伊藤健太郎、等身大の大学生役に。コロナで撮影ストップして「爆発しかけた」

女子SPA!

2020/9/16 08:45

 今年は主演作を含めて6作が公開予定の伊藤健太郎さん。現在は、清原果耶さん演じる中学生のつばめが、不思議な老婆・星ばあ(桃井かおり)に出会って成長していくひと夏を描く『宇宙でいちばんあかるい屋根』が公開中です。伊藤さんが演じているのは、つばめの家の隣に住む、つばめが思いを寄せる大学生の亨。

『新聞記者』『デイアンドナイト』などの藤井道人監督が描いた心優しいヒューマンドラマへの思いにはじまり、最近の伊藤さん自身についても直撃。健太郎から伊藤健太郎に改名して2年が経った今の感覚も聞きました。

◆つばめの思い出に、亨の姿がたくさんあればいいな

――亨を演じるにあたって、心掛けたことを教えてください。

伊藤健太郎(以下、伊藤)「藤井(道人)監督に、『隣に住んでる、本当に普通の等身大のお兄ちゃんを演じたいです』と最初にお話させていただきました。無理にかっこつけたり、変に大人びたりせず。それから、中学生のつばめがちょっと憧れる、惹かれちゃう存在で、いつかつばめが大人になって中学生のころを思い返したとき、そのなかに亨の姿がたくさん登場したらいいなと思っていました」

――つばめの物語ではありますが、亨にも大きな出来事があり、成長もしますね。

伊藤「後半、あることで入院した亨の言う『あのとき追いついていたら』に続く言葉があって、そこは一番大事にしていました。つばめから見ると、大人っぽく映るかもしれない亨だけど、まだ大学生だし、大人なわけじゃない。あのセリフは、亨をすごく等身大の存在にしてくれていると思います。そこから亨がどう変化、成長していくのか。そこは意識しました」

◆変化や成長するのは、失敗を経験したとき

――伊藤さん自身が変化や成長するときは、どんな要素に影響されますか?

伊藤「“失敗”ですかね。失敗して気づくことが多いです。よく周りの大人の方たちには、『失敗するから、これはしないほうがいい』と言われたりしますが、頭で分かっていても、実際に経験しないと本当の意味では分からないんですよね。失敗しないほうが、それはいいのかもしれませんが、性格上、失敗しないと分からないこともあると思ってしまいます。そうやって少しずつ学んでいるのかなって」

◆2週間の自宅待機でより感じた、映画のすばらしさ

――亨は、好きなバンジョーを、諦めようとします。伊藤さんは、俳優をやめようと思った瞬間はありますか?

伊藤「一度もないです。続けていれば、というか、続けていないと何も起きないと思っています。続けることが何事も大事だと思うし、この仕事は、自分の中で唯一こんなに長く続いていることです」

――続けることが大事だというのは本当にその通りですね。ただ今回のコロナ禍では、自分ではどうしようもなくストップしてしまう時間をみんなが経験しました。

伊藤「そうですね。僕自身、2週間の自宅待機の時間がありました。誰が悪いわけでもないから、どこにもぶつける場所のないモヤモヤを抱えて、正直、爆発しかけたりもしました。でもそんなとき、僕を夢中にしてくれたのが映画でした。小さいころから好きな『アルマゲドン』や、新作を観たり。そうした時間がすごく元気にしてくれた。同時に、『自分は、こういう仕事をしてるんだな』と改めて思ったんです」

――すごい仕事ですよね。

伊藤「僕みたいな思いを抱えた人を、元気にすることができる。今実際に、できているかどうかはわからないけれど、頑張ったら、そう思ってくれる人がいるかもしれない。『頑張らないと!』と思いました」

◆賀来賢人から「もう、伊藤健太郎でしょ」

――フルネームへと改名してから2年が過ぎ、“健太郎”から“伊藤健太郎”へ定着しました。それも伊藤さんの頑張りがあってこそだと思いますが、この短期間での定着はすごいと思います。

伊藤「自分自身ではあまりよくわからないんですよね。まだ自分のなかでは役者、伊藤健太郎というよりは、区役所で呼ばれる伊藤健太郎の感覚のほうが強くて(笑)。でも確かにそういわれると、『今日から俺は!!』で共演した賀来くんが、『もう、伊藤健太郎でしょ』と言ってくれました。記者さんもそう感じてくれるなら、そうなのかもしれませんね(笑)」

――『今日俺』に続き、『宇宙でいちばんあかるい屋根』もたくさんの方に観てほしいですよね。この状況下で映画館に足を運んでもらうことの貴重さを、改めて感じたのではないでしょうか。

伊藤「僕らが報われるのは、映画が公開できたとき。ずっと無観客でやっていた舞台挨拶に、お客さんを入れられるようにもなって、すごく有難いことなんだなと、日々感じています。ここ数ヶ月で、常識だったことがガラっと変わった。でもだからこそ、普通にできていたことの有難みをすごく感じるし、この作品の公開も、心からうれしいです」

(C) 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会

<文・写真/望月ふみ>

【望月ふみ】

70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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