鎖病棟へ入院したこと、家族総出で回復に向けてあれこれ努力したことを語っていた。

やがて薬物依存から立ち直った華原は、みずから尾木徹社長に手紙を送って復帰を直訴し続けて2012年に再契約。それから8年だ。

華原はこれまでトラブルのたびに“奇行”と報じられてきたが、小室哲哉との破局からメンタルを病んでいたことを本人も親族も認めている以上、それらは精神疾患の治療がうまくいかず結果的に“奇行”として表面化していたものと言える。それを“奇行”とし、彼女を厄介なタレント扱いしてきたことはおかしいのではないだろうか。そして今もまた、同じような報道が繰り返されようとしている。

また、子育てと歌手活動の両立は負担も大きく、もし事務所側が彼女の不調を感じ取ったのなら彼女へのケアが必要だという判断にはならないのか。特に産後のホルモンバランスの崩れは精神的・肉体的不調の原因にもなり、人によっては産後数年経っても症状が収まらないこともある。

「文春オンライン」は9月15日付の記事で、華原の契約解除について<実際はクビです。理由は若い頃から乱用していた精神安定剤や睡眠導入剤などの薬をやめられないからです>と書いた。精神安定剤や睡眠導入剤などの薬を必要以上に乱用してやめられないというのが仮に事実だとするなら、それは医療の領域だ。まさか本人が好きでそういった薬を使っていて、“まともな意思”さえあればやめられるはずだとでも言うのだろうか。

華原朋美の薬物依存について彼女の人格に責任があるかのように書くこと自体、精神疾患やその治療への偏見を煽っている。こうした記事に触発されて当事者が無茶な断薬を試みたり、家族などが医師への相談なしに断薬させようとしたりしたら、どう責任を取れるのか。

当記事はwezzyの提供記事です。

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