聖徳太子が空中浮遊!? ARでよみがえる国宝『聖徳太子絵伝』の世界

ウレぴあ総研

2020/9/17 14:13

東京国立博物館にある法隆寺宝物館で、9月29日(火)から10月25日(日)までの約1ヶ月間、『5Gで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」 ARでたどる聖徳太子の生涯』が開催される。

同展は、第5世代移動通信システム「5G」やAR(拡張現実)などの先端技術を活用して、文化財の新たな鑑賞体験を提案する、東京国立博物館、文化財活用センター、KDDIの共同研究プロジェクトの第1弾となるものだ。

1069年に絵師・秦致貞によって描かれた国宝『聖徳太子絵伝』は、聖徳太子の生涯を描く絵伝のうちもっとも古いもので、かつては奈良・法隆寺絵殿の内壁にはめこまれていた。

現在は東京国立博物館が所蔵しているが、長い年月を経て画面がいたんでいることから、展示ケース越しでは細かい描写を鑑賞することが難しいうえ、作品保存の観点から、年に1ヶ月ほどの限られた期間しか展示されていない。

そんな貴重な文化財を、誰もが本来の魅力を体験できるようにと制作されたのが、1面あたり18億画素の高精細画像とARを用いたアニメーションのコンテンツ。それらが、5Gの高速低遅延な通信を活用することにより、ストレスなく鑑賞することが可能になった。

会場内は、かつて『聖徳太子絵伝』がはめこまれていた法隆寺絵殿の、コの字形となった内壁と同じ配置で、全10面からなる原寸大の複製画パネルが設置されている。

そこで鑑賞者が使用するのは、「魔法のグラス」と「魔法のルーペ」。

■「魔法のグラス」「魔法のルーペ」で体験する新しい絵画鑑賞

複製画パネルの前でAR(拡張現実)グラスである「魔法のグラス」をかけると、太子の生涯をたどる代表的な15エピソードについて、アニメーションや分かりやすい解説が、目の前で展開される。

例えば、太子が黒い馬に乗って富士山を超えるシーンでは、「魔法のグラス」をかけると、ぼんやりとしか残っていない衣装や白雲が次第にはっきりと、彩色も鮮やかに描かれたイラストに変化していき、富士山の頂上付近をひらりと飛んでいく太子と馬のアニメーションが展開する。

これらの彩色や動きは、当時の文献や資料を元に東京国立博物館の研究員が監修。これまで見えていなかった景色や人物が、目の前に生き生きと立ち現れる姿に驚かされるはずだ。

また、5G スマートフォンである「魔法のルーペ」を複製画パネルにかざすと、「魔法のルーペ」の画面に絵伝の超高精細画像が表示され、スムーズに拡大縮小することができたり、58のエピソードの解説やナレーションが再生することができる。

「魔法のルーペ」で拡大して見ると、剥落の具合や、残された線や色、絹の糸目まで、肉眼では見ることが難しかったディテールがくっきりと浮かび上がり、こちらも今まで体験したことのない絵画鑑賞に目を見張ってしまうはずだ。

厩の前でほほみながら太子が誕生するシーンや、両腕を広げて空中を浮遊する11歳の太子、太子の魂が龍に引かせた車で隋に経典を探しに行くシーンなど、太子の超人的エピソードも、かつて絵伝を見ながら驚愕したであろう人々を想像しながら、じっくりと堪能することができる。

最新技術を駆使したからこそ浮かびあがる、『聖徳太子絵伝』の新たな魅力を発見してほしい。

【開催情報】

『5Gで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」 ARでたどる聖徳太子の生涯』

9月29日(火)~10月25日(日)まで東京国立博物館 法隆寺宝物館にて開催

当記事はウレぴあ総研の提供記事です。

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